着メロや着うたなど、日本人はガラケー時代からずっと、電話の着信音にこだわりを持っている人が多い。それはiPhoneやAndroidなどのスマホが主流となった今でも変わらないのかもしれない。今日はiPhoneユーザーの皆さんであれば、一度は聞いたことがあるであろうメロディーの不思議なトリビアをお伝えしていきたいと思う。
2022年5月14日に投稿された、さけぶくろ@oosakebukuroさんの、「iPhoneの着信音は人によって聞こえ方が違うって知ってました?」というツイートには、よく耳にするあのiPhoneのメロディーについて、3パターンの聞こえ方があることを紹介した動画が添えられている。この投稿には2.3万件以上の「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今回は、このツイートに関する詳細と、さまざまなコメントを皆さんにご紹介したい。
聞こえ方は3パターン!
投稿者のさけぶくろさんは、iPhoneでおなじみのあの曲を、動画内ではドラムで3パターンに叩きわけている。おなじみのあの曲とは、『オープニング』というネーミングのデフォルトで入っている音楽のことだ。
なんとこの『オープニング』という曲は、人によって聞こえ方がまったく違うらしい。これは一体どういうことなのだろうか。
具体的な3パターンの違いを説明すると、さけぶくろさんの動画内で紹介されたAパターンは、譜面に直すと最初にソの四分音符からはじまり、Bパターンではドの十六分音符からはじまる。そして最後のCパターンでは、ドの八分音符からはじまるという3パターンで叩きわけられている。筆者は何度聞いても、iPhoneからはAパターンにしか聞こえないので、残念ながらBパターンやCパターンは、どれほど意識しても聞くことができなかった。
この投稿を見たツイッターユーザーたちは、「Aだと思っていたからBCを聴いても脳内でAにしてしまう」という感想を抱いた人をはじめ、「B以外で聴こえる人がいるなんて考えもしなかった…!」との驚きの声、また「iPhone7から11ProまですべてCパターンに聞こえます!」などと、聞こえ方について見事に意見が割れている。
ループして聞くことで聞こえ方が変わる?
音楽記号で解説されても、よくわからないという人のために、もう少し簡単に説明しよう。つまり言いたいことは、この曲における最初の一音をどこで取るかで、3パターンの聞こえ方がまったく違ってくるということである。つまりこの「オープニング」という曲は、どこを一拍目としても入りやすい曲といっても過言ではない。
この曲を着信音や目覚ましなどのアラームに設定すると、自分で止めるまで延々と流れることから、こういった現象が起こりやすくなっているのではないだろうか。せっかくなので、ちょっと長めにループでこの曲を流してみたところ、突然なんの前触れもなく、筆者もBのパターンで聞こえるようになった。
聞こえ方に正解はない!
結局のところ、3パターンのうちのどれかに正解があるという訳ではないのだが、自分はこうだと思って聞いていた曲が、他の人には全然違う曲として聞こえているなんて、なんだか凄く不思議な話である。
また、コメント欄では「基本同じメロディで何か電波状況などの加減で音が出はじめるタイミングが違うだけだと思ってた」と、すべてのメロディをナチュラルに聞きわけていた音感のよい人や、「友人に聞かせてどれだと思うか聞いたら、全部全く同じ曲じゃない?という驚愕のリアクションでした」など、全部同じに聞こえるという人もチラホラでている。
このほか、「私はABCどれとも違うリズムで聴こえています。こんな感じ」と更なる動画の添付によって、どうやらBパターンの2小節目の3拍目から入るような聞こえ方をしているらしい報告もあった。
筆者は延々とループ再生したことで、若干聞こえ方が変化したわけだが、このiPhoneの着信音、皆さんにはどうのように聞こえているだろうか。この記事を書くにあたって、尋常じゃないぐらい『オープニング』を聞きまくったので、今現在、脳内で常に電話が鳴っているような感覚に包まれており、夢にもこの曲が出て来そうな勢いである。夢の中では3パターンあるうち、一体どのパターンで出てくるのだろうか。……夜がちょっと楽しみである。
※サムネイル画像(Image:「さけぶくろ(@oosakebukuro)さん」提供)