ありとあらゆる商品が豊富に取りそろえらえた、世界最大のネットショッピングサイト「Amazon」。皆さんも一度はAmazonで買い物をしたことがあるのではないだろうか。筆者は家から出なさ過ぎて、もうAmazonなしでは生きていけないような状態にまで陥っている。
2022年5月21日に投稿された、勇夢 将士@diVRse@TC_masashiさんの、「Amazonで注文した、windowsが動く格安のタブレットPC。届いてすぐ電源ケーブルを挿しても充電が進まず、時間を置いてみようと放置したところ。「メリメリメリ…バコッ!!(迫真」たちまちリチウムイオンバッテリーが膨らみ、焼いた二枚貝みたいに開き始め大慌て。下手したら火事だった。」というツイートには、瞬く間に2.2万件以上の「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んでいる。
今回は、こちらのツイートの詳細と、投稿に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
Amazonで注文した、windowsが動く格安のタブレットPC。届いてすぐ電源ケーブルを挿しても充電が進まず、時間を置いてみようと放置したところ。
「メリメリメリ…バコッ!!(迫真」
たちまちリチウムイオンバッテリーが膨らみ、焼いた二枚貝みたいに開き始め大慌て。下手したら火事だった。 pic.twitter.com/wSUyhkX5Dw— 勇夢 将士@diVRse (@TC_masashi) May 21, 2022
怪しいメーカーの電化製品に注意!
なお製造元に時限爆弾が届いたぞと言ったら謝罪を受け無料でタッチペンを送ってくれると言うので、その上で使ってみて返品可能期間中にまた何かあったら返品しようと思ってます。
まあ信用ある大手メーカー製のを買った方がいいんでしょうけど、好奇心旺盛で未知の製品がどんなかなと気になり。— 勇夢 将士@diVRse (@TC_masashi) May 21, 2022
投稿者の勇夢 将士@diVRseさんは、先ほどのツイートに追記する形で、「なお製造元に時限爆弾が届いたぞと言ったら謝罪を受け無料でタッチペンを送ってくれると言うので、その上で使ってみて返品可能期間中にまた何かあったら返品しようと思ってます。まあ信用ある大手メーカー製のを買った方がいいんでしょうけど、好奇心旺盛で未知の製品がどのようなものなのかと気になり。」と、投稿している。
Amazonでは国内外を問わず、さまざまなメーカーの電子機器が売られているのは、皆さんもすでにご存じかもしれない。好奇心に負けて、聞いたこともないようなメーカーの怪しい製品を買ってしまうというのは、ある種の「Amazonあるある」なのではないだろうか。
筆者はリチウムイオンバッテリーが、じわじわではなく、突然膨らむというような、怪奇な状況に遭遇したことはないが、相当怖い体験だったことは想像に難くない。まずは勇夢 将士@diVRseさんが、ご無事でなによりである。
この投稿を見たツイッターユーザーたちからは、「ひえええ…でも使っているときに起こって怪我、とか、書かれているように、離れているときに起こって火事、とかじゃなくてまだよかった…でも怖すぎる…」など、将士@diVRseさんの身の安全に安堵する声や、「輸送中に大きな衝撃でも加わったのではないでしょうか」など、バッテリー膨張の原因について冷静に分析するコメントなど、さまざまな意見が寄せられた。
バッテリーが膨張したらどうなるの?
バッテリーの膨張は、一体何が原因で起こるのだろうか。よくある原因は、やはり劣化と破損である。破損は注意さえすれば避けられるが、劣化に関してはどうしようもない。リチウムイオンバッテリーのセル内部は、劣化すると、電解質が酸化しガスが発生する特性がある。そのため、バッテリーセルが寿命に近づくと、どれだけ丁寧に使っていても、バッテリーパックが膨らんでしまう場合があるのだ。
では、このバッテリーパックの膨張が、なぜ危険かについても詳しく説明しよう。パソコンやタブレット、スマホなどに使用されているリチウムイオンバッテリーは、基本的に非常にデリケートな特性を持っている。そのため、膨張により異常発熱すると、発火してしまう可能性もあるのだ。先ほどもお伝えしたが、膨らんだバッテリーの中にはガスが発生している。ガスは可燃性の高い物質なので、膨張したバッテリーを所有しているというのは、いつか爆発する可能性のある「時限爆弾」を持っているのと大差ない。
危険性を回避するために、国内の有名メーカーでは、耐久性や密閉性の高いシートでバッテリーパックを覆うなどの対策を行っているが、よくわからないメーカーの商品だと、開発段階からそこまで安全性に注意を払って作っていないかもしれない。
2020年には、電車の車内で乗客のモバイルバッテリーが発火し、30センチの火柱があがるというような事故があった。所有者の男性が電車内でスマホを充電中、シューッという音とともに、なんの前触れもなく火が出たというのだから、まさに時限爆弾である。
謎メーカーの電化製品を使う際は、定期的な点検を!
ツイッター上では、「昔、スマホの交換用バッテリーを、Amazonでノーブランドで購入したらこのようなことになったなあ」との声や、「前に買ったタブレットやワイヤレスイヤホン、1週間くらいで充電できなくなったからAmazonの電化製品は一切信用していない」など、やはり怪しい電化製品をAmazonで買うのは避けた方が無難であるとのコメントが相次いでいた。ただし、最近では国内メーカー品でも、海外で組み立てや部品が作られている電子機器も多いので、結局は注意が必要かもしれない。
一番安心なのは、やはり名の知れた有名メーカーから買うことだが、価格で妥協せざるを得ないこともたまにはあるだろう。そのような時は、バッテリーが膨らんでいないかだけでなく、充電コードに破損箇所がないか、また動作そのものにも不具合がないかなどを、定期的にチェックするのがオススメだ。筆者もデザイン重視で、つい怪しいガジェットをAmazonで買ってしまう癖があるので、少し気を付けなければいけないなと、この投稿を読んで心に誓った次第である。
※サムネイル画像(Image:「勇夢 将士@diVRse(@TC_masashi)さん」提供)