最近では大手の外食チェーンを中心に、配膳にロボットが導入されている。リーズナブルな価格で本格的なイタリア料理が楽しめる『サイゼリヤ』でも、この配膳ロボットが大活躍しているのをご存じだろうか。以前は、配膳することだけに特化した、見た目もシンプルなロボットが多かったが、最近では愛らしいネコ型をしたものなど、さまざまなタイプの配膳ロボットが登場している。
2022年5月29日に投稿された、いのけん@inoken0315さんの「夕飯に寄ったサイゼリヤ、お会計しようとレジに行ったら、もうラストオーダー後だったからか配膳ネコが寝てた。」というツイートには、ネコ型の配膳ロボットが、すやすやと眠る写真が添えられている。この投稿には、瞬く間に14.7万件以上の「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今回は、こちらのツイートの詳細と、投稿に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
ネコ型配膳ロボットがかわいい!
ネコ型の配膳ロボットは、液晶画面が顔のようになっており、時間や状況に応じて表情が変わる仕組みのようだ。筆者の家の近所のサイゼリヤには、まだこのネコ型配膳ロボットは導入されていないが、ぜひ実物を見てみたいものである。
リプライ欄には、「この店員さん目当てに通い詰めちゃいそうなかわいさですw」と、早くもネコ型配膳ロボットのかわいさに魅了された人や、「鼻ちょうちんまで出す芸の細かさ」「ラストオーダー前でも、動かない時は寝ていいますよ」「この子、ご注文ありがとうにゃって言っていてかわいかった」など、さまざまなコメントが相次いでいた。
一体、どこのサイゼリヤに行けば、この愛くるしいネコ型配膳ロボットに会えるのだろうか。少し調べてみたところ、どうやらネコ型配膳ロボットは、サイゼリヤ以外にも「ガスト」や「しゃぶ葉」などの、すかいらーく系列の店舗で活躍しているらしい。
ツイッター上では、「ガストよく居ますよねw焼肉きんぐにもいました」との声や、「このまえカツ屋で食事したときにBGM流しながら動いていたわ」「バーミヤンでも見かけました!可愛い…」など、さまざまな店舗での目撃情報が寄せられている。
凄いスペックの配膳ロボットだった!?
また、実際にこのネコ型配膳ロボットの働きぶりを目にしたツイッターユーザーたちからは、「お皿を取ったあと、耳をナデナデすると、よろこびますヨ」とのコメントや、「この猫ちゃんの好きなところは、別の配膳ネコとすれ違うときに「お先にどうぞっ!」というやりとりをしてくれるところ」といった声もあがっており、配膳ロボットでありながらも、ちょっとしたコミュニケーション機能が搭載されているようだ。
では、こちらのネコ型配膳ロボットは、一体どこの企業が作っているのだろうか。『Dr.スランプアラレちゃん』の天才博士・則巻センベエのような人が開発しているのかと思いきや、中国の大手ロボットメーカー「Pudu Robotics」が作ったロボットなのだそうである。
ネコ型配膳ロボットは、正式名称を「BellaBot」といい、先ほども少し触れたが人間とロボット間でコミュニケーション機能も備えているのが特徴だ。BellaBotはキュートな見た目だけでなく、AIの音声機能やマルチモーダルインタラクションといった多数の機能が搭載されており、ユーザーを虜にする工夫が詰まっている。
マルチモーダルインタラクションとは、文字としての言葉の内容だけでなく、相手の表情や視線、顔色、声色、手振り、身振りなどから総合的に見て、その状況にふさわしいコミュニケーションを認識・判別する機能のことだ。正直、そこまでの機能が配膳ロボットに必要であるかどうかはさておいて、非常に高いスペックのネコであるということは間違いない。
今後のさらなる活躍に期待大!
デザイン性にもこだわりを持って作られた、こちらのネコ型配膳ロボットだが、メーカーのHPによると、しゃぶしゃぶでおなじみの「しゃぶ葉」では、ほぼ全店舗でBellaBotが導入されているそうだ。ネコ型配膳ロボットを見に行きたい方は、お近くの「しゃぶ葉」にご飯を食べに行けば、高確率で会えそうである。
かわいくて癒やされると話題のネコ型配膳ロボット「BellaBot」。もしかすると今後は、小児科のある病院など、医療機関での活躍もあるかもしれない。ロボットで現場の仕事が楽になるのはもちろんのこと、そのかわさに癒やされたり、たくさんの人が笑顔になるというのは、人間が思い描いていた理想の未来に近いのではないだろうか。ドラえもんは2112年生まれという設定だが、2022年のネコ型ロボットもなかなかよい活躍っぷりである。
※サムネイル画像(Image:「いのけん(@inoken0315)さん」提供)