2022年6月7日に行われたAppleの新作発表会を、皆さんはもうご覧になられただろうか。日本時間の午前2時、iPhoneでおなじみの米Apple社は、開発者向けのイベントWWDC(世界開発者会議)を開催。毎回このWWDCでは、新作のApple製品が発表されるので、日本中のApple信者たちは、眠い目をこすりながらも、期待に胸を膨らませつつ、パソコンの前に正座で待機するのが恒例となっている。
2022年6月7日に投稿された、ぬこー様ちゃん@絵日記毎日18時更新@nukosamaさんの「Apple信者の苦悩を描きました」というツイートには、新商品が発表された直後のApple信者の心の動きを描いた漫画が添えられている。この投稿には、瞬く間に5000件以上の「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちからの反響を呼んだ。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
Apple信者の苦悩!!
今回のツイートの投稿者であるぬこー様ちゃんさんは、自他ともに認めるApple信者である。「Apple信者」とは、少し気持ちが悪いぐらいに熱狂的なApple製品のファンを揶揄するネットスラングだ。かくいう筆者も、はじめてのパソコンはスケルトンのiMacで、iPodはスティックタイプのshuffleからスタートし、メールに絵文字のなかった初代iPhoneにまでも迷うことなく飛びついた、筋金入りのApple信者である。
ぬこー様ちゃんさん曰く「新作発表会の日は心が乱れる」そうで、今回の発表内容の中では、とくにM2チップが搭載されたMacBookにグッときたようだ。
発表を見るやいなや、すぐに「買おう」と気持ちが動いたものの、「いや、まてよ」と心の中でもう一人の自分が問いかける。「そもそも今使っている、M1チップが搭載されたMacBook Airに何も不満はないんだけど……?」そう、すでに使用しているM1チップのMacBook Airで、十分スペックは足りているのだ。
「M2のMacBook Airは、いらない気がする」という、冷静な思いが一瞬頭をよぎったぬこー様ちゃんさんは、脳内で「いる派の自分」と「いらない派の自分」を対決させる。しかし、「信者としては欲しいが、機能的にはすでにあるもので満足している」ことから、この勝負に決着はつかず、最終的に漫画は、脳内がパンクして終わるというオチになっているのだ。
この「要らないけど、めっちゃ欲しい!」というApple信者あるあるの現象について、投稿者のぬこー様ちゃんさんは「悩んでる間に注文できなくなって、物欲の奥底が刺激されてます」と追記している。
Apple新作発表会の内容とは?
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「本当に欲しかったら、悩まずにストレートに買っているはず。迷っている=要らないってこと。迷っている状態で買うと後悔する」と、新作発表会で浮かれている我々Apple信者勢に、強めのビンタをお見舞いするかのような、至極冷静な意見もあれば、「私、最近包丁買ったんですよ。結構よいやつ。バチクソに切れ味よくて、調理が楽しくなったんですよ。で思ったのが、“よい道具は迷わず買え”ですよ。買わずに悩むより、買って後悔した方が、心は納得するって思いました」など、よい感じのたとえまで引用し、異様に説得力のある真逆の助言もみられ、リプライ欄でも「買うか買わないか」の意見は、真っぷたつに割れていた。
今回の新作発表会では、具体的に何が新しくなったのだろうか。まず、件の「M2チップ搭載MacBook Air」と「M2チップ搭載MacBook Pro」に加え、今回は新しいOSの「Ventura(ベンチュラ)」が発表された。
個人的に一番気になったのは「iOS16」の発表で、このアップデートを行えば、なんとロック画面がカスタマイズ可能になるらしい。今までは、iPhoneにおけるロック画面のフォントは白色で固定だったのだが、iOS16ではフォントやカラーの変更ができるようになるほか、ウィジェットの設定も可能になるそうである。このほか、「iPadOS16」や「WatchOS 9」の発表もあり、なかなかの盛り上がりを見せていた。
悩めることが幸せ!?
ツイッター上では、「悩めるの、うらやましいです。私の場合は、勤務先がWindowsなので、Macだといろいろ困っちゃうという理由で買えません…社畜なんですかね?あとは、為替の都合とはいえ、値段が上がったというのも悲しくて買えないポイントです…私の代わりに、元気に悩んでください!」とのコメントも寄せられている。簡単にまとめると「悩めるだけ幸せだと思え!」という、全Apple信者に刺さる意見には、筆者も胸をえぐられる思いである。
突然、なんの前触れもなくサポートが終了したり、急にAppleが事業を撤退するなんてこともなく、後継機が一年ごとに発表される幸せに、我々Apple信者は胡坐をかいていたかもしれない。「悩むなら買っちまえ!」という意見は、開発者への応援という意味でもたしかに一理ある。
この記事を書いているうちに、脳内で「いる派」と「いらない派」の決着がついた筆者は、M2チップ搭載モデルのMacBook Proを、そっと公式サイトからポチるのであった……。
※サムネイル画像(Image:「ぬこー様ちゃん@絵日記毎日18時更新(@nukosama)さん」提供)