ITの分野では、さまざまな製品において小型軽量化がすすめられている。30年前には想像もできかった、超薄型のノートパソコンが当たり前のように普及し、スマホやタブレットなど、パソコンとほぼ同じ性能のものを携帯して出かけることまで可能になった。今や小中学生までもが、学校で一人一台タブレットを使って学習する時代が来たのだから、本当に驚きである。
2022年6月12日に投稿された、MH工房 5G+@haroharo_jpさんの「実はほぼ同じ性能」というツイートには、1989年のコンピュータの写真と、指の先に乗せられた小さなSIMカードの写真が添えられている。この投稿には、瞬く間に10.1万件を超える「いいね」が押され、ツイッター上で大きな反響を呼んだ。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
まさかの同スペックで唖然!
にわかには信じがたい話だが、この指の先に乗るほどの小さなSIMカードと、1989年のコンピュータは、ほとんど同じ性能なのだそうである。SIMカードとは、スマホにさして使用する、あのチップのことだ。
筆者はやったことはないが、SIMカードの中身を分解して解析を行うと、普通のコンピュータと同じように、きちんとCPUやメモリが備わっているらしい。そのため、SIMカードは極小のコンピュータといっても過言ではないのだ。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「30年ぐらい前のパソコンが今、この小さいSIMカードと同じ性能なのか・・・」との驚きの声や、「10年後がどうなることやら」と、どんどん小型軽量化されていくコンピュータの未来に期待と不安を抱く声などが寄せられている。
技術の進歩は凄い
コンピュータの分野は本当に進化が早い。今、われわれが使っているスマホやパソコンも、10年後には「ああ、そのようなのもあったね」と、昔のスペックのものとして扱われるのだ。10年どころか、5年……いや、3年程度でもそうなる可能性は十分にある。刻一刻と、時代は進んでいるのだ。
ツイッター上では、「アポロ計画で月に行ったコンピューターよりも家庭用テレビゲーム機の方が性能がいいなんて話もありますし、技術の進歩というのはホント凄いですねぇ」と、昭和の時代ですらも技術の進歩は凄かった、といった声や「昔のSF小説より現実の方が進んでいるのはコンピュータや情報関連のみ」との意見も寄せられている。科学の進歩はとどまることを知らない。
新しいコンピュータや電子機器を、仕事やプライベートで触る機会があるたびに、「ここまで便利になったんだから、もうこれ以上の技術革新なんてないでしょ」と思うのだが、いつも1年~2年で期待を裏切られ続けている。いつか自分も、どんどん出てくる新しい機械について行けなくなる日が来るかもしれないと思うと、「どうかそれは、自分が死ぬときであってくれ!」と、願わずにはいられない、ガジェットオタクな筆者である。
かがくのちからってすげー!
このツイートを見たツイッターユーザーの中には、「そのうち、イヌやネコに埋め込まれたマイクロチップを通して会話ができるかもしれない」と、少しワクワクするような未来に期待を寄せる声もあった。IT分野における新たな可能性は無限大である。
このほか、リプライ欄には「かがくのちからってすげー!」というコメントが相次いでいた。これは、ゲーム『ポケットモンスター』の全シリーズにおいて、ストーリーとは直接関係のない特定のモブキャラに話しかけると、返されるセリフである。
このセリフは、ポケモンという「生き物」を「データ」にして転送するという、一見、不可能なことを実現させた科学に対する感嘆の声を表している。昔の大きなパソコンが、今の小さなSIMカードと性能が同じであること知った多くのツイッターユーザーたちも、思わず科学の力に感動したのだろう。
生きていればいろいろあるが、さまざまな分野における技術が発展した今は、間違いなく昔よりもよい時代になっていると筆者は思っている。まともなトイレが無かった時代や、電車や車がない時代に生まれなくて、とてもラッキーだった。エアコンも洗濯機も冷蔵庫も、お風呂の追い炊き機能でさえ、もはやなくては生きていけない。
日本の未来は暗いと嘆く若者は多いが、技術革新の分野においては、もう少し希望を持ってもいいのではないだろうか。未来は今の若者が作るのだから、あきらめるのはまだ早いはずである。
※サムネイル画像(Image:「MH工房 5G+(@haroharo_jp)さん」提供)