社会に出て働きはじめると、必要になってくるのが資料作成のスキルである。自分は仕事で資料を作ったことがないという人も、日常の中で説得力のある資料を目の前にすると、心を動かされたという経験が誰しも一度はあるのではないだろうか。
2022年8月1日に投稿された、トヨマネ|パワポ芸人@toyomaneさんの「資料作成の考え方を、ざっくり2つのタイプに分けてみました。あなたはどちらのタイプに近いですか?」というツイートには、一枚の画像が添えられていた。このツイートには、2700件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
資料作成の考え方を、ざっくり2つのタイプに分けてみました。あなたはどちらのタイプに近いですか? pic.twitter.com/Fj3xyPknrf
— トヨマネ|パワポ芸人 (@toyomane) August 1, 2022
あなたの資料はどっちのタイプ?
トヨマネ|パワポ芸人さんがツイートした画像には、資料作成を行う上で2つのタイプが存在するということが、わかりやすく表で示されている。2つのタイプは、主張を重視するメッセージファースト型の資料と、根拠を重視するデータファースト型の資料として分類されており、皆さんも自分が作成する資料はこのどちらかに近いはずだ。
ちなみに筆者は、研究開発関係の部署に長年いたので、データファースト型寄りの資料の方が作りやすい。これは密かに、理系あるあるだと思うのだが、膨大な量のデータで見せた方が、手っ取り早く相手を説得しやすいと勝手に思い込んでいた。
しかし、今回の表をあらためて見ると、メッセージファースト型の方が、相手の心をしっかりと掴むという意味においては、より丁寧な資料のような気さえする。
トヨマネ|パワポ芸人さんは、「両方の視点を持っておくと、色々いいのでおすすめです」と述べており、思いがけず自分に欠けていたものに気付かされてしまった。
「言われたい言葉」が当たり過ぎておもしろい!
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「データや根拠をもとに、相手に納得してもらう資料を用意した上で、「それ、本当なの?」と言われてしまうタイプです」と、どうやら別の悩みを抱えているらしいコメントや、「データファースト型に寄りがちです」など、自身の資料を分析するコメントが寄せられている。
職場の環境にもよると思うのだが、たしかに、開発者向けに作成した資料であれば、データファースト型がより響くのは間違いない。しかし、営業や一般の対人関係において力を発揮するのは、メッセージファースト型の方なのだろうと思う。
表の一番下に、「(資料作成者が)言われたい言葉」という項目があったのだが、メッセージファースト型の資料を作るタイプの人は「わかりやすい! 説得力がある!」という部分に重きを置いており、筆者のようなデータファースト型の資料を作るタイプの人は「信頼できる!間違いがない!」ということを重視しているのだと書かれていた。ぐうの音も出ないほどその通りだったので、思わず笑ってしまった。
両方の良いところを資料に反映しよう!
メッセージファースト型とデータファースト型の両方の良いところを資料に反映することができれば、きっと無敵の資料ができ上がるのだろう。
筆者は、メッセージファースト型の資料作成については、新卒並にド素人なのだが、この機会に少し勉強してみようかと思った次第である。落としどころを最初に考えるのが、恐らくメッセージファースト型の資料のポイントだと思うので、データファースト型に比べると、難易度は若干高めだができなくはなさそうだ。
人に何かを伝えるということはとても難しいが、ある種のテクニックというものは明確に存在している。ここで言うテクニックは、誰でも練習で習得できるものなので、資料作成があまり得意ではないという人も、ちょっとしたコツを学んで、作成する回数を重ねれば、いつしか自分のものにできるようになるはずだ。
※サムネイル画像(Image:トヨマネ|パワポ芸人(@toyomane)さん」提供)