写真は、思い出を瞬間的に切り取って保存することができる。最近では、スマホで撮影する人が増えたため、写真もデジタルデータが一般的だ。そうしたデータを保存するためのストレージサービスでは、AIが自動でピンぼけ写真を選別して、削除を提案してくれることもあるらしい。しかし、お気に入りの写真というものは、そう簡単に手放すことはできないものだ。
2022年7月24日に投稿された、ねこのうしろあたま@ushiroatama9さんの「Googleフォトが「不必要なピンぼけ写真」として消去を提案してきた写真です。これがどれだけ人生に必要な写真か判別できないなんて、AIもまだまだだなーと思いました。」というツイートには、可愛らしい猫の手の画像が添えられていた。この投稿には、4.8万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
猫好きとしては消せない写真!
ご存じない方のために簡単に説明すると、ツイートに出てきた「Googleフォト」とは、写真や動画をインターネット上に保管できるクラウドストレージサービスのことだ。Googleフォトは、パソコンやスマホ、タブレットなど、複数のデバイスからアクセスすることができるので、筆者もスマホで撮影した写真や動画は、念のためGoogleフォトにバックアップを保存しておくようにしている。無料でありながらも、なかなか使い勝手がよいのでオススメだ。
しかし、さすがのGoogleフォトも、容量がいっぱいになってくると、古い写真やいらない動画を整理せざるを得ない。とは言え、手動で不要な写真を探すのはとても手間がかかる。そのような時、Googleフォトでは「不鮮明な写真」という項目をタップすれば、ピンぼけしていると思われる画像が、一覧で表示される仕組みになっているのだ。
投稿者のねこのうしろあたまさんのスマホでも、AIが自動でこの「不鮮明な写真」のピックアップを行ったところ、なんとお気に入りだった猫ちゃんの手の写真が、削除候補としてピックアップされてしまったようである。AIを責めるわけではないが、このモフモフ感あふれる写真は、猫好きとしては捨てられるはずがない。
AIの限界!? 今後に期待!!
このツイートを読んだツイッターユーザーたちからは、「AIにもふもふはまだ無理だったか…」と、猫の毛のフワフワ感がAIにピンぼけと勘違いされたのではと推測する声や、「かわゆいですね! これは困ったときに、みんなが借りたくなるやつでは?!」と、このあまりに可愛い猫の手にラブコールを送るコメントなど、さまざまなリプライが寄せられていた。
猫好きとしては、「ふっ、この可愛さがわからんとは、AIもまだまだだな……」と、思わざるを得ない今回の一件だが、画像の判別というのはそれだけ難しいものなのかもしれない。数年前に、AIがただの砂漠の画像を、なぜかポルノ画像と誤認識したという記事を読んだことがあるので、まだまだAIも発展の途中なのだろう。
ピンぼけは判別できても、ユーザーにとって必要そうな写真かどうかまでわかるようになるには、時間がかかりそうだ。
動物系の写真はブレやすい!?
実際に、筆者もGoogleフォトを起動し、「不鮮明な写真」のピックアップを行ってみたところ、手ブレ&ピンぼけ写真のオンパレードだった。なぜか連写モードで撮影した上に、そのどれもがピンぼけしているという、真意不明のデータも多々あったため、ためらうことなく次々と消していったのだが、やはり中には、ブレてはいるものの消せない写真というのが結構たくさんあったのである。
うちでは暴れん坊のマメルリハという小鳥を飼っているのだが、彼がエサと指を誤認して襲い掛かってくる瞬間の写真や、飛び立つ間際に羽を広げた写真など、そのどれもがピンぼけだった。今回のツイートと同じく、飼い主として消すには、たしかに惜しい。
というか、落ち着いてよく見ると筆者が撮影した犬、猫、鳥を含むペットの写真はすべて、控えめに言ってどれもこれもブレまくりだ。自分はどうやら写真下手だったことに、思いがけないタイミングで気付かされてしまった。ペットの写真のピンぼけは、ある種の躍動感だと思うことにしようと心に誓った今日この頃である。
「不鮮明な写真」のピックアップ方法は、Googleフォトの「設定」ページから、「ストレージを管理する」の「確認して削除」からチェックすればOKだ。皆さんもぜひ、お使いのGoogleフォトに、ピンぼけ写真がないか探してみてはいかがだろうか。
※サムネイル画像(Image:ねこのうしろあたま(@ushiroatama9)さん」提供)