人は日々の暮らしの中で、さまざまなマークやアイコンを目にしている。普段からスマホや電子機器を活用している人であれば、扇形のマークは「Wi-Fi」、マイクのアイコンは「音声入力」など、ある程度は図形によって意味を認識することができるはずだ。これらのアイコンは配置なども含めて、「UI」と呼ばれている。
2022年8月27日に投稿された、うめめ ITエンジニンジャ@beConjurorさんの「親にLINEの使い方を教えていると、UIの意味が圧倒的に届かない層があることが再認識される。写真を送るアイコンは理解できず、パスワード入力の目のマークはわからない、ハンバーガーメニューは意味不明、スワイプ操作は異次元。そういえば自分はどうやってこれらのマークの意味に慣れたんだっけ…。」というツイートには、1.4万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
親にLINEの使い方を教えていると、UIの意味が圧倒的に届かない層があることが再認識される。写真を送るアイコンは理解できず、パスワード入力の目のマークはわからない、ハンバーガーメニューは意味不明、スワイプ操作は異次元。そういえば自分はどうやってこれらのマークの意味に慣れたんだっけ…。
— うめめ🔛ITエンジニンジャ🗯 (@beConjuror) August 27, 2022
UIっていったいなに?
そもそも「UI」とは、具体的にどういったものなのだろうか。「UI」は、「User Interface(ユーザーインターフェイス)」の略で、ユーザーとさまざまなプロダクトをつなぐ接点のことである。システムの表示画面においては、ユーザーとの情報のやり取りをいかにスムーズにするかがUIのポイントとなっており、今回のツイートにもあったLINEのアイコンなどは、そうした意図のもと制作されている。
投稿者のうめめ ITエンジニンジャさんは、自分の親にLINEの使い方を教えていた際に、アイコンなどのUIの意味がきちんと届いていないことに衝撃を受け、今回のツイートにいたったようだ。しかし、うめめ ITエンジニンジャさん自身も「自分はどうやってこれらのマークの意味に慣れたんだっけ」と語っており、UIの意味の理解については、意識して学んだ記憶はないとのこと。
いつの間にか使いこなしていたというのが、UIデザイナーとしては一番嬉しい報告かもしれないが、すぐに理解できる層と、そうでない層がいるのは一体どうしてなのだろうか。
IT機器利用センスが鍛えられている!?
このツイートを読んだツイッターユーザーたちからは、「ファミコン時代からやっている層と、PSからはじめた層の違いみたいなもんでは? いきなり、すべてそろった所からはじめたら覚えることはたくさん」という非常に鋭い考察や、「使って慣れる以外にないですね。めんどくさい、難しそう、壊れたら、やらない理由はいくらでも出てきます」と、まずはチャレンジしてみなければはじまらないという意見など、さまざまなコメントがリプライ欄に寄せられていた。
投稿者のうめめ ITエンジニンジャさんも、「「うわぁ…! スライドしたらトークが消えてしまった! どうなっているんだ、これは」みたいなこと、自分も過去に経験したはずなんだけれど、いつのまにかなんとか使えるようになっている。「IT機器利用センス」みたいなパラメータを知らない間に鍛えているのではないか」と、先ほどのツイートに追記している。
学びの積み重ねが大切!
実際に、筆者の94歳になる祖父もAndroidスマホを使いこなしており、日々YouTubeを閲覧したり、LINEも頻繁に活用している。祖父は若い頃からIT世代ではないので、70代ではじめたExcelやWordなどの、たまにしか起動しないソフトはまったく使いこなせなかったが、日々、触るスマホだけはもの凄いスピードで数々のUIを覚えていった。やはり、コメントにもあった「使って慣れる」ということは大事なのだろう。
筆者自身も、いつの間にか慣れていたマークやアイコンは、どうやって覚えたのか記憶にないが、まったく知らない分野のUIアイコンを見た際に、一瞬でも「なんだコレ?」と疑問に思った時は、人に聞いたり調べたりするはずなので、忘れているだけで、そうした小さな学びの詰み重ねが、実は過去にもあったのかもしれない。
自分たちが小学生の頃、社会の時間に興味のない地図記号を必死に覚えた時の感覚と、LINEのUIがイマイチ届かない層の感覚は、結構、似ているのではないだろうか。