読者の皆さんは、日頃「YouTube」で動画を見ることがあるだろうか?「YouTube」とは、2005年にスタートしたインターネット上の動画共有サービスのことである。若者のテレビ離れがたびたび話題にあがる昨今、地上波の代わりに「YouTube」を見ているという人も多いはずだ。
2022年9月15日に投稿された、M.J@パカケー@SaKuYaSub123さんの「100年後のYoutube」というツイートには、ある一枚の画像が添えられていた。この投稿には、5.6万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
100年後のYouTubeは広告だらけ!?
ツイートに添えられていた画像は、「YouTube」で広告の再生中に出る、シークバーの左端部分を切り抜いたような写真となっている。画像はもちろんフェイクだが、バーの上には「2783本中1964本目の広告」と書かれており、見たい動画を再生するために、とんでもない数の動画を見なければならない状況が、100年後のYouTubeの姿として揶揄されているのだ。
この投稿を見たツイッターユーザーたちからは、「全員プレミアムに入るわ、そんなの」と、広告なしで動画視聴ができるYouTube Premiumへの入会待ったなしといった声や、「昔、PCを起動させる間にコーヒーをいれることがあったそうな。未来では、動画を見る合間にコーヒーをいれることになるのか」と、時代の変化にしみじみとする声など、リプライ欄にはさまざまなコメントが寄せられている。
ツイートの画像だと、コーヒーどころか、余裕でケーキまで焼けてしまいそうな広告数だが、実は最近のYouTubeは、われわれの気付かないところで、密かに広告に関する、ある実験をはじめていたのだ。
6秒広告を5連続で表示する実験がスタート!?
先日発表された海外メディアの報道によると、どうやらYouTubeは、現在5本連続でスキップができない6秒間の動画広告を配信するテストを実施しているそうである。
どういった理由で、こうした実験が行われているのかはわからないが、中には11本連続で動画広告が配信されたとの声もあり、ユーザーだけでなく、クリエイターからも大きな反発の声があがっているそうだ。
では、YouTubeにおけるこうした動画広告は、一体いつからスタートしたのだろうか。
実は初期のYouTubeには広告表示がなく、誰でも気軽に見たい動画をスムーズに見ることができていた。Googleが2006年にYouTubeを買収したのをきっかけに、商用利用のユーザー向けに広告の提供がスタート。当時はまだ一般ユーザー向けの広告収入提供はなされていなかったのだが、2012年頃から一般ユーザーも動画に広告を付けられるようになり、今に至るそうである。
YouTube離れが起きるかも!?
ちょっとした隙間時間に、好きな動画を楽しみたいと思ってYouTubeを視聴した人が、再生早々に11本もの広告を見せられたのでは、文句のひとつも言いたくなるに違いない。
ほとんどの動画広告は、5秒ほどの視聴でスキップ可能だが、先ほど紹介したスキップ出来ない6秒広告は「バンパー広告」と呼ばれている。6秒のバンパー広告を5本連続で見せられるのがデフォルトになれば、それは飛ばせない30秒間のCMを見ているのと同じ状態だ。
バンパー広告の連続再生は、まだ実験段階なので、ユーザーのフィードバック内容によっては、実装を取り下げることもあるかもしれない。一部のユーザーにしか表示されていない様子なので、今後どの程度、YouTubeが連続広告を展開しようとしているのは未知数である。しかし、視聴する側にとっては、広告が増えれば増えるだけ、面倒くさいことになるのは間違いない。
テレビ離れだけでなく、YouTube離れまでもが起きてしまいそうな今回のニュース、動画共有サービスの王者「YouTube」は、今後どのような動きを見せるのだろうか。
※サムネイル画像(Image:「M.J@パカケー(@SaKuYaSub123)」さん提供)