スマホが爆発的に普及した今、メッセージアプリの代表といえば、ほとんどの人が「LINE」を思い浮かべるはずだ。しかし、高校生などの若い世代では、LINEを使っていないという人が急増しているらしい。
2022年9月11日に投稿された、seri@seriserimisaさんの「高校生にとって、LINEは「年上と連絡を取るために仕方なくいれるアプリ」らしい。うちらでいうfacebook messenger みたいなものか。」というツイートには、2.2万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
高校生にとって、LINEは「年上と連絡を取るために仕方なくいれるアプリ」らしい。うちらでいうfacebook messenger みたいなものか。
— seri (@seriserimisa) September 10, 2022
高校生のLINE離れ、向かう先は?
LINEは、日本のスマホユーザーのほとんどがダウンロードしているメッセージアプリなので、seriさんのツイートを読んで、衝撃を受けた人も多いのではないだろうか。
しかし、高校生のLINE離れは、2017年頃からすでに始まっていたようだ。主な若い世代の連絡手段として、LINEに取って代わったのはなんと「Instagram」のダイレクトメッセージ。アカウントを複数取得し、リアルな友達とのやり取り用や推し活用など、独自の使いわけを行っているそうだ。
言われてみれば、平成初期生まれの筆者にとって、「Facebook」は少し年上の30代後半以上の人がメイン層のイメージがある。会社員時代は、職場の先輩から誘われて断れず、しぶしぶアカウントを作成したのだが、プライベートのSNSに本名を公開していることに一種の違和感があり、1カ月もしないうちに退会してしまった。
今の高校生にとってのLINEが、われわれ世代にとってのFacebookと似たような感じだと思うと、なんとも言えない納得感がある。
Instagramへ移行した理由
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「LINEよりInstagramって…どう考えても使い勝手が悪そうだけど…汗」と言った声や、「ぶっちゃけDiscordに慣れるとLINEには戻れない」というゲーマー御用達のチャットツール「Discord」を推す斜め上の回答など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
すべての高校生がLINEを使わなくなってしまったわけではないが、コメントを読んでいると、やはり一部では確実にLINE離れが起きているようである。
LINEには「既読」という、読んだことが相手に通知される機能があるため、それを煩わしいと感じる人も多いようだ。プライベートでLINEを使うのであれば、気心の知れた仲間とのやり取りは迅速でスムーズだが、これが会社の部署や学校のクラスなどでグループライン化されると、「既読」が重たく感じてしまうのは間違いない。
かく言う筆者も、2018年頃からスマホの二台持ちを行っており、プライベートと仕事でLINEをわけて利用している。LINEは電話番号にアカウントが紐づいているため、二つにわけるには、こうするしかなかったのだ。
しかし、Instagramであれば一人で複数のアカウントが取得できるため、上記の問題は手っ取り早く解決できる。二台持ちなどできない若い世代が、Instagramのダイレクトメールに流れた理由はこれかもしれない。
自分を取り巻く環境を居心地よくしよう
筆者は、「LINE離れ=LINE疲れ」を疑っており、やはりさまざまな面倒さが複雑に絡み合った結果、多くの高校生たちがInstagramへ移行するという結果につながったのだろう。
誰とでもすぐに連絡を取り合える便利な時代だからこそ、自分を取り巻く環境は、自分自身でできる限り居心地のよいように整えていく必要がある。これは若い世代に限ったことではないが、さまざまな情報があふれ、いや応なしに取捨選択をする必要がでてきた令和の今、それは自分の心を守る上で非常に大切なことなのだ。
LINEに限らず、面倒さを感じながらも、惰性で続けているSNSがある人は、一度アカウントごと消去してしまうことで、きちんと自分の気持ちに向き合うことができるかもしれない。
※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)