日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、誰しも必ず国民年金への加入を義務付けられている。学校では詳しく教えてくれない年金制度について、読者の皆さんはどれぐらい知っているだろうか。
2022年7月19日に投稿された、ねこみち|毎日図解でお金を学ぶ@Tomojidienさんの「別名「お宝年金」と呼ばれる”付加年金”。95歳まで生きたケースを計算してみたら、やっぱりお宝制度でした。19万円払ったら288万円貰えます。コレ国の制度です。」というツイートには、付加年金について詳しく解説した画像が添えられていた。このツイートには、500件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
別名「お宝年金」と呼ばれる”付加年金”。95歳まで生きたケースを計算してみたら、やっぱりお宝制度でした。19万円払ったら288万円貰えます。コレ国の制度です。 pic.twitter.com/GqeZOFtbg7
— ねこみち|毎日図解でお金を学ぶ (@Tomojidien) July 18, 2022
付加年金って、どのような制度?
付加年金は別名で「お宝年金」とまで呼ばれており、なんとも景気のよさそうな制度のようだが、実際のところ一体、どういったものなのだろうか。
付加年金とは、毎月の国民年金保険料に400円をプラスして納付することで、払い込んだ月数に応じた金額が、将来受給する年金額に加算されて支払われるという年金制度のことである。
ツイートの画像にもある通り、95歳まで生きた場合は払う金額よりも貰える年金の方が圧倒的に多くなるため、かなりお得な年金制度なのだ。なお、付加年金に加入した際に貰える年金額の計算式は「200円×納付月額」となり、これが将来的に受け取る年金に加算されることになる。そう言われてみれば、たしかに「お宝年金」と呼ばれるのも納得だ。
ただし、65歳前に亡くなってしまうと、納付保険料が全額戻ってこないなどのデメリットもある。人生100年時代と言われる現在では、65歳なんてあっという間かも知れないが、付加年金に加入する場合はできるだけ長生きできるよう、しっかりと自分で健康に気をつかうことも大切である。
加入に必要な条件とは?
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「これはやらなきゃ損な情報ですね。ありがとうございます」、「すごい!こんなに増えるなんて知りませんでした!」、「連休明けたので、これを申し込みに行くのだ!情報ありがとうございます!」など、リプライ欄には多くの感謝の声が寄せられていた。
長生きできるかどうかが大きなポイントとなる付加年金制度だが、実は加入にはいくつかの条件がある。
付加年金に加入できるのは、国民年金第1号被保険者であることが前提だ。国民年金第1号被保険者とは、20歳以上60歳未満の自営業および、農業、学生、アルバイトなどだ。現時点で無職の人も、国民年金第1号被保険者に該当する。
そのため、サラリーマンや公務員などの第2号被保険者、その配偶者にあたる第3号被保険者、国民年金基金の加入者、国民年金保険料の免除・猶予を受けている方は対象外だ。
こうして書くと、意外と限られた人しか付加年金に加入できないので、もし自分が上記でご紹介した条件に該当しているという方は、ぜひ一度、検討してみてはいかがだろうか。
付加年金はメリットがたくさんある!
たった2年で、納付した保険料の元を取ることができることに加え、付加保険料は所得から全額控除できるというメリットもある「付加年金」。
老齢基礎年金の繰り下げ支給を行った場合には、付加年金も同額で増額されるため、長生きすることさえできれば、加入して損はないはずだ。
現在、日本の平均寿命は男性が81歳で、女性が87歳となっているが、今後はさらに伸びていく可能性が高い。平均寿命が大幅に伸びた場合、国や組織だけでなく、個人もライフコースの見直しが必要となる。老後に備えて少しでもお得な年金に加入しておくということは、まさに、自分自身の未来への投資だと言えるのではないだろうか。
※サムネイル画像(Image:「ねこみち|毎日図解でお金を学ぶ(@Tomojidien)」さん提供)