大人から子どもまで、日々、幅広いユーザーがSNSを利用している。SNSを楽しむためには、自身でアカウントを取得することからすべてがはじまるのだが、長年、使っているアカウントには、誰しも愛着があるはずだ。もしも、自分のSNSアカウントがなんの前触れもなく、急に運営側から凍結されてしまった場合、一体どうすればいいのだろうか。
2022年10月6日に投稿された、gecko655@gecko655さんの「はてなブログに投稿しました #はてなブログ Twitterを4カ月凍結されて、弁護士に依頼して凍結解除してもらった話 – gecko655のブログ」というツイートには、凍結された自身のツイッターアカウントを取り戻すまでの道のりを書いたブログが添えられていた。この投稿には、多くの「いいね」がついており、ツイッター上で話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細を皆さんにご紹介したい。
アカウントが急に永久凍結!?
投稿者のgecko655さんは、ある日突然、自分のツイッターアカウントを運営から凍結されてしまう。なお、ツイッターにおける凍結とは、特定のユーザーのアカウントを利用できなくすることで、通常であれば、いきなり凍結されることは非常に少ない。ほとんどの場合は、はじめに「警告」が行き、「本凍結」、「永久凍結」と段階を踏むようだ。しかし、gecko655さんの場合は、最後のツイートをした瞬間から、いきなり永久凍結されてしまったらしい。
ツイッター社によると、凍結の理由は「ツイッターのルールに違反していた」とのことだが、gecko655さんとしては身に覚えがなく、困惑している様子が見て取れる。ルールを違反しているとする可能性があるとすれば、最後にツイートした内容をAIが間違って解釈したのではないかと推測した。
自分のツイッターアカウントが、なんの前触れもなくこのような事態に陥ってしまった場合、解決の方法はあるのだろうか。
gecko655さんは、まずツイッター公式の「異議申し立てフォーム」に連絡を入れることにしたそうだ。異議申し立てには、アカウント名、メールアドレス、凍結されるべきではないと思う理由の3点を記入し、自分のルール違反は無実の罪であることを訴えたとのこと。
しかし、「異議申し立てフォーム」にいくら意見を送っても、ツイッター社からの反応は自動返信メール以外なく、ただただ時間だけが過ぎていった。
あまりの連絡のなさにしびれを切らしたgecko655さんは、ツイッターのサポートアカウントへ「早く異議申し立ての内容を読んで連絡返してくれ」というリプライを送信。凍結から2カ月半が経過した時にようやく「ASAPで問い合わせ内容を確認する」との返信が返ってきたそうだ。
ところがその後、これといった動きはなく、ツイッター公式のサポートアカウントも、異議申し立てフォームも、ほとんど機能していないことが判明してしまう。
ここまで来ると、普通の人であれば心が折れてあきらめてしまいそうだが、gecko655さんは負けなかった。「何か法的な手段でアカウントを取り返せないか」と考え、凍結解除に実績のある弁護士事務所を見つけることに成功する。
かかった費用は、総額121,000円!!
弁護士事務所に助けを求めて以降は、とんとん拍子に話が進み、迅速にアメリカのツイッター本社へと内容証明郵便を発送してもらい、無事アカウントを取り戻すことができたとのこと。
「一件落着!めでたし、めでたし!」と言いたいところだが、支払った弁護士費用は、手付金と成果報酬で総額121,000円もかかってしまったそうである。それでも、gecko655さんにとってツイッターは、13年間、自分のすべてを記録した媒体なので、お金よりもアカウントが戻ってきたことに対する気持ちの方が大きいようだ。
万が一、ツイッターが凍結された場合は、「弁護士を通せばスピーディーに解決できる」ということ、また「ツイッター公式の問い合わせサポート関連はあまり機能していない」ということがわかる、非常に興味深い記事である。
普段は何気なく使っているツイッターだが、こういった思いがけない事態を経験することで、はじめてわれわれはツイッターと真剣に向き合うことになるのかもしれない。
※サムネイル画像は(Image:「gecko655のブログ」より引用)