突然だが、われわれ日本人は昔から言葉遊びが大好きである。子どもの頃から、「あ」はアヒルの「あ」、「い」はイチゴの「い」といったように、「あいうえお」を使った知育絵本で言葉遊びを覚え、気づけば街中のちょっとした標語や、恋愛におけるセオリーなどにも、言葉遊びが盛り込まれていたりする。短いながらも、センスが問われる言葉遊びは、たびたび大喜利のネタとして話題になることが多い。
2022年11月27日に投稿された、SaaSで働く千尋@SaaS_productさんの「ビジネスにおける「かきくけこ」 か…必ず達成します き…休日出勤します く…クオリティで勝ちます け…結論から話します 「こ」を教えてください。」というツイートには、3300件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
多くの「いいね」を獲得したのは?
ツイートで紹介された、ビジネスにおける「かきくけ」までは、どれもオフィスで聞き覚えのあるセリフばかりだが、最後の「こ」に関して、ツイッターユーザーたちはどのような台詞をチョイスしたのだろうか。
まず、一番多くの「いいね」を獲得したのは、「心よりお詫び申し上げます…」といった一文。なんだか悲しくなるが、これもビジネスシーンにおいては、よく聞く台詞のひとつである。「こ」がラストなので、「かきくけ」までの頑張りが、一気に水の泡になったかのような虚無感もなかなかだ。
なお、最上級のお詫びフレーズは、「お詫びの言葉もございません」になるため、まだ、お詫びできるだけマシかもしれない。
続いて、次に多くの「いいね」を獲得したのは、「コスタリカ戦があるので直帰します!」という、先日のサッカーワールドカップを彷彿とさせる台詞だ。「かきくけ」までの一生懸命さは、サッカーを観戦したいがためだったことがうかがえる。
残念ながら、日本はコスタリカに敗れたわけだが、ここまで熱を入れて応援していた人にとっては、一点も入らずというのは結構ショックだったのではないだろうか。翌日、この人はきちんと定時に出社できたのかが気になるところである。
他にも多くの面白回答が!!
この他にも、ビジネスにおける「かきくけこ」の「こ」として、ツイッター上では「この仕事が終わったら俺、結婚するんだ」と、死亡フラグ待ったなしの、もう二度と家には帰れなさそうな台詞や、「この仕事、ぼくじゃなくてもいいですよね」「この会議必要あります?」と、なぜか勝手にひろゆき氏の声で脳内再生される台詞など、さまざまな解答がリプライ欄には寄せられていた。
突如、ツイッター上で開催された大喜利大会だったが、多くの人がリプライ欄に渾身のビジネスにおける「こ」を投稿している。すべての回答をここでは紹介しきれないので、気になる方は直接、SaaSで働く千尋さんのツイートをチェックしてみてほしい。
大喜利の組み立て方とは?
この大喜利という文化は、インターネット上や多くのバラエティ番組などでよく目にするが、元々は寄席の余興として考案されたものなのだそうだ。筆者は10年以上前に、大阪で「よしもとNSC」というお笑い芸人の養成所に通っていた過去があるのだが、カリキュラムの中に「大喜利」や「すべらない話」の授業があったのを覚えている。
一見、難しそうに見える大喜利だが、意外と仕組みは簡単にできており、誰もが経験するような「あるあるネタ」を話の最初に置き、終盤で「予想外の展開」に落とすというのが、「大喜利」や「すべらない話」の基本の組み立て方だ。
読者の皆さんも機会があれば、楽しみながら取り組める頭の体操のひとつだと思って、大喜利にチャレンジしてみると楽しいかもしれない。