iPhoneには「テキスト認識表示」という機能があるのをご存じだろうか。「テキスト認識表示」は、iPhone X以降のモデルに標準搭載されており、この機能を使うと、カメラのフレーム内に表示されるテキストをコピーしたり、翻訳したりすることが出来る。
2022年12月19日に投稿された、浅野暢晴@asanonobuharuさんの「どこにも文字のない写真にiPhoneが文字を認識してるから何だろうと思ったら。」というツイートには、写真の中に「113818461」という謎の数字が認識されている様子を撮影した動画が添えられていた。この投稿には、5600件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介します。
謎の数字「113818461」
ツイートの動画には、渦巻状に配置された複数のオブジェしか写っていないはずなのだが、画面の左下にしっかりと「113818461」という数字が認識表示されている。オブジェのどこにも数字はないのだが、画面右上あたりの複数のオブジェがハイライトされており、どうやらその部分にiPhoneが勝手に数字を見いだしたようだ。
投稿者の浅野暢晴さんは、先ほどのツイートに追記する形で「なぜこれが113818461なのだ、iPhoneよ。」と、ごもっともな突っ込みを入れている。たしかにハイライトされた箇所のオブジェを拡大しても、「113818461」と認識するのはかなり難しい。
おそらくこれは、iPhoneの文字認識機能の精度が高過ぎる故の誤読なのだと思うが、オブジェの神秘的な魅力と相まって、数字の文字列になんらかのメッセージ性が込められているのではないかと、オカルト好きな人は思わず深読みしてしまいそうである。
この不思議なオブジェの正体は!?
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「秘密組織の暗号みたいで面白いです!」と、結構怖いことをサラッと述べる声や、「偶然、古代エジプトのヒエログリフになったんですかね」と、偶然の一致ではないかと考察する声、ほかにも「ステガノグラフィーかと思いました」「5次元人からのメッセージだったのだよ!」など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
中には、「そもそも何なんだこれ」と、写真に写る渦巻状のオブジェに対して疑問を投げかける声も上がっていた。何かの遺跡のようにも見えるし、今にも動き出しそうな生き物のようにも見えるという、なんだか不思議なこの作品は一体どういったものなのだろうか。
実はこのオブジェ、投稿者の浅野暢晴さんが制作された彫刻作品なのだそうだ。ツイートの写真は、茨城県石岡市に鎮座する常陸国総社宮という神社に期間限定で飾られていた「トリックスター百鬼夜行」という彫刻作品を撮影したものだとのこと。
彫刻作品の一つひとつに、見る者を魅了する不思議な魅力が溢れ出ており、それらが渦巻状に円を描く様子は圧巻である。
個展「旅するトリックスター」は2023年2月3日~3月26日まで
作品のタイトルに「百鬼夜行」というワードも入っているため、一見ちょっとした心霊現象のように見えなくもない今回のツイート。浅野暢晴さんが生み出した彫刻作品たちの心の声が、何らかの数字としてiPhone上に浮かび上がったのかもしれない。
常陸国総社宮での彫刻作品の展示はすでに終了したそうだが、今後は2023年2月3日から3月26日まで、大久保分校スタートアップミュージアムーTSUCULIEーにて、浅野暢晴さんの個展「旅するトリックスター」が開催されるので、気になる方は足を運んでみてはいかだろうか。
大久保分校スタートアップミュージアムは、2004年に閉校となった木造平屋建ての毛野小学校大久保分校の校舎を改築し、2022年4月にオープンした現代アートの美術館である。ノスタルジックな空間で、思う存分アートを堪能できるので、美術館巡りに興味のある方はぜひチェックしてみて欲しい。
浅野暢晴 個展「旅するトリックスター」会期 2023年2月3日〜3月26日
会場:大久保分校スタートアップミュージアムーTSUCULIEー
HP:https://start-up-museum.com
住所:〒326–0012 栃木県足利市大久保町126
※サムネイル画像(Image:「浅野暢晴(@asanonobuharu)」さん提供)