スマートフォンなどのカメラをかざすことで、さまざまな情報を読み取ることができる「QRコード」。決済システムなどにも幅広く活用されているので、読者の皆さんも一度は利用したことがあるはずだ。
2022年12月26日に投稿された、近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】@shoko3168さんの「届いたカタログギフトのURL見て血の気が引いた」というツイートには、eチケットのアクセスコードを撮影した画像が添えられていた。この投稿には、3.7万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
localhost URLって、何？
ツイートの画像には、eチケットを表示するためのQRコードとURLが記載された一枚の紙が写っているのだが、投稿者の近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】さんは、ふとアクセスコードのURL部分に違和感を覚えたようだ。
（画像は「近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】（@shoko3168）」さん提供）
問題のURLをよく見てみると、たしかに「localhost」という単語が入っている。では、「localhost」とは一体、どういったものなのだろうか。
ご存じない方のために説明すると、「localhost」とは、自分のパソコンのことで、:3000というのはポート3000番を意味している。ウェブサイトやサービスの開発をする際、開発サーバを自分のPC上に構築してテストすることは普通だが、そういったときに用いられるURLが、この 「localhost:3000」 なのである。
ウェブサイトを公開するときは当然、データをインターネット上にアップロードし、https://www.google.com/ のような誰でもアクセスできるURLを他人に伝える必要があるのだが、うっかり、その URL ではなく手元の開発環境の URL をそのままコピペしてしまったのだ。当然、他の人は localhost にサーバなど立っていないので、アクセスしても何も開くことはできない。
人間なのでミスするのは仕方ない…
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「テスト用のURLか。QRが合っていたら、まあ最悪の事態は免れるかな。」と、QRコードが頼みの綱だといった声や、「自分のミスじゃないけど泣きそうです…！（勝手に）」「ぁあああローカルは流石に。印刷までしちゃってお客様のお手元に。中の人の事心配して胃が痛い」「まったく無関係なのに一瞬固唾を飲んだ。胃を壊しそう」と、うっかりミスをしてしまった担当者を心配するあまり胃痛を報告する声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
また、中には「テスト用の設定を本番用に書き換え忘れたな」「ＵT環境で出しちゃったんでしょうね、せめてST環境だと理解できなくもないんですけど。UT環境で本番の事務作業やっているってことですよね。」といった鋭い考察もあがっている。
印刷物を作る際は、複数人でのダブルチェックが必須だが、人間なので時にはうっかりミスをすることもあるだろう。エンジニアが一人でもチームにいれば、今回の件はすぐに気が付けたかもしれないが、担当者がパソコンに疎い人だと気づくのは困難だ。
結果的に、QRコードは正しかった！
挿入したURLがlocalhostだったことにより、いくら頑張ってもつながらないという事態が発覚した今回のツイート。
投稿者の近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】さんは、先ほどのツイートに追記する形で以下のように述べている。
「わたくし善意のカタマリなので通報は済です！担当者に伝わるかな～～～ めっちゃしっかりしてる大手サイトっぽかったけど、この形式でのチケット配布が初の試みなのかな？（ちょっと変わった形式だった）」
（画像は「近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】（@shoko3168）」さん提供）
サポート担当者からの回答によると、どうやら今回は特定の状況下において、ごく一部のチケットにlocalhost URLが印字された状態で、アクセスコードが配布されてしまったらしい。QRコードからであれば正しいURLを利用できたため、投稿者の近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】さんには、とくにこれといった実害はなかったそうだ。
皆さんもURLを人に共有する際は、アドレスがlocalhostになっていないかどうかを、しっかりとチェックするようにしよう。
※サムネイル画像（Image:「近藤(祥)【22時22分自宅なう部屋21.7℃、外6.4℃】（@shoko3168）」さん提供）