突然だが、皆さんは心霊現象を体験したことはあるだろうか。中には幽霊なんてまったく信じていない方もいらっしゃるかもしれないが、幼少期からほんのり霊感のある筆者は、不思議な幽霊話や超常現象の類は、実際にあるものだと思っている。
2023年2月22日に投稿された、しろやぎ秋吾@siroyagishugoさんの「ちょっと怖い話」というツイートには、フォロワーさんから寄せられた怖い体験談を漫画にした画像が添えられていた。この投稿には、なんと4.5万件以上もの「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細とリプライ欄に寄せられたさまざまな反応を皆さんにご紹介したい。
きっかけは1枚のSDカードから……
漫画の主人公である中学生の少年は、学校周辺の清掃活動を行っている最中に、古びた一台のデジカメを見つける。デジカメの中にはSDカードが入っており、少年は放課後、班のメンバーたちとともに、自宅のパソコンでデータを再生してみることに。すると、SDカードには、心霊スポットらしき場所で撮影された写真が何枚も入っていた。
写真には、延々と廃墟とヤンキーが写っており、少年は何を期待したのか「なんだ、エロくないじゃん」と落胆してしまう。しかし、写真の中にはヤンキーに紛れて小さな子どもが映り込んでいるものもあり、ふと「兄弟でも連れてきたのか?」と気にはなったものの、結局データはすべて削除して、カードのみを再利用することにしたそうだ。
月日は流れ、夏休みのある日。少年は友達と近所の山道を登っていると、どこかで見た覚えのある場所が目の前に現れる。何かに誘われるように、奥に進む最中、少年はこの光景を手元のデジカメで「なぜか写真におさめなくてはいけない気がした」という。
しばらく歩くと、そこには件のSDカードに記録されていた廃墟があった。
ついに出た! 恐怖の子どもの霊!!
廃墟の窓を覗く友人の後ろ姿を、思わず持っていたデジカメで撮影してしまった少年は、そこにいるはずのない小さな子どもの影に気付く。
思わず、デジカメの画面をよく確認しようと顔を下に向けた時、自分の足元に立つ「目がくぼんだ男の子」の存在に気付いてしまったそうだ。持っていたデジカメを落とし、「うわぁあああ」と悲鳴を上げながら、慌ててその場から逃げだす少年たち。
漫画は「あの時、落としてきたデジカメは、また誰かに拾われているのかもしれません。」との一文で、締めくくられている。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「これは…ちょっとじゃない気が…(´・д・`)」と、この漫画のタイトルが『ちょっと怖い話』であることに対する突っ込みや、「エロいの期待してんの可愛い」と、中学生男子ならではの発想に和む声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
死んだらいつかは霊になる
どういう事情で廃墟に子どもの霊がいるのかまではわからないが、もともとは小児病棟だったり、学校だったりした建物なのかもしれない。亡くなった後、なんらかの事情で成仏しそびれたのだろう。
突然、こうした霊に出くわすと、大多数の人が「怖ッ!!」と思うはずだが、冷静に考えると、霊も昔は人間だったのだ。われわれも死んだら一度は霊になるので、そういう意味では必要以上に怖いものでもないのかもしれない。登場の仕方やビジュアル面においては驚くことがあっても、筆者から見た幽霊は「怖い」というよりも「悲しい」存在だ。
これは余談だが、自殺したら成仏できなくなるというのは、恐らく嘘である。ただ、死んだ時点で抱いている気持ちが、その人の人生における最終結果になってしまうのは紛れもない事実だ。生きてさえいれば、この先なんらかの大どんでん返しが出来た可能性もあるが、死ぬとそれは確実に叶わなくなってしまう。結果的に、やり場のない怒りや悔しさ、辛さのようなものが、その霊が現世にとどまり続ける理由になってしまうのだろうな、と筆者は推測している。
人生は山あり谷ありだが、世の幽霊たちから生きているわれわれが学べることは、「ひとまず、最後の最後まで結果はわからないので、何があっても生きてみるべし」といったところだろうか。
実際の怖い体験談を漫画にした今回のツイート。この記事に反響が大きければ、「オトナライフ」でも、今後オカルトや心霊ネタのカテゴリーがレギュラー化するかもしれない。
※サムネイル画像(Image:「しろやぎ秋吾(@siroyagishugo)」さん提供)