皆さんは、普段から貯金をしているだろうか。筆者は無駄遣いが多いことでも有名だが、密かに会社員時代から勤続年数×100万円を目標として、自分に無理のない範囲でのんびりと貯金を行っている。今はパソコンさえあれば、どこでもできる仕事についているので、ある程度のお金がたまったら、地方の温泉街にでも別荘を買うつもりだ。いざ、口座にお金がたまりだすと、貯金すること自体がそれなりに楽しくなってくるので、日々の節約がひとつの趣味となっている人は意外と多いかもしれない。
2023年4月12日に投稿された、小日向えぴこ@epico428さんの「『がんばる私も好きだけど』(1/3) 貯金に取り憑かれていたOLがお金の使い方を見つめ直す話です。#コミックエッセイ描き方講座 の卒業制作で描きました。入賞には至らずでしたが楽しかったです！もっと色々描きたい…！！」というツイートには、ある漫画が添えられていた。この投稿には、2600件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介します。
『がんばる私も好きだけど』(1/3)
貯金に取り憑かれていたOLがお金の使い方を見つめ直す話です#コミックエッセイ描き方講座 の卒業制作で描きました。入賞には至らずでしたが楽しかったです！もっと色々描きたい…！！#漫画が読めるハッシュタグ pic.twitter.com/LZQowsodsE— 小日向えぴこ (@epico428) April 12, 2023
貯金の才能が開花した、主人公に待ち受けていた試練とは？
（画像は「小日向えぴこ（@epico428）」さん提供）
ツイートの漫画に登場する主人公の女性は、勤めている会社の職種変更で給料が下がったことをきっかけに、貯金をスタートする。主人公には貯金の才能があったらしく、はじめの頃は毎月、自分で立てた目標を達成するために頑張っていたようだ。
（画像は「小日向えぴこ（@epico428）」さん提供）
ところが、貯金を続けていくと、お金を使うたびに、自分が削られていくような感覚に陥るようになったとのこと。友人とのランチや、恋人との旅行でも、ついつい、お金のことを考えてしまう自分が嫌になってしまったが、貯金をしなければ不安になるという、負のループに陥った主人公は、結婚してからも副業をスタートし、家計が楽になっても働き続けていた。
（画像は「小日向えぴこ（@epico428）」さん提供）
しかし、貯金をスタートしてから、通帳の残高は確実に増えているものの、いくら貯めても満足感は得られない。
そのようなある日、動画サイトで丁寧な暮らしを配信している人を見た主人公は、いかに自分が今まで節約のために我慢ばかりして、欲しいものを妥協していたかに気がついてしまう。
（画像は「小日向えぴこ（@epico428）」さん提供）
今を楽しく生きるためには、貯金するばかりではダメ
その後、主人公は自分自身の満足感について真剣に考えるようになる。
やりたいことリストを作成した主人公は、欲しかった「オーダーメイドのノート」を購入することを決意する。オーダーメイドのノートは、既製品に比べると遥かに高額だったが、今を楽しく生きるためには、ただ貯金するばかりではダメだということに、主人公はようやく気がついたのだ。
「過去の自分が間違っていたとも思わないが、今の生活があるのは過去の私のおかげだから、過去の私の分までちゃんと使おう」というセリフとともに、この漫画は締めくくられている。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「完全に私です。安いものしか買わない！ 心がさもしい？ です。ウキウキできるもの、ずーっと買ってないなあ、、」と、主人公の節約グセについ共感してしまう声や、「12ページに内容がぎゅっと詰まってて読み応えがすごかった…！ 仕事しながら、育児しながらこの漫画を仕上げたえぴちゃんすごすぎる！！ 私も安さを求めがちだけど、自分の納得のいく買い物ができたときって幸せ〜な気持ちになるよね。満足感…わかるな〜と思いながら読んだよ」と、内容の濃さと投稿者の日頃の頑張りに拍手を送る声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられている。
あの世へは経験しか持っていけない
貯金が趣味の主人公が、本当の満足感とは何かに気がつき、お金の使い方を変えた経緯を漫画で紹介した今回のツイート。読者の皆さんは、この漫画を読んでどのような感想を抱いただろうか。
貯金が趣味というのは、決して悪いことではない。明確に手に入れたい物や、旅行したい場所などがあるのであれば、それを目標に貯金するのは非常に良いことである。しかし、漠然とした将来の不安のためだけにお金を貯めるのは、どこまで行ってもゴールがないので疲弊してしまう人も多いはずだ。
もしも、死後の世界があるとすれば、死ぬときにあの世へ持っていけるのは、お金ではなく経験だけである。そのことをいつも頭の片隅においておけば、過度な節約にはなんの意味もないということに、ふと気がつくのではないだろうか。
※サムネイル画像（Image:「小日向えぴこ（@epico428）」さん提供）
