時とともに移り変わっていくのは、身の回りの物や街並みだけではない。令和の今を生きる子どもたちの感性も、時代とともに着実に変化している。
2023年4月19日に投稿された、しろやぎ秋吾@siroyagishugoさんの「「今時だなと思った子供の言動」その11」というツイートには、とある四コマ漫画が添えられていた。この投稿には、なんと8.2万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介します。
夕日の奇麗さ=グラフィックが高精細!?
ツイートの漫画は、保育園に通う息子を迎えに行った母親が、帰り道に自転車で土手を走っている場面からはじまる。
ちょうどオレンジの夕焼け空が見えた時、自転車の後ろに乗った息子が「うわー! 夕焼けだよ、お母さん!」と声をかけた。母親も夕日の美しさに思わず、「キレイだねー」と返事をする。まるで映画のような、微笑ましいワンシーンだ。
しかし、この夕日に対して息子は「こんなクソゲーなのに…グラフィックだけはすげぇ…」と、続けてコメント。絵面だけ見るとノスタルジックな場面のはずが、少年の目には夕日の奇麗さ=グラフィックが高精細であると映ったようだ。
保育園児の言動としては、えも言われぬシュールさが漂っている。もしも、筆者が自転車に乗っている時に、このような発言をしている子どもを見たら、衝撃的過ぎてバランスを崩し、そのまま土手を転がっていってしまいそうだ。
人生がクソゲーだと、早々に理解した強者
この漫画を読んだツイッターユーザーたちからは、「人生、何周かしてる子かな?」と、大人びた言動に対して強くてニューゲーム説を唱える声や、「人生がクソゲーということを早々に理解した強者」と、早い気付きに彼を神童扱いする声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられている。
しかし、中には「表現力や語彙力があると喜ぶべきか? はたまた、言葉が悪いと注意するべきか?(;・ω・)子育てって大変そうだなぁ…。」との意見もあり、使い方としては間違ってはいないものの、言葉遣いとしてはいかがなものかといった声も上がっていた。
たしかに「クソゲー」というのは、立派なあおり言葉なので、日常では使わない方がよいだろう。だが、YouTubeなどでゲーム実況の動画を見ていると、その場を盛り上げようとナチュラルにあおり言葉を使用する人も多い。
聞いた人を楽しませようと使っている大人が多い言葉であるがゆえに、本来は使わない方がベストな言葉であるというのを、どのように子どもに説明すれば納得してもらえるかというのは、非常に難しいところである。
クソゲーだって、アプデし続けたら良ゲーに!
仮に保育園児の彼が、本当に人生がクソゲーだと思っていたとしても、簡単にリセマラしようとせず、ぜひクリアするまでしっかりと遊んでもらいたいものである。
また、コメントの中には「クソゲーだって、アプデし続けたら良ゲーに変貌するから頑張れ!」と、少年への力強いエールも寄せられていた。彼のこれから先の人生においては、グラフィック以外も感動する場面が数多く訪れるよう、心の底から願ってやまない筆者である。
夕焼けを見た保育園児が、ふと呟いた今時過ぎる言動を漫画にした今回の投稿。
大人びた言動や知らずに使うあおり言葉に、子育て世代の皆さんは賛否両論があるかもしれないが、基本的に小さな子どもというのは何を言っても可愛いものである。小学校入学前の子どもたちは、スポンジのようにさまざまな知識を吸収できる時期だからこそ、なるべくよい影響を与えられるように、自分を含めた周りの大人たちがしっかりしていかなければならないなと、今回の漫画を読んで、筆者もあらためて感じた次第だ。
※サムネイル画像は(Image:「しろやぎ秋吾(@siroyagishugo)さん」提供)