イーロン・マスク氏がCEOに就任した昨年の秋以降、ツイッターのサービスには大小さまざまなリニューアルが行われている。Twitter Blueという有料会員に登録すると、ユーザーネームの隣に認証バッジと呼ばれるマークが付くようになったのは、皆さんもご存じの通りだ。当初、認証バッジが導入された背景には、著名な人物や組織などのなりすましを抑制するという目的があったわけだが、簡単にバッジが取得できるようになった今、一体どういった状況になっているのだろうか。
2023年4月22日に投稿された、遠藤達哉@_tatsuyaendo_先生のツイートには、漫画『SPY×FAMILY』のキャラクターであるアーニャが、自分のツイッターアカウントへ、なにもしていないのに金色の認証バッジが突然付与されたことに対して不信感を抱いているイラストが添えられていた。この投稿には、なんと21.7万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
認証バッジの違いとは?
今まで青色の認証マークは、公式なアカウントであるという証だったため、ツイッターユーザーとして一種のステータスだった。しかし、Twitter Blueがスタートしてから、企業や公的機関の正式なアカウントとしてTwitterが認証したユーザーに対しては、新たに金色と灰色の認証バッジが付与されるシステムに変更されている。なお、金色の認証バッジとは、先ほどツイートをご紹介した、遠藤達哉先生に突然、付与されたバッジのことだ。
それでは、青色、金色、灰色の3つの認証バッジについて、カラー別にどのような違いがあるのかを少し詳しく解説していこう。
まず青色の認証バッジは、Twitter Blueの利用者であり、アクティブなアカウントのみに付与される。バッジを獲得するには、アカウントに表示名とプロフィール画像がきちんと設定されており、登録されている電話番号が認証済みであるなど、いくつかの条件をクリアしなければならない。
金色と灰色の認証バッジについて
次に、今回話題となった金色の認証バッジだが、こちらはTwitter Verified Organizationsという企業や団体向けの認証サービスに加入している人に付与されるものとなっている。このサービスは、月額13万5,000円からと利用料は非常に高額なのだが、認証を受けたアカウントは、関連する組織や個人のアカウントを紐付けることが可能になるのだそうだ。同じく上記のサービスに加入した政府の機関は、灰色の認証バッジが付与されるシステムとなっている。
ところが、遠藤達哉先生は、Twitter Verified Organizationsには加入していないにもかかわらず、ある日、突然どういうわけか金色の認証バッジが付与されたらしい。企業でも団体でもないのに、なぜ金色バッジになったのかは、アーニャの表情からも見て取れるように、謎でしかない状況だ。
ネット上ではさまざまな憶測を呼ぶ…
突然、遠藤達哉先生のアカウントに付与された金色の認証バッジに対して、ツイッターユーザーたちからは「多分、イーロンがスパイファミリーのファン説」と、イーロン・マスク氏が漫画のファンだから金色のバッジが贈られたのではないかと推測する声や、「”組織”認定なんですね…」と、『SPY×FAMILY』を世に生み出した遠藤達哉先生そのものを、ツイッターが組織とみなしていることに衝撃を受ける声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられている。
フォロワー数は70.2万人と多く、フォロー数は0人の遠藤達哉先生なので、ツイッターの検知機能が勝手に企業や組織として誤認した可能性が非常に高いが、今のところ真相は闇の中だ。
来月、突然13万5,000円の請求が遠藤達哉先生の元に届いたりしたらかわいそうだが、金の認証バッジが付いている個人のツイッターアカウントというのもなかなかレアなので、これはこれで、ある意味ラッキーだと受け取るしかないのではないだろうか。
※サムネイル画像は(Image:「遠藤達哉(@_tatsuyaendo_)」公式Twitterより引用)