外を歩いていると、少し肌寒い秋の風を感じるようになった、今日この頃。寒い季節の定番料理と言えば、一番に思いつくのはやはり「おでん」である。大手コンビニ各社では、すでに販売がはじまっているが、実はおでんの具材には地域によって、ちょっとした差があるのをご存じだろうか。
2023年10月24日に投稿された、株式会社ゼンリン@ZENRIN_officialさんの「おでんに「ちくわぶ」入れる地域地図完成 「ちくわぶ」は関東で圧倒的な支持を得ており、特に南関東で愛されているようです!一方、西日本を中心に「見たことがない」「ちくわの方言かと思ってた」などの声があがりました これほどまでにエリアが限定的だったとは…勉強になりました!!」という書き込みには、おでんに「ちくわぶ」を入れる地域を日本地図で示した画像が添えられていた。この投稿には、なんと1.2万件を超える「いいね」がついており、インターネット上で大きな話題となっている。
今回は、こちらの投稿に関する詳細を皆さんにご紹介します。
おでんに「ちくわぶ」を入れる地域はどこ?
投稿者の株式会社ゼンリンさんによると、おでんに「ちくわぶ」を入れる地域は、主に関東に多いらしい。関西出身の筆者としては、そもそも「ちくわぶ」とはなんぞや? といったところなのだが、せっかくなので、この機会に未知の食べ物「ちくわぶ」について詳しく調べてみた。
ちくわぶとは、小麦粉に水と塩を合わせたものを、竹製の棒に巻きつけて蒸した練り物のことで、生麩の一種なのだそうである。ちくわぶは漢字で書くと「竹輪麩」となり、ちくわの代用品として作られたのがはじまりだとのこと。見た目はちくわにソックリなのだが、ちくわは原材料が魚肉なので、味はまったく異なるという。
そのような「ちくわぶ」は、東京・神奈川・千葉・埼玉などの南関東でよく食べられており、おでんの具としてだけでなく、トッポギやニョッキの代わりに調理したり、デザートとして甘い味付けをしても意外と合うらしい。
筆者は3年前に、京都から上京したところなので、まだ一度も「ちくわぶ」を食べたことがなかったのだが、この原稿を書き終わり次第、最寄りのコンビニへ買いに走ろうと思っている。
「ちくわぶ」の呼び名も調べてほしいとの声
この投稿を読んだネットユーザーたちからは、「ちくわぶを”むちむち歯車”と呼ぶ地域があるという投稿を見たのですが、ちくわぶの呼び方について調査を依頼したいです! どの地域が”むちむち歯車”と呼んでいるのか気になりすぎて、夜しか眠れません。」と、さらなる調査依頼を株式会社ゼンリンにお願いする声や、「子どもの頃、おでんくんの『ちくわぶー』見て、変わった形のちくわだなって思いながら見てました。地元で一回も見たことなかったので……」と、アニメで見た「ちくわぶ」のキャラクターにずっと違和感を覚えていたとの声など、さまざまなコメントが返信欄には寄せられていた。
実際にちくわぶを食べたことのある人からは、「ちくわぶがこれほどまでに関東だけとは……ちくわぶ最高と思う!」といった声も上がっている。
ここまで言われると、まだ一度も、ちくわぶを味わったことのない筆者としては、なんだか人生損してしまっているような気分だ。
株式会社ゼンリンって、なんの会社?
さて、ちくわぶの謎が解けたところで、ここでひとつの疑問が頭をよぎる。そもそも、今回の分布図を調査した株式会社ゼンリンとは、一体なんの会社なのだろうか。
ここまで記事を読んでくれた皆さんは、そりゃ「ちくわぶ」の製造会社だろうと思ったかもしれないが、実は株式会社ゼンリンは福岡県北九州市に本社を置く、地図情報の調査・制作・販売を行う企業だそうだ。株式会社ゼンリンのSNSアカウントをフォローすれば、今後もこうしたおもしろい調査結果を定期的に発表してくれるかもしれない。
おでんに「ちくわぶ」を入れる地域を地図上でまとめた今回の投稿。
筆者のように、まだ人生で一度も食べたことのない方は、今年の冬はおでんのちくわぶにチャレンジしてみてはいかがだろうか。
※サムネイル画像は(Image:カワハギ「写真AC」より)