コロナ禍の影響でネット通販の需要が増えているという。それに伴って家庭でも急速に増えてきたのが「ダン(段)ボール箱」だ。たまに大量のダンボールを乗せたリヤカーを引いている人を見かけるが、あれってどのくらいのお金になるんだろうか? そこで今回は、ダンボールの買い取り事情について調べてみたぞ。そこには驚愕の事実があった!
ダンボールは100キロ単位でないと売れない!?
AmazonやZOZOTOWNなどのネット通販で商品を注文すると、不相応とも思えるほど大きなダンボール箱で届くことがある。現在はコロナ禍の影響でネット通販需要が増えたこともあり、アナタの家にも大量のダンボール箱がストックされているのではないだろうか? ダンボール箱は多くの自治体で資源ごみに区分されており、普通に捨てるだけでもダンボールをバラして紐で縛ることが推奨されるので、正直言って面倒くさい……。
そこで気になるのがダンボールの買い取りだ。東京でも、下町に行くと大量のダンボールを乗せたリヤカーを引いている人をたまに見かけるが、あれってどのくらいのお金になるのだろうか? もし、買い取ってもらえるならお金にしたいなんて思う人もいるのでは? だが、ダンボールの買い取りは基本的に100キロ単位、あるいは1,000枚単位でないと買い取ってもらえないのをご存じだろうか? それ以下だと逆に買い取り手数料を取られてしまうのである。さすがに個人でダンボール箱を100キロ・1,000枚以上も集めるのは難しいだろう。
ネットで調べてみるとダンボール箱を買い取ってくれる業者はたくさん見つかるが、その条件は100キロ、1トンといった単位になってくる。あくまでも工場や小売り店などで大量にダンボール古紙が出る業者向けばかりなのだ。したがって、少なくとも100kg以上、1,000枚ないと買い取りは難しい。また、買取価格は日々変動しているが、せいぜい1キロあたり0.5円~3円程度。もちろん、買い取ってもらえるダンボールには条件がある。雨に濡れていたり汚れたもの、発泡スチロールがついているもの、黒いカーボンの送り状があるものなどは買い取り不可の業者が多いのだ。
ちなみに東京・足立区では、ごみの減量化・資源化を推進していくために「資源買取市」で足立区民が持ち込んだ家庭のダンボールの回収を実施しているが、気になる買取価格は1キロ当たり1円~4円。つまり100キロ持ち込んでやっと100円~400円にしかならないので、とてもその労力には見合わないのがお分かりいただけるだろう。
■ダンボール古紙買い取りの基本
(1)大量のダンボール(70~100キロ以上・1,000枚以上)でないと買い取りは不可! それ以下では逆に回収費用を取られることも……
(2)条件に合わないダンボールは買い取り不可
【回収できないダンボールの例】
・送り状が黒いカーボンの場合
・雨に何度も濡れてしまったダンボール
・油や液体が染み込んで汚れたダンボール
・表面にワックスが塗られたダンボール
・発泡スチロールがついたダンボール など
中国の爆買いが終了しダンボール価格は下落中!
ダンボール古紙の買い取り価格は日々変動しているが、その価格に大きな影響を与えているが中国だ。2018年頃は中国が日本のダンボール古紙を爆買いしていたため、ダンボール古紙価格も急上昇していた。ところが2019年に入ると、中国が環境規制の強化で輸入を規制したり、日本の対中輸出規制なども重なり急速に輸出が減少。ダンボール古紙の価格も大幅下落したのである。この先、ダンボール古紙の価格がどうなるかは不透明だが、いずれにせよ、不要になったダンボール箱で収入を得るには、かなり本気を出さないと難しいだろう。
●足立区「資源買取市 資源を現金買取します!」(公式)は→こちら
※サムネイル画像(Image:Cineberg / Shutterstock.com)