【便利技】意外に知られていない10円玉の使い道とは

誰の財布の中にあるだろう「10円玉」。ごくありふれた、それほど価値があるとは思えない「硬貨」だが、実はものスゴイ「機能」を秘めているのをご存じだろうか? 今回は10円玉の意外な使い道を紹介していこう。

10円玉には消臭&殺菌効果がある!

(Image:Shutterstock.com)

 靴のニオイが気になる人は、1足に10円玉を10枚程度入れてみよう。そのまま一晩置いておくとなんとニオイが消えているではないか! また流しの排水溝や三角コーナーに10円玉を入れておけば、ヌメリを防止できるのだ。
 ここまで読んで「それって似非科学会かオカルト情報じゃない?」と思った人がいるかもしれない。だが、その効果は実に科学的で、10円玉の素材である「銅」がそのカギだ。水に溶け出す銅のイオンには、雑菌の繁殖を抑制する効果があるのだ。こうした銅の働きは、一般社団法人「日本銅センター」などでも紹介されているので、ぜひ確認してみて欲しい。
 銅の殺菌効果は日々の生活において様々なものに利用されていて、たとえばガーデニング業界では、花瓶に10円玉を入れておけば生けた花が長持ちし、鉢植えに挿しておくとナメクジの食害を防げることが知られている(実際に銅製の鉢や花瓶などの花器が販売されている)。
 また銅にはボウフラの発生を抑制する効果もあり、最近日本でも拡大が心配されているデング熱など熱帯病の対策になるのでは? と注目されているのだとか。

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ガーデニング業界では、銅の殺菌効果は常識。様々な専用の銅製グッズが販売されている

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スマホの発熱に悩んでいる人は、パソコン自作用グッズの「熱伝導性粘着シート」で10円玉を貼り付けてみよう。高い熱伝導性で、効果的な放熱板として機能してくれる

10円玉はピカピカにしないと効果が薄い

(Image:Shutterstock.com)

 ほかにも、銅にはアルミなど他の金属よりも熱伝導性が高いという特徴がある。実際、エアコンの室外機内部では銅製パーツが熱交換のメインとなっているほどだ。この原理を応用して10円玉をスマートフォンに貼り付ければ、放熱板として機能させることも可能である。
 ただし、普通の両面テープで貼り付けるのはバツ! テープのナイロンは熱伝導性が悪いので、効果が低くなってしまう。PCパーツショップなどで売られている「熱伝導性粘着シート」を使うと効率的なので、スマホの発熱に悩んでいる人はぜひ試してみよう。
 また銅イオンの量や熱伝導性は、表面が茶色く汚れた10円玉では効果が薄くなるので注意が必要だ。
 とはいえ、新品の10円玉を手に入れるのはなかなか大変。そこで今回、簡単に汚れた10円玉を新品同様にピカピカにする方法も併せて紹介しておこう。用意するものは、一般家庭にあるウスターソースかタバスコ、無ければお酢やレモン汁でもOK。これらを10円玉に付けて磨けば、すぐに素材の「赤銅色」の輝きが戻ってくるはずだ。あとは実際に試して、10円玉の秘められた力を体験してみよう!

●日本銅センター 銅の殺菌性は→こちら

文=植村照明/ライター

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