2022年5月10日、VTuber(バーチャルYouTuber)の「朔夜トバリ」がTwitter上で「YouTubeのチャンネルをBAN(アカウントを停止されること)された」と公表した。同チャンネルでは、とくにセンシティブな内容の配信はなかったが、「性的で重大な違反」としてBANされたという。実はこのような事態は、にじさんじの「Mika Melatika」や、ホロライブIDの「Kobo Kanaeru」などにも起きている。そこで今回は、人気VTuberで相次ぐ“誤BAN”の原因を探ってみたいと思う。
人気VTuberのチャンネルが突然の停止に! 被害はホロライブやにじさんじのVTuberにも……
最近、YouTubeのなかでもとくに人気が高いVTuber。トップクラスになるとスパチャだけで年間2億円も稼いでいるそうだ。
だが、そんな人気VTuberのチャンネルが、最近、突然配信停止(BAN)される騒ぎが起きているのをご存じだろうか?
2022年5月10日、人気VTuberの「朔夜トバリ」がTwitter上で、「YouTubeのチャンネルをBANされた」と報告した。
添付されたスクリーンショットには「この動画に関連付けられていたYouTubeのアカウントが停止されたため、この動画は再生できません。」との表示がある。
YouTubeでは、著作権侵害はもちろん、暴力的な映像や性的な内容が含まれると広告掲載がNGとなるほか、最悪の場合はチャンネル閉鎖やアカウントが停止されることもある。これがいわゆる「BAN」された状態である。
ところが、朔夜トバリのチャンネルは、YouTubeの規約に違反するような動画や配信はなく、イラストもほとんど肌を見せていない立ち絵のため、BANされる要素は何もない。
ほかにも「ホロライブID(インドネシア)」所属の「Kobo Kanaeru(こぼ かなえる)」や、「にじさんじ」所属の「Mika Melatika(ミカ メラティカ)」といった大手事務所に所属しているVTuberたちのアカウントも突然BANされる被害に遭っているという。
YouTubeで動画配信中にBANされると、その後は「ヌードまたは性的なコンテンツを禁じているYouTubeポリシーに対する度重なる違反または重大な違反のため、このアカウントを停止しました」という表示がある。これはいったいどういうことなのだろうか?
BANの原因は配信中に送りつけられたスパムのせいだった!
それにしても、どうしてYouTubeの規約違反でもないのに、人気VTuberの配信が突然BANされる事態が起きたのだろうか?
実は、朔夜トバリのTwitterには、「配信中に性的なコンテンツのスパムを3秒間で10件ほど送りつけられたことが原因」と書かれている。
つまり、悪意のある者がコメント欄に性的なコンテンツを大量に送り付けてきたことで、YouTubeに「性的で重大な違反をした」と判断され、即刻BANされてしまったのである。
しかも、同じような被害に遭ったじさんじのMika Melatikaのチャンネルでは、チャンネル登録者のみがコメント投稿できるように設定していたにも関わらず、複数のアカウントから大量のスパムや性的なコメントが投稿されてしまったそうだ。
もちろん“誤BAN”されたVTuberたちは、YouTubeに対して停止措置解除の異議申し立てを行っており、現在では、ほとんどのアカウントが復活している。
これによって、最近ではVTuber同士でお互いに呼びかけ合いながら、自衛のために前もってNGワードを設定したり、チャンネル登録してから数日経った人しかコメントできないようにする、といった対策を取っているようだ。
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※サムネイル画像(Image:youtube.com)