広告付き「定額制動画配信」続々開始も加入意向は低め、1時間に〇分程度なら許せる?

いつでも、好きな場所で、好きな作品を視聴できるSVOD(定額制動画配信)。コロナ禍を機に利用率が急伸し、その後も拡大を続けている。映画が大好きな筆者にとって、何本見ても料金が変わらないこのサービスは非常に魅力的だ。現在は、「Amazonプライム・ビデオ」と「Netflix」、「U-NEXT」の3つのサービスを重宝している。

そのようなSVODに新たな風が吹いている。2022年11月4日より、Netflixが広告付きプランのサービスを開始したのだ。また、「Disney+」も12月より米国で広告付きプランを導入。コンテンツの視聴前や視聴中に広告が挿入されることで、通常より安価でSVODを利用できるこのサービス。はたして、広告付きプランにどれほどの関心が集まっているのか、調査結果をチェックしていこう。

広告付きプランへの加入意向は、まだあまり見られず…

広告付きプランへ「加入したい」が3.2%(「ジェムパートナーズ株式会社」調べ)

ジェムパートナーズ株式会社は2022年12月9日、映像コンテンツの利用実態に関する分析レポート「動画配信/放送/ビデオソフト市場 ユーザー分析レポート(2022年11月調査版)」を発行した。本レポートには、SVODサービスの広告付きプランに対する消費者意識についてまとめられている。

まず、SVODにおける広告付きプランの加入意向についてのアンケート結果を見ていこう。「加入したい」と回答した人は全体の3.2%だった。新サービスに対して様子見の姿勢が見られるが、「興味はあるので調べるつもり」と回答した人は14.7%いるので、詳しい料金やサービス内容を確認した後に加入意向を示す人も出てくるのではないだろうか。

その一方で、「興味はない/加入するつもりはない」が60.5%という結果に。そもそも、現在SVODサービスを利用していない人にとっては、広告付きプランの導入はあまり興味の湧かない話題かもしれない。SVODを利用している、または利用しようと思っているが月額が高い…と感じている人は、通常よりも安価で利用できる広告付きプランが魅力的に感じるだろう。

広告付きプランで許容できる制限は?

広告付きプランの懸念点は視聴時間の制限か(「ジェムパートナーズ株式会社」調べ)

次に、SVODにおける広告付きプランで許容できる制限についてのアンケート結果を見ていこう。「許容できる」ものとして、「ダウンロード(オフライン再生)が不可」「一つの契約における同時視聴端末数が減る」「広告が1時間に5分程度入る」が上位に入る結果に。ダウンロード不可と、同時視聴端末数の減少に対しての結果は予想通りだが、1時間に5分程度の広告に対して許容範囲だと考える人が、予想より多くいることに驚いた。1時間に5分程度の広告が入る、と聞いたとき、筆者は広告の割合が大きいと感じてしまったからだ。

逆に、「許容できない」ものとしては、「1日あたりに視聴できる時間が制限される」「画質の品質が下がる」「一部のコンテンツが視聴できない」が上位となった。この結果には筆者も納得だ。視聴時間の制限があると見放題ではなくなってしまうし、コンテンツの視聴制限が設けられると「本来見られるはずの作品が見られない…」と思えてしまうからだ。また、作品を大画面で楽しみたい人はとくに、画質が低くなることに対して抵抗を感じるだろう。

新しいサービス形態として話題の、SVODサービスにおける広告付きプラン。今後、このプランを導入するサービスは増えるのか、加入者数の推移はどうなるのか、注目が集まる。

出典元:【GEM Partners株式会社/PR TIMES

※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

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