2022年はスポーツの一年と言っても過言ではない。北京2022冬季オリンピック、大谷翔平のMLB史上初となる投手・打者のダブル規定到達、村上宗隆の史上最年少三冠王・シーズン最多ホームラン記録の樹立、そしてワールドカップカタール大会での日本代表の快進撃…。2022年のスポーツ熱そのままに、2023年もスポーツ観戦に興じたいところだが、なんとも悲しいニュースが。スポーツ配信チャンネル・DAZNが通常プランを値上げすると発表した。
月額3000円という低価格もウリだったのに…
DAZNから値上げが発表されたのは1月12日。「Dazn Standard」月額プランの料金を、2月14日から月額3,000円(税込)から月額3,700円(税込)に値上げする。「Dazn Standard」はスタンダードなプランで、明治安田生命Jリーグやプロ野球、欧州サッカーなど世界中のさまざまなスポーツコンテンツを視聴できる充実度で人気を集めてきた。
スカパーやWOWOWなど、国内外のスポーツコンテンツを取り扱う放送局やチャンネルはこれまでもあったが、DAZNは取り扱うコンテンツ数が群を抜き、ネットワーク環境があればPCやスマホ、タブレット、さらにはゲーム機でも視聴できる。いつでもどこでも好きな時に、という現代の視聴ニーズをとらえ、いまやスポーツチャンネル界でしっかりと存在感を示すまでに成長している。
月額3,000円という切りの良さと低価格もウリだったが、今回700円の値上げとなる。理由としては、DAZNの成長軌道をふまえると収益化を図る局面に入ったこと挙げられる。参入時からインパクトのあるコンテンツ数と料金で会員数を伸ばすことに成功し、次なるステップを見据えての値上げなのだろう。
「放映権を独占しておいて値上げは…」世間からは残念がる声
値上げが発表されると世間は早々に反応。ネット上にはJリーグサポーターとされるユーザーから「放映権を独占しておいての値上げにはいい印象を受けない」、競合コンテンツを比較したうえで「月額料金であまり差がなくなってきた」と、DAZNの優位性が失われつつあることを指摘するユーザーも現れた。
こうした世論を見越してか、DAZNは手軽な新プラン「DAZN Global」も設定した。値上げと同日の2月14日から展開予定で、世界中のスポーツを楽しめるというふれこみだがはたしてどうか。対象コンテンツは今後、発表される。
値上げされるといっても、ワールドカップで注目を集めた世界ナンバーワンプレーヤー・メッシや日本代表・久保建英などの出場試合を放送するなど、コンテンツの魅力度は変わらない。今回の値上げがスポーツファンに受け入れられるのか、その答えは春以降にわかる。
※サムネイル画像(Image:Alim Yakubov / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています