TikTokは中国企業・ByteDance(バイトダンス)が運営する短尺動画プラットフォーム。ショート動画の流行を生み出した人気サービスで、Instagramのリール機能やYouTubeショートなどが追従しています。
一方で、TikTokは中国企業が運営していることもあり「セキュリティ面の危険性」「データの悪用リスク」が取りざたされます。アメリカでは公務用端末でのTikTok利用が禁止されており、連邦議会では一般の利用そのものも禁じる議論が進んでいます。
参照元:「TikTok一般利用禁止法案、バイデン政権支持 実現度増す」【日本経済新聞】
つまりTikTokが中国企業であるかぎり、中国の情報活動に協力をする必要があり、情報提供を求められたら従う必要があります。この点を警戒するアメリカなどはTikTokの利用を禁止する方向へと舵を切っているのです。
もっとも、日本ではアメリカなど諸外国ほどTikTokへの規制は進んでいません。とはいえ、TikTokの利用に危険性はないとは言えないでしょう。
ですが、TikTokがZ世代を中心に広く浸透していることも事実。登録せず「見るだけ」なら安全ではないか?と思う方も多いはず。そこで今回はTikTokを「見るだけ」で使う方法と危険性、利用のリスクなどを解説します。
TikTokは「見るだけ」なら安全?
結論から言えば「スマホにTikTokのアプリをダウンロードしない状態」で「見るだけ」ならば安全性は高いです。
なおアプリの利用には、やはり一定のリスクが伴います。
よってTikTokに登録せず、ブラウザ経由で「見るだけ」で楽しむのがベターです。
TikTokに登録せずブラウザ経由で「見るだけ」で楽しむ方法
TikTokに登録せずブラウザ経由で「見るだけ」で楽しむ手順は簡単です。まずはGoogle Chromeなど任意のブラウザで「TikTok」と検索するか、こちらをクリックし、TikTokにアクセスします。
アプリ無し、アカウント無しでTikTokを見る方法はこちらの記事でもより詳しく解説しています。
たとえばTikTokの動画の保存やコメント閲覧にはアプリのインストールが必須です。
TikTokのアプリをインストールした上で安全に使う方法は?
米連邦通信委員会(FCC)のブレンダン・カー委員が指摘している通り、TikTokのアプリでは個人情報収集が問題視されています。一方で前述の通り、動画保存やコメント閲覧、いいねなどはアプリをインストールしなくてはできません。
「TikTokのアプリをインストールした上で安全に使う」には、スマホを2台持ちし、自身の個人情報が多く入っている端末では利用しないのが安全です。
TikTokにアカウント登録した上で安全に使う方法は?
TikTokのアプリをインストールし、なおかつアカウント登録もした上で使いたい場合は以下の点を意識しましょう。
「捨てアド」で登録
TikTokにアカウント登録する際は、「電話番号またはメールで登録」もしくは各種SNSのソーシャルログイン機能を使って登録します。
前述の通り、TikTokにはセキュリティ面の危険性があります。登録する際はソーシャルログイン機能ではなく「電話番号またはメールで登録」より、普段使わない「捨てアド」で登録することをお勧めします。
アカウントは非公開化
アカウントを非公開化することで、不審なアカウントからのフォローやDMを未然に防ぎ、より安全にアプリを利用できます。非公開化の手順は以下の通りです。
不審なメッセージは開かない
アカウントを非公開化することで、多くの場合、不審なメッセージは届きづらくなります。しかし、それでも不審なDMなどが届くこともあります。怪しいDMは開かないようにしましょう。万が一開いてしまった場合でも、メッセージ内に記載されているURLにはアクセスしないようにしましょう。
安全フィルターを設定
TikTokでは「コメント」や「ダイレクトメッセージ」など、各機能に細かく安全フィルターを設定できます。
設定ごとのフィルター項目は以下の通りです。
ダウンロード | オン/オフ |
コメント | フォロワー/相互フォロワー/オフ |
メンションとタグ付け | 誰でも/フォローしているユーザー/相互フォロワー/オフ |
フォローリスト | フォロワー/自分のみ |
デュエット | フォロワー/相互フォロワー/自分のみ |
リミックス | フォロワー/相互フォロワー/自分のみ |
「いいね」した動画 | フォロワー/自分のみ |
ダイレクトメッセージ | 誰でも/相互フォロワーとあなたがメッセージを送ったユーザー/オフ |
まとめ
TikTokはセキュリティ面の危険性がたびたび指摘される短尺動画プラットフォームであり、アメリカなど諸外国では公的な利用が禁止に向かっています。また議会では、一般利用を禁じる法案も議論されています。
国内では諸外国ほどには「TikTok利用禁止」の議論は進んでいませんが、セキュリティの危険性を意識したうえでより安全に使うことを心がけましょう。
※サムネイル画像(Image:JRdes / Shutterstock.com)