VTuberが続々メジャーデビュー! 次に音楽シーンを賑わすのは星川サラ、花譜(かふ)?

VTuberのトップグループ「ホロライブ」は、2023年3月に「holo*27(ホロニーナ)」、4月には「Blue Journey(ブルージャーニー)」と、立て続けに音楽プロジェクトを立ち上げてSNS上で大きな話題となりました。このようにVTuberが音楽シーンで続々とメジャーデビューしている状況で、次に注目すべきVTuberはいったい誰なのか考察してみます。

新プロジェクトを仕掛けて一歩リードする「ホロライブ」

VTuberが音楽シーンにおいてメジャーデビューしたのは、2018年にポニーキャニオンからデビューした「ミソシタ」が最初だと言われています。

それを皮切りに「富士葵(ふじ あおい)」「キズナアイ」「輝夜月(かぐや るな)」といった人気VTuberが続々とCDデビューを果たし、日本の音楽シーンでも新たなジャンルとして注目を集めるようになりました。

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その後、2019年3月27日にVTuberのトップグループ「ホロライブ」所属の「ときのそら」が、ビクターエンタテインメントからCDデビュー。

同年5月19日には自社レーベルとして「イノナカミュージック」を設立し、ホロライブのなかでも歌唱力に定評のある「AZKi(あずき)」と「星街すいせい(ほしまち すいせい)」が楽曲配信を開始しています。

とくに「星街すいせい」は2021年9月にリリースした自身初のフルアルバム『Still Still Stellar』が、オリコンの「デジタルアルバム ウィークリーチャート」で1位を獲得するなど、多くの音楽チャートで上位にランクインするほど爆発的な人気を得ました。

イノナカミュージックは2021年12月にプロジェクトを終了させ、この2人はホロライブ所属へと戻りましたが、「星街すいせい」は2022年4月に「トイズファクトリー VIA」から改めてメジャーデビューしています。

(Image:hololive.hololivepro.com)

23年1月にリリースされた「星街すいせい」の最新シングル『先駆者』。VTuber界隈でも圧倒的な歌唱力で人気の「星街すいせい」が、壮大なロック・サウンドはファンならずとも必聴の1曲です(画像はホロライブ公式サイトより転載)Ⓒ 2016 COVER Corp.

また、ホロライブは、日本人VTuberだけでなく2022年7月には、ホロライブENに所属する「Mori Calliope」も「ユニバーサルミュージック EMI Records」からメジャーデビューさせています。

さらに、2022年12月には有名ボカロPの「DECO*27(デコニーナ)」とタッグを組んでのプロジェクト「holo*27(ホロニーナ)」を始動。

2023年3月15日にオリジナルソング10曲を収録した『holo*27 Originals Vol.1』およびDECO*27の作品のカバー10曲を収録した『holo*27 Covers Vol.1』を発売し、YouTubeのPVは全曲が100万再生を超えるほどの人気ぶりです。

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(Image:holo27.com)

『holo*27 Originals Vol.1』は23年3月15日に発売された「holo*27」の1stオリジナルアルバム。有名ボカロPが作り上げた名曲をメンバー独特の世界観で歌い上げています(画像はホロライブ holo*27公式サイトより転載)Ⓒ 2016 COVER Corp.

そこでホロライブは、さらなる音楽プロジェクト「Blue Journey」を仕掛け、2023年4月から3カ月連続での楽曲リリースを公開。

今までの明るく楽しいイメージとは一変した、情熱的な感情を前面に出したナンバーとしてファンからの注目度が高いコンテンツとなっています。

このように、ホロライブからは次々とVTuberや複数メンバーによるユニットがCDデビューを果たしています。2023年の音楽シーンにおいて、ホロライブが手掛ける音楽プロジェクト「holo*27」や「Blue Journey」が躍進するのは間違いないでしょう。

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(Image:hololive.hololivepro.com)

『僕は独りだ』は23年4月17日にリリースされた「Blue Journey」の1stシングル。「Blue Journey」は楽曲と世界観で歌い手の感情を表現する新プロジェクトとしてホロライブファンから注目されています(画像はホロライブ公式サイトより転載) Ⓒ 2016 COVER Corp.

今後、音楽シーンで注目すべきVTuberの歌い手は?

音楽シーンを彩るVTuberはホロライブ勢ばかりではありません。2023年4月には「にじさんじ」に所属する「星川サラ(ほしかわ さら)」が1stアルバム『きみとのShining Days』をリリースすると、「オリコン週間アルバムランキング」で初登場1位を獲得しました。

また、にじさんじは女性VTuberだけでなく男性VTuberのメジャーデビューにも積極的です。2022年3月には所属VTuberの「葛葉(くずは)」が「ユニバーサルミュージック」からメジャーデビュー。

続いて、にじさんじの男性VTuber4人組ユニット「ROF-MAO(ロフ-マオ)」が、2022年4月にミニアルバム『Crack Up!!!!』を発売し、にじさんじ所属VTuber初の「オリコン週間アルバムランキング」1位を獲得しました。

にじさんじはその後も楽曲配信を続け、2022年7月には「叶(かのう)」がLantis(ランティス)からメジャーデビューしています。

2023年には「葛葉」と「叶」の2人組ユニット「ChroNoiR(クロノワール)」がアニメ化され、女性ファンのみならず男性からの熱い支持を得ているのが、このユニットの凄いところでしょう。

●TVアニメ『ChroNoiR 0』 公式サイトは→こちら

(Image:anycolor.co.jp)

「ChroNoiR」の1stアルバム『UP 2 YOU(アップ トゥ ユー)』は、22年10月19日リリース。男性VTuberのトップランナー2人によるユニットによる初のアルバムは、Amazonで星4.8という驚異的なスコアを叩き出しています(画像ANYCOLOR公式サイトより転載)Ⓒ ANYCOLOR, Inc.

ホロライブやにじさんじのように大手事務所に所属していないものの、歌唱力を武器にCDデビューを果たした注目も個人勢VTuberも多くいます。

たとえば、「花譜(かふ)」は、2018年当時14歳でデビュー。2019年4月「ニコニコ超会議2019」内の「VTuber Fes Japan 2019」に出場して歌を披露すると、視聴者たちを魅了して一気に人気が爆発しました。

それ以来、2022年にはYouTube総再生回数2億回を突破、VTuberシンガー初となる日本武道館でのワンマンライブ「不可解参(狂)」を開催するなど、VTuber音楽シーンにおいて輝きを放ち続けています。

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(Image:findmestore.thinkr.jp)

「花譜」が23年3月8日にリリースした3rdアルバム『狂想α(きょうそうアルファ)』。全曲の作詞作曲をカンザキイオリが手掛けており、「花譜」の儚げな歌声とマッチして魅力を引き出しています(画像はFINDME STORE by THINKR公式サイトより転載)Ⓒ2023, FINDME STORE by THINKR

ほかにも、2023年2月に「ポニーキャニオン」からメジャーデビューした男女混合バーチャルシンガーグループ「SODA KIT(ソーダキット)」にも注目です。

SODA KITは、2023年10月にSNSアカウントを作成してからわずか4カ月でデビュー、順調にYouTubeのチャンネル登録者数を伸ばしています。

また、SODA KITのメンバー「ユプシロン」は、2023年3月には、やはりポニーキャニオンからソロデビュー。

4月からの新TV番組『週刊ダウ通信』(テレビ朝日系)のエンディングテーマに採用され、「この歌手めっちゃうまい!」「さすがユプシロンさん」などSNSでトレンド入るなど、大いに注目されているのです。

●SODA KIT YouTube公式チャンネルは→こちら

(Image:ponycanyon.co.jp)

「SODA KIT」のデビューシングル『DRAMA』は23年2月15日にポニーキャニオンからリリース。VTuberの男女による混合ユニットは珍しく、オリジナリティのあるバーチャルシンガーグループです(画像はPONY CANYON公式サイトより転載)Ⓒ 2018 PONY CANYON INC, All rights reserved.

まとめ

いかがでしょうか? ホロライブは人気のVTuberが多数在籍し、音楽プロジェクトも積極的に手掛けて現在の音楽シーンを賑わせています。

ほかにも、にじさんじから続々とVTuberたちがCDデビューし、オリコンランキング上位に食い込む活躍を見せています。

個人勢VTuberは事務所のバックアップがなく、自分たちの歌唱力だけでメジャーデビューを果たしており、その実力は間違いなく本物でしょう。

2023年の音楽シーンも、ホロライブやにじさんじなどの大手事務所に所属するVTuberが活躍するのは間違いありませんが、実力派の個人勢VTuberからも目が離せません。もしかしたら、あなたが推しているVTuberがメジャーデビューを果たし、一気にスターダムののし上がるかもしれませんね。

いしばしいちろう
編集・ライター。20年以上、某ゲーム雑誌の編集部に所属。ゲームやパソコン、カメラ、鉄道などが得意分野だが、フリーになってからはコスプレイヤーの撮影にハマったあげく、最近はVTuberにどっぷり浸かっている。

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