日本のテレビ視聴者の71%が、広告付きストリーミングサービスを視聴していることがわかった。これは世界最大の独立系セルサイド広告会社のMagniteの調査結果によるものだ。また、あるコンテンツを視聴する際に、広告付きコンテンツの方が広告のないコンテンツよりも料金が安い場合、広告のないコンテンツに料金を支払う必要はないと、ストリーミング視聴者の65%は回答している。
日本のストリーミングサービスの視聴者は71%にものぼる!
ストリーミングサービスが生活の一部となって、すっかり定着している昨今。日本のテレビ視聴者の71%が広告付きストリーミングサービスを視聴していることがわかった。高齢化社会と言われている日本だが、この数字だけ見ると、高齢者もストリーミングサービスを視聴しているということだろうか。この調査を行ったのは、アメリカのMagniteという会社。業界最大規模の独立系 CTV/ 動画広告プラットフォームだ。
昔は見たいテレビ番組に合わせて、自分のスケジュールを変えたり、ビデオに録画したり、さらに、録画を忘れて友達にビデオを借りるなんてことをやっていたのだから、ストリーミングサービスというのは本当に便利だ。だが、これがあるから面倒な飲み会や断りたい誘いを「テレビを見たいから今日は帰る」とのフレーズでは断れない時代なのだろうか。いや、生放送に限っては「リアタイで見ることに意義がある!」というフレーズは有効か。
低価格や無料で視聴できるかわりに、広告が入ることを受け入れている人が多い
Magniteは、広告についても調査している。たとえば、ストリーミング視聴者の65%が、コンテンツを視聴する際、広告付きコンテンツの方が広告のないコンテンツよりも料金が安い場合、広告のないコンテンツに料金を支払う必要はないと回答している。また、いろいろなフォーマットでテレビを視聴している人は、上質なコンテンツを低価格で見ることと引き換えに広告が表示されることを受け入れていて、テレビ視聴者の10人に8人が、無料視聴か低価格の広告付きコンテンツを選択することがわかっている。
つまり、無料や低価格でテレビを視聴する代わりに、コンテンツの間に広告が流れることに対して理解があるということだろう。受信料から番組作成費を捻出しているNHKと違って、民放のテレビ番組はスポンサーの援助で番組が制作されている、ということを視聴者は知っている。その対価として、番組の合間にCMが流されることは当たり前のことなので、無料視聴や低価格でストリーミングサービスを享受する際に、広告が流れることを受け入れられないという人は少ないのだろう。
だが、広告が入ることなく、途切れずにコンテンツを見たいという人もいるだろう。その場合は「そのサービスを享受する代わりに対価を払ってね」という結論になる。この広告とコンテンツという関係に関して、日本人は確固たるルールがしみついている感じで”無料視聴に広告を挟む”というやり方は、今後も揺らがないのではないだろうか。
出典元:【Magnite/PR TIMES】
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