ブルーレイレコーダーは3万円~高いものでは数十万円前後の予算が目安となる買い物。だからこそ、意外と難しいのが「選び方」です。
参考元:ソニー公式サイト
つまりブルーレイレコーダーを買う際には「自分の用途にマッチしているか」が非常に重要。前述のような「チューナー数」だけでなく、たとえば4K番組を録画するならば「4Kチューナー」も必要。
そこで今回は「買ってはいけないブルーレイレコーダー」の特徴や具体的なモデルを解説。また逆に「おすすめのブルーレイレコーダー」も紹介します。
買ってはいけないブルーレイレコーダーとは?
レコーダーを選ぶ最重要ポイントはチューナーの数だといえるでしょう。逆にいえば、チューナー数が少ないブルーレイレコーダーはあまりおすすめしません。
参考元:パナソニック公式サイト
また、詳しくは後述しますが、今後4Kテレビが普及していくことも考えると、4Kチューナーの入っていないレコーダーもおすすめできません。
【詳細】買ってはいけないブルーレイレコーダーの特徴
買ってはいけないブルーレイレコーダーの特徴を詳細に解説します。
チューナーの数が少ない
先述した通り、チューナーの数はブルーレイレコーダーを選ぶ上でもっとも重要となります。チューナーとは、テレビ放送を受信するための装置で、その数が少ないということは、同時に録画できる番組の数が少なくなります。
たとえば、チューナーが1つしかないブルーレイレコーダーでは、録画中に他の番組を見ることができません。また、チューナーが2つしかない場合でも、同時刻に3つ以上の番組を録画できません。
チューナーは後付けできないため、購入段階でのチューナーの数の検討は最重要ポイントといえるでしょう。
4Kチューナーを搭載していない
4Kチューナーとは、4K放送を受信するためのチューナー。4K放送とは、従来のフルハイビジョン放送よりも約4倍の解像度を持つ高画質な放送です。
データの移管が面倒くさい
大切な録画データはHDDへの保存が一般的。しかし、データの移管が面倒くさい機種を購入してしまうと余計な手間や時間が掛かったり、移管手順に失敗して録画データが消えてしまったりすることもあります。
データ移行機能が搭載されている機種や、LANケーブルで簡単に移し替えることのできる機種を購入しましょう。
HDD/BDドライブの性能や品質が低い
HDD/BDドライブの性能が低いと、容量がすぐにいっぱいになり、録画した番組をこまめに消さなければならない羽目になります。また、品質が低いせいで録画した番組の画質が低くなってしまうことも。
レコーダーの寿命な安定性にも直結するのでHDD/BDドライブの性能や品質が低い機種は避けましょう。
【4K対応を重視する場合】買ってはいけないブルーレイレコーダーの具体例
画質や同時録画数をさほど重視しないのであれば、国内の主要メーカーのブルーレイレコーダーを選べばおおむね満足度の高い製品を購入できるでしょう。
一方で画質などにこだわりがある場合、やはり「避けるべき製品」は存在します。特に、先述した通り「4K番組」は重要なポイント。先述した通り、東京五輪で4K放送は一般化しましたが、2023年時点でブルーレイレコーダーを買うならば2024年に控えているパリ五輪は避けて通れないでしょう。4Kや8Kでの積極的な中継が予測されるため、少なくとも4Kチューナーを搭載しているレコーダーを選ぶべきでしょう。
4Kに非対応のレコーダーの例は以下の通りです。
【SHARP】2B-C20ET1:4Kチューナー非搭載
(画像は「SHARP公式サイト」より引用)
ただし、2B-C20ET1は、4Kチューナーを搭載していない2K対応のブルーレイディスクレコーダーのため、4K放送の視聴や録画には対応していません。
【東芝】DBR-M4008:4Kチューナー非搭載
(画像は「REGZA公式サイト」より引用)
ただしDBR-M3009 は、東芝の3TBレグザブルーレイタイムシフトマシンです。4Kチューナーは搭載していません
【パナソニック】DMR-2W102 :SeeQVault搭載(※)
(画像は「Panasonic公式サイト」より引用)
また、本機種はSeeQVaultには対応していますが、4Kには対応していません。たとえテレビが4Kに対応していても、4Kの番組は録画不可。4K技術とSeeQVaultのかみ合わせは悪いといえます。
つまり4Kの録画をSDカードなどに移す際は4Kの恩恵を受けられません。4Kでダビングしたいならば、SeeQVaultは必ずしも必要ではないので、SeeQVault非対応の機種で十分という面があります。
SeeQvalut搭載機種を選ぶかどうかは慎重に検討すると良いでしょう。
SeeQVault非搭載機種を選ぶかどうかは「要検討」
前述したように、SeeQVaultを搭載したブルーレイレコーダーでは、録画した番組の自由度が低くなります。しかし、SeeQVaultを搭載していないブルーレイレコーダーも一概におすすめとは言えません。SeeQVault非搭載機種を選ぶかどうかは、「要検討」です。
SeeQVault非搭載機種を選ぶメリット
SeeQVault非搭載機種を選ぶメリットは、録画した番組を他のデバイスに移動させることができること。そのため、自分の好きなデバイスで録画番組を視聴でき、録画した番組の管理や整理もしやすくなります。
SeeQVault非搭載機種を選ぶデメリット
SeeQVault非搭載機種では、録画した番組を他のデバイスに移動させることができますが、その際には著作権に注意しなければなりません。録画した番組は、個人的な視聴目的でのみ使用可能で、ネット上にアップロードしたり、他人に配布したりすることは違法です。
また録画した番組を移動させるとデータの圧縮や変換が行われることがありますが、その場合は録画した番組の画質が低下する可能性があります。
ブルーレイレコーダーを買うなら逆にどれがおすすめ?
買ってはいけないブルーレイレコーダーの特徴や具体例を紹介しました。一方、逆におすすめのブルーレイレコーダーの特徴をご紹介します。
では、これらの特徴に合致するおすすめのブルーレイレコーダーの具体例を3つ紹介します。
【パナソニック】DMR-4X602
(画像は「Panasonic公式サイト」より引用)
【ソニー】BDZ-ZW1800
(画像は「SONY公式サイト」より引用)
【SHARP】4B-C20DT3
(画像は「SHARP公式サイト」より引用)
【詳細】ブルーレイレコーダーを購入するときのポイント
おすすめのブルーレイレコーダーの特徴や具体例を紹介しましたが、それでもまだ迷ってしまう場合もあるかもしれません。そこで、ブルーレイレコーダーを購入するときに注意すべきポイントを5つ紹介します。
【1】HDD容量
HDD容量とは、ブルーレイレコーダー内に搭載されているハードディスクドライブ(HDD)の容量のことです。HDD容量が大きいほど、録画した番組を多く保存できます。
一般的には、HDD容量が1TBあれば約300時間の4K番組や約600時間のフルハイビジョン番組を録画できます。しかし、録画した番組を長期間保存したい場合や、多くの番組を録画したい場合は、HDD容量が2TB以上のブルーレイレコーダーを選ぶことをおすすめします。
【2】チューナー数
冒頭でもご紹介した通り、チューナー数は家族の人数分以上がベター。一方、チューナー数が多いほど、価格も高くなります。そのため、自分の視聴の嗜好や予算に合わせて、必要なチューナー数を見極めることが大切です。
【3】録画用の圧縮技術は搭載されているか
録画用の圧縮技術とは、録画した番組の画質を落とさずにデータサイズを小さくする技術のこと。録画用の圧縮技術が搭載されているブルーレイレコーダーでは、HDD容量を節約できます。
一般的には、録画用の圧縮技術としてHEVC(High Efficiency Video Coding)という技術が用いられ、従来の圧縮技術よりも約半分のデータサイズで同じ画質となります。たとえば、HEVCを搭載したブルーレイレコーダーでは、1時間分の4K番組を約10GBで録画可能。しかし、HEVCを搭載していないブルーレイレコーダーでは、1時間分の4K番組を約20GBで録画する必要があります。
【4】全自動録画に対応しているか
全自動録画とは、複数のチャンネルを自動ですべて録画する機能。たとえば筆者が自宅で使用しているレコーダーは最大6チャンネルを自動録画してくれるという機種で、録画は7日間保存され、自動で消去されます。
録画のし忘れの心配がなく、見たい番組は7日間であれば確実に見られるという大きなメリットがあります。
【5】4Kチューナー搭載か
先述した通り、4Kチューナー搭載かどうかはブルーレイレコーダーを選ぶ際の重要なポイント。4Kチューナー搭載のブルーレイレコーダーでは、4K放送を録画したり再生したりできます。
まとめ
買ってはいけないブルーレイレコーダーと、おすすめの機種、さらにレコーダーを購入する際のポイントをご紹介しました。しかし、当然ながらレコーダーは便利な機能が増えれば増えるほど高くなってしまいます。そのため、自分が何を重視するかを考え、不要な機能は削ることもおすすめ。
たとえば筆者は録画忘れを絶対に避けたかったため、チューナー数が7つあり、HDDが2TBの全自動録画機能がある機種を使用しています。なお、HEVCも搭載されています。しかし、高画質にはさほど興味がないため、4Kは非対応。価格は6万円ほどでした。
高価な買い物になるため、買ってはいけないポイントと必要な機能をしっかりと見極めてブルーレイレコーダーを選びましょう。
※サムネイル画像は(Image:「ソニー」公式サイトより引用)