日本版YouTube公式ブログの発表によるとYouTubeは10月3日、学習系コンテンツ向けの新しい収益化機能「コース」の提供を開始した。あわせて「YouTube パートナー プログラム」の一部特典の利用条件の緩和を、日本でもスタートしているという。上記の新機能や緩和措置により、われわれユーザーにはどのような変化がもたらされるのだろうか。
学習系コンテンツ向け新機能「コース」とは?
学習系コンテンツをYouTubeに投稿しているクリエイター向けに、「コース」と呼ばれる新しい収益化機能が登場した。この機能は、クリエイターが学習系コンテンツを再生リスト化できるようにすることで、ユーザーはこれまで以上に、体系だった学びの体験を享受することが可能となる。もちろん、コンテンツは無料のものもあれば、有料のものもあり、有料配信の場合であれば視聴者は広告なしで「コース」のコンテンツを利用できる。
そして、コンテンツ視聴料のほとんどはクリエイター側の収益となる仕組みとなっている。日本版YouTube公式ブログによれば、新機能である「コース」を提供する目的は、クリエイターやアーティストに利益を還元することなのだそう。10月3日現在、「コース」の機能はまだベータ版で、一部クリエイターのみに限定して提供されている。
視聴者ファンディング機能の提供条件を変更
YouTube パートナー プログラムはYPPと略され、クリエイターやアーティストへの利益還元を促進するためのプログラムだ。そもそも、YPPに参加するには一定の条件を満たす必要があり、たとえば、プログラムに参加できる前提条件として「YouTube のチャンネル収益化ポリシーに準拠しているか」、「YouTube パートナー プログラムを利用可能な国や地域に居住しているか」や「YouTube の上級者向け機能の利用資格があるのか」などが問われる。
さらに、参加条件を満たすには、1つ目に「チャンネル登録者数が 1,000 人以上であること。かつ、有効な公開動画の総再生時間が直近の 12 カ月間で 4,000 時間以上」であること、もしくは「チャンネル登録者数が 1,000 人以上、かつ有効な公開ショート動画の視聴回数が直近の 90 日間で 1,000 万回以上」であることの2点だ。ところが、これまでよりも多くのクリエイターとアーティストが収益を上げる機会を得られるよう、YPPの一部特典を受けられる条件の基準を引き下げられることとなった。
その基準とは、「チャンネル登録500人以上であること」や「有効な公開動画を3本以上アップロードしていること」。そして、それらに加えて「有効な公開動画の総再生回数3,000回以上」もしくは「公開ショート動画の視聴回数が300万回以上」であることが条件となり、基準は引き下げられた。
クリエイターやアーティストにとっては、収益をアップさせるよきチャンスになっていると言えるだろう。これらの変更がユーザーにとって、どうプラスに働くかは未知数だが、クリエイターやアーティストの裾野が広がれば、それだけ選択の余地は膨らむし、クリエイター同士の競争がすすめば、動画のクオリティがさらにあがるかもしれない。
今後のYouTubeに引き続き期待したい。
引用元:【日本版YouTube公式ブログ】
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