近年では、“若者のテレビ離れ”なる言葉が囁かれるようになり、動画配信サービスの存在感が増しているように感じます。では、実際によく見られている動画はどういったコンテンツなのでしょうか。株式会社BitStarは、独自開発の分析ツール「BitStar Database」のデータに基づき、2023年7月1日~9月20日の期間に活躍した動画クリエイターや動画チャンネルのランキングを集計しています。その結果を発表していたので、見ていきましょう。
飼い猫の日常を投稿する「もちまる日記」が1億8270万回再生で1位
まずは、同期間中にYouTubeに投稿された動画のなかで、最も多く再生されたチャンネルのランキングを紹介します。1位は「もちまる日記」で1億8270万回でした。飼い猫「もちまる」の日常を投稿しているチャンネルで、そのかわいらしさに癒やしを求めた人が多かったようです。
続く2位は「FNNプライムオンライン」の1億5439万回、3位は「東海オンエア」の1億4326万回、4位は「Fischer’s(フィッシャーズ)」の1億742万回、5位は「Hikakin TV」の9246万回となっています。人気YouTuberを差し置いて、2位となった「FNNプライムオンライン」は、テレビのニュースがYouTubeで確認できるという点が人気の理由になっているのかもしれません。実際に、外出先でも気軽に時事ネタを収集できるのは便利ですよね。
TVアニメ「呪術廻戦」のOP映像が動画再生回数の1位、2位を独占
続いて、同期間中にYouTubeに投稿された動画(ショート動画は除く)1本あたりの再生数のランキングをご紹介。
1位はTOHO animation チャンネルの「TVアニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」ノンクレジットOPムービー/OPテーマ:キタニタツヤ『青のすみか』」で2465万回再生、2位は同じくTOHO animation チャンネルの「TVアニメ『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」ノンクレジットOPムービー/OPテーマ:King Gnu『SPECIALZ』」で1990万回、3位はJO1の「JO1|‘RadioVision’ Official MV」の1977万回でした。
上位2つを「呪術廻戦」のOP映像が独占。キタニタツヤのMVも5位にランクインしていますが、普段の放送では見られない“ノンクレジット”というのが大きな魅力のひとつとなっているようです。
新規開設YouTubeチャンネルの登録者数1位は「IMP. OFFICIAL」
同期間中に、新しく解説されたYouTubeチャンネルの登録者数のランキングも発表されています。1位は、滝沢秀明率いるTOBE所属のアイドルグループIMP.が開設した「IMP. OFFICIAL」で26.4万人、2位はガールズグループ「ReGLOSS」のメンバー・儒烏風亭らでんが開設した「Raden Ch. 儒烏風亭らでん-ReGLOSS」で23.5万人、3位は同じくReGLOSSのメンバー・轟はじめが開設した「Hajime Ch. 轟はじめ -ReGLOSS」で19.5万人となっています。
1位の「IMP. OFFICIAL」では、MVなどの公開だけでなく、YouTubeならではのドッキリ企画や、チャレンジ企画なども実施しており、メンバーの意外な素顔を知ることができると、ファンの間で話題となっているようです。
YouTubeのPR動画ではアルコール飲料が再生回数上位に
動画配信では、企業や商品のPRも行われています。同期間中にYouTubeに投稿されたPR動画で最も多く再生されたのは、アサヒビール株式会社の「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」で1083万回でした。続く2位は、サントリー株式会社の「BAR Pomum バー・ポームム」で465万回、3位は網易娯楽株式会社の「荒野行動、NetEase Games」で448万回でした。
上位2つをアルコール飲料のPR動画が占めており、オフタイムの寛いだ時間の過ごし方に注目が集まっているようです。
Instagram・TikTokともに、PRは動画の1位はP&Gの「ファブリーズ」
PR動画は、InstagramやTikTokにも投稿されています。こちらを見てみると、Instagram、TikTokともに、1位はP&Gの「ファブリーズ」。Instagramでは簡単お掃除術や、暮らしの便利グッズ、収納術を紹介している「みな❀ |お掃除を分かりやすく発信中!」が出演し、シーン別に商品を訴求。TikTokは歌手・青山テルマのアカウントとのタイアップと、それぞれに違った個性で注目を集めているようです。
TikTokで最も多く再生された楽曲はダンス動画でバズった「花園搖」
最後に、同期間中にTikTokで最も多く再生された楽曲のランキングを発表。1位は、本田翼やコムドットのメンバー、詩羽といったタレントや、TikTokerらが“踊ってみた動画”を投稿したことで話題となった「花園搖」でした。2位は、BTSメンバーのジョングクのソロシングル「Seven (feat. Latto) – Clean Ver.」。ダンス動画だけでなく、表情やメイクに合わせる動画など、さまざまな動画が投稿されているようです。
そして3位は、Conton Candyの「ファジーネーブル」。キャッチーなメロディが汎用性に優れていることから、スライドショーやインタビュー動画などのBGMとしても使われているようです。
ここまでランキング結果を見てきましたが、YouTubeなどの動画は、テレビと違っていつでも何度でも再生できるため、流行すると大きな爆発力があることがわかります。動画で楽曲がバズったことで、一躍有名になったアーティストも多く活躍しており、企業がPR動画の配信に力を入れているのもうなずけます。この先、どのようなコンテンツが新たな流行を生むのか気になるところですね。
出典元:【株式会社BitStar/PR TIMES】
※サムネイル画像(Image:Ryan Dinh / Shutterstock.com)