時間がないときなどに便利な動画の倍速視聴ですが、その利用実態についてモバイル社会研究所ではさまざまな切り口から調査を行っています。9月24日に発表された調査結果を見ていきましょう。
倍速視聴の利用率が最も高かったのは10代男女でともに約7割
倍速視聴とは、テレビや映画、パソコンやスマートフォンでのインターネット動画配信などの映像を、速度を変えて再生(視聴)することです。モバイル社会研究所では、全国の15歳~79歳の男女5719人を対象に、あらゆる動画視聴での倍速視聴について調査を実施しています。
まずは、動画を視聴すると回答した男女5530人を対象に、動画を視聴するときに倍速視聴をすることがあるかどうかを尋ねています。すると、「ある」と回答した人は全体で54.1%、男性全体が55.5%、女性全体が52.9%という結果となりました。
性年代別に見ていくと、「ある」という回答が最も多かったのは男女ともに10代で、男性が69.1%、女性が69.8%でした。反対に「ある」という回答が最も少なかったのは男女ともに70代で、男性が47.8%、女性が37.7%。若い世代ほど倍速視聴を利用しているようです。
「学生」「教職員」の7割近くが倍速視聴の利用経験あり
次に、職業別に調査を実施したところ、倍速視聴の利用率が最も高かったのは「学生」で67.2%でした。次いで2位が「教職員」の66.2%、3位が「公務員」の58.1%、4位が「会社員・団体職員」の58.0%、5位が「パート・アルバイト」の51.6%などという結果に。
最近は授業のコンテンツを動画で提供している塾や予備校もあるため、時間短縮のために倍速で視聴している学生も少なくないのかもしれません。
「ゲーム」動画をよく視聴する人が最も多く倍速視聴を利用している
続いて、よく見ているコンテンツ別に倍速視聴しているかどうかを調査しています。最も多く倍速視聴を利用しているのは「ゲーム」動画をよく見る人で63.7%、次いで「教養・学習・自己研鑽」の60.9%、「アニメ」の60.1%、「バラエティ・エンタメ」の58.3%、「音楽」の57.5%、「映画・ドラマ」の56.6%という順に高い割合を占めました。
「ゲーム」「教養・学習・自己研鑽」「アニメ」をよく見ているという人の6割以上が「倍速視聴をすることがある」と回答し、最も低い「ニュース」も5割を超えています。また、「音楽」ですら半数を超えているのは意外な結果となりました。
「通勤・通学・外出の移動時」に動画視聴する人の7割が倍速視聴を利用
最後に、シーン別で動画視聴をする人に倍速視聴を利用しているかを尋ねています。最も多く倍速視聴を利用していると回答したのは「通勤・通学・外出の移動時に動画視聴」する人で71.3%、次いで2位が「夜寝る前に布団の中で動画視聴」する人の62.1%、3位が「朝起きて布団の中で動画視聴」する人の58.7%という結果に。
移動中に動画視聴をする人には、限られた時間内でなるべく多くの情報を得ようという心理が働くのかもしれません。
忙しい現代社会では、ゆっくりと動画を見る時間がなかなか取れないという人も多いのではないでしょうか。そのため倍速視聴をうまく利用することで、より多くの動画が視聴でき、自由時間を充実させられるのかもしれません。倍速視聴を利用したことがない人は、一度試してみてはいかがでしょうか。
出典元:【モバイル社会研究所】
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