NHKの関連動画サービスには「NHKプラス」と「NHKオンデマンド」という2種類があります。
ここで気になるのは、NHKが「公共放送」であり、受信契約が必要な放送局である点です。そのため、これらの動画サービスを利用する際に「受信契約が必要なのか」「チューナーレステレビでNHKオンデマンドを視聴すると受信契約の対象になるのか」といった疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は「NHKプラス」と「NHKオンデマンド」の違い、そしてこれらのサービス利用時に受信契約が必要かどうかについて解説します。
NHKプラスとNHKオンデマンドは「受信契約」が必須?
結論から言えば「NHKプラスは受信契約必須だが、無料で提供」「NHKオンデマンドは受信契約不要だが、有料」のサービスです。
「NHKプラス」はアカウント作成(※本登録)にNHKの受信契約が必須のサービスで、無料で利用可能です。
一方、「NHKオンデマンド」はNHKの受信契約は不要です。しかし、月額990円(税込)の動画サブスクリプションサービスです。ほかにも番組単体を110円~330円ほどで購入(レンタル)することも可能。なお、購入した場合は視聴可能時間が限られるので注意が必要です。
ちなみに「NHKオンデマンド」はNHKと受信契約をしているからといって、月額料金の支払いが不要になったり、割引になることはありません。つまり仮に同じ番組が「NHKプラス」と「NHKオンデマンド」で視聴可能で、なおかつ自身がNHKの受信契約を結んでいる場合は、NHKプラスで視聴する方がお得かもしれません。
NHKプラスとNHKオンデマンドの主な違い(例)
NHKプラスとNHKオンデマンドの主な違いについて、もう少し具体的に数個の例をご紹介します。
料金体系と視聴可能なコンテンツ
先述した通り、NHKオンデマンドは月額990円の見放題パックもしくは単体購入で動画の視聴が可能です。一方、NHKプラスは無料で視聴可能。
たとえば2024年12月現在、NHKプラスでは連続テレビ小説『おむすび』が1週間分無料配信されています。一方でNHKオンデマンドでは月額990円の「まるごと見放題パック」で全話視聴可能です。NHKプラスで一週間分無料で見られるものを月額990円を支払って、全話視聴することを安いと感じるか高いと感じるかは個人の価値観に大きく依存する部分かもしれません。
なおNHKプラスでは、リアルタイムでの同時配信と放送後1週間の見逃し配信が主な機能です。視聴可能なコンテンツの例として、先にも述べた『おむすび』が挙げられます。これに対し、NHKオンデマンドのみ放題パックは連続テレビ小説やNHKスペシャルなど過去の番組を中心に12,000本以上の作品を視聴でき、単品購入した作品は購入後、72時間視聴可能です。
加入条件(NHKプラス)
NHKプラスは原則として、NHK受信契約者が利用できるサービスです。ただし、契約していない場合でもリアルタイム配信や一部配信を視聴することは可能。なお、登録していない場合、右下に登録を促すテロップが大きく表示されます。
なおNHKプラスは仮アカウント登録を行うことで、登録後すぐに視聴開始が可能です。ただし本登録を完了するには、NHK受信契約を行っている住所でハガキを受け取ることが必要です。一方、NHKオンデマンドは誰でも会員登録を行うことで利用可能です。NHK受信契約を結んでいない場合でも登録できるサービスです。
NHK番組を「サブスク」で視聴するならNHKオンデマンド
NHKを「サブスク」として楽しみたい場合は、NHKオンデマンドがおすすめです。たとえば過去の番組を楽しみたい方や、見逃し番組を1週間以上経過しても視聴したい方には、NHKオンデマンドの利用が適しています。
「自宅にチューナーレステレビしかなく、NHKの受信が物理的に不可能であるものの、過去に放映された特定のNHKスペシャルのみを視聴したい」といった場合にも、NHKオンデマンドが適しています。NHKオンデマンドはあくまで動画サブスクであるため、公共放送としてのNHKに比べて加入・解約を繰り返しやすい点も特徴です。
特定のNHKの番組は楽しみたいものの、公共放送としてのNHKの月額(地上契約:月額1,100円、地上+衛星:月額1,950円)は高額だと感じる場合にも、NHKオンデマンドは加入対象の一案になり得ます。
たとえば自宅のテレビを廃棄した場合、公共放送としてのNHKを受信することが不可となります。よって受信契約を解除できます。
そのうえでNHKオンデマンドに加入し、番組をスマホなどで視聴する場合、月額を990円に抑えることができます。加えて、目的の番組を視聴後、不必要な月は退会することも可能です。
NHKの受信契約を結んでいるならNHKプラス
一方、すでにNHKの受信契約を結んでいる方はNHKプラスがおすすめ。すでに受信料を支払っているならば、追加料金なしで利用できるため、コストを抑えながらNHKの番組をインターネットで視聴可能です。
※サムネイル画像は(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています