私がNetflix (ネットフリックス)を解約した3つのワケ　せめてレビューや星評価が欲しい

　筆者は、さまざまな有料動画配信サービスで映画を観まくっているが、Netflix（ネットフリックス）は、結局半年で解約してしまった。今回はその理由を紹介しよう。
　まず、Netflixがそこそこ高額な利用料のわりに多くのユーザーを獲得できているのは“オリジナル作品”の多さである。Netflixには独占配信の映画やドラマ、ドキュメンタリー作品などが揃っているのだ。何を隠そう、筆者がNetflixを契約したきっかけも、オリジナル作品を観たかったからだった……。
　筆者は夢でチェーンソーを持った狂人に襲われ、うなされてもなお観ることを止められないほどのホラー＆スリラー好きなのだが、残念ながらNetflixには有名ホラー映画があまりない。「Netflixは洋画に強いはずなのになぜ!!」と思いながらよく知らないオリジナルホラー映画を観ることになり、常に物足りなさを感じていた。確かにNetflixは洋画のタイトル数は他サービスに比べると多いほうかもしれないが、有名な劇場映画が観たいならNetflixはあまりおすすめできないのである。

　Netflixは、ホーム画面を表示して各タイトルにカーソルを合わせると、自動的に予告編が再生される。これはAmazonプライムビデオでも似たような機能があるし、大きな問題ではない。しかし、筆者をイラつかせるのは、映画本編のエンドロールが終わらぬうちに、おすすめ映画の予告編を再生しようとすることだ。映画のエンドロールは端に追いやられ、画面にはデカデカとおすすめ映画の画面と「予告編まで○秒」のカウントダウンが表示される。エンドロールで映画の余韻に浸りたい筆者の気分は、いつもこれで台無しにされてしまうのである。
　もちろん、自動再生は設定から無効にすることもできる。その方法については『Netflix (ネットフリックス)　次のコンテンツを勝手に自動再生するのをオフにする方法』を参照してほしいが、設定を変更する作業を面倒に感じるのは筆者だけではないはずだ。そしてほとんど場合、押しつけがましい予告編はNetflixオリジナル作品である。筆者はこれで、ますますNetflixオリジナル作品を疎ましく思うようになってしまったのだ。

　2時間前後の時間を使って観る以上、できるだけ面白い映画を観たいと思うのは人情であろう。そこで重要になるのがレビューや星評価だ。だが、Netflixでは2018年にレビュー＆星評価システムを廃止している。通常の劇場映画なら、口コミサイトを検索すればいいが、Netflixオリジナル作品はそうはいかない。劇場映画以上にレビューが重要になるにもかかわらず、Netflixで導入されているのは、「イイネ！」「イマイチ…」評価と視聴履歴に基づくレコメンド機能のみである。レコメンド機能とは、たとえば90％以上なら「高確率であなたの好みに合う映画ですよ」と教えてくれるのだが、ここにも筆者はNetflixの“押しつけがましさ”を感じずにはいられないのである。
　もちろん、レビューと星評価が絶対ではない。だが、ここで重要なのは「自分で選んだか」「選ばされたか」であり、後者の場合で映画がつまらなかったときのストレスといったら、あまり乗り気じゃなかったバーベキューに参加し、案の定まったく楽しめず、せっかくの休日を潰したときとくらい不快なのである。

　Netflixだけのオリジナル映画が多く、自動再生やレコメンド機能など、ユーザーに寄り添う機能も多いNetflixだが、筆者には逆にそれが“煩わしく押しつけがましい”と感じられた。そんな細かいことは全然気にならないと思う人も多いだろうが、もし、筆者のように劇場映画をたくさん観たい人、自分のペースでじっくりと映画やドラマを楽しみたい人なら、Netflix以外の動画配信サービスをおすすめする。