誰でも気軽に動画配信やコメントができるサイトとして、2000年代から一世を風靡した「ニコニコ動画」。現在は「ニコニコ」として、動画共有以外にも「ニコニコ生放送」や「ニコニコ静画」などさまざまなサービスを展開しているが、そうしたサービスのうちあらゆる言葉について記事の編集やコメントができるオンライン辞書の「ニコニコ大百科」や、静止画のポータルサイト「ニコニ立体」の偽サイトの存在が確認された。見た目のデザインはそっくりで、Google検索で上位に掲載されてしまっている場合もあると、運営会社のドワンゴが注意を呼び掛けた。
本物そっくり。見分けるポイントは?
サイトデザインがそっくりな偽サイトを判別する方法は、アドレスバーを確認するしかない。本物は「nicovideo.jp」と表示されており、コピーサイトは「proxyfly.org」、「proxybot.cc」といったドメインで運営されている。また、これらの他にもコピーサイトが存在する可能性があり、それらのサイトには悪意のあるコンテンツやツールが仕込まれている恐れがある。
ドワンゴは現在、Googleへの通報や偽サイトからのアクセス遮断などの対応を進めているが、コピーサイト経由でニコニコにログインした場合、第三者にIDを盗まれ、アカウントを乗っ取られてしまうことも考えられる。万が一、これらの不審なサイトにアクセスしてしまった場合は、アカウントログイン状況ページで不審な履歴がないか確認し、身に覚えのない履歴が確認された場合は「アクセスを切る」ボタンでセッションを切断する必要がある。
マイボイスコムの調査によると、動画共有サイトの利用はYouTubeがトップで、かつて一世を風靡したニコニコ動画は2014年以降、利用減少傾向にある。親会社であるKADOKAWAの2021年3月期決算発表で、「ニコニコチャンネル」の有料会員数は堅調に増加しているが、ニコニコ動画の月額有料会員(プレミアム会員)は減少していることが判明。今回の偽サイトによる実際の被害状況は公式発表されていないが、5年前だったらもっと大騒ぎになっていただろう。ユーザー数の減少は嬉しくない状況だが、被害が拡大しなかったのは不幸中の幸いか?
何はともあれ、この手の偽サイトは次々に登場するので、どんなサイトでもログインする時はURLを確認することが重要だ。近年急増しているネット犯罪からあなたの身を守ることができるのは、あなた自身の注意なのだから。
参考元:不審なコピーサイトについての注意喚起【ニコニコ】
※サムネイル画像(Image:blog.nicovideo.jp)