世界に誇る日本のアニメ映画を代表する監督のひとり、細田守監督。これまで「時をかける少女」や「サマーウォーズ」など数々のヒット作を手がけてきた。2021年7月16日からは最新映画「竜とそばかすの姫」の公開が始まり、過去作品もテレビ放送されるなど再び注目されている。では、これまでの細田作品のなかで、最も人気があるのはどの作品だろうか? そこで今回は2021年6月に行われた「いちばん好きな細田守監督のアニメ映画は?」というアンケートの結果を紹介する。
ファンタジーと人間味あふれるリアルさが混じる世界観が特徴の細田作品
動画配信の横断検索サービス「1Screen」を運営する株式会社vivianeが2021年6月に全国の男女500名を対象に「いちばん好きな細田守監督のアニメ映画は?」というwebアンケートを行った。ここではそこで選ばれたベスト5位を紹介していく。
5位は2005年公開の「ワンピース ザ・ムービー オマツリ男爵と秘密の島」で、全体の7.2%の票数を獲得。細田監督が手がける初めての長編アニメ映画作品が、トップ5のしんがりにランクインした。続いて4位には2015年公開の「バケモノの子」で7.4%。ひとりぼっちの少年と暴れん坊のバケモノが出会い、ともに互いに成長する姿と親子の絆を描いた大ヒット作品。
3位は18.2%で2012年公開「おおかみこどもの雨と雪」。おおかみおとこの父と人間の母の間に生まれた、おおかみおとこの血を受け継いだ雨と雪。2人が成長し、自分と向き合いやがて、それぞれの生きる道を選ぶ感動の物語。母親の深い愛情や家族の絆、成長するにつれて大きくなる子どもたちの葛藤に、多くの人が涙した。
2位は2006年公開の「時をかける少女」で25.2%。当初全国で21館のみの上映館から始まり、口コミで人気が広がり9ヶ月に渡るロングランヒットを記録、細田監督の名前を一躍有名にした作品だ。みずみずしい青春ストーリーが同世代からも、大人世代からも広く支持されているようで多くの票を集めた。
そして33.0%の票を集め第1位に選ばれたのは、細田監督の代表作、2009年公開の「サマーウォーズ」だった。日本の田舎町を舞台に大家族が一致団結して、インターネット上の仮想世界がもたらす現実世界の危機に立ち向かう物語。夏になるとテレビで放送される、家族で楽しめる夏の定番アニメ映画でもある。
アンケートでは1番好きな作品に「サマーウォーズ」を選んだ理由として、「パソコンやスマートフォンが普及しはじめた時代に、インターネットを利用したSNSの先駆けのような舞台で近未来感のある世界観を描いていたところにとても惹かれました。」「バーチャル世界という近未来と、地方名家の大家族という日本伝統の良さが合わさっただけでなく、そのお互いの良さを実感させてくれたところが1番好きです。」などといった理由が挙げられていた。
また、上位3作品は2006年から2012年に公開されていて、20代〜30代から特に多く支持されているようだ。ちなみに2018年に公開された映画「未来のミライ」は3%のみで不評だったようだ。
成田凌など豪華声優陣の出演も注目されている最新作の竜とそばかすの姫はどうなるだろうか。1位となった人気作サマーウォーズとの共通点も多い。最大の共通点はインターネット上の仮想世界が舞台であること。サマーウォーズでは仮想世界“OZ”が、竜とそばかすの姫では“U”という仮想世界が登場する。2009年から12年の時が経ち、作中描かれる仮想世界は最新作ではどう変化しているのだろうか。また、どちらも“家族”がひとつのテーマとして描かれている点も共通している。バーチャルとリアルの交わりと家族の絆、それは細田監督作品において大切なキーワードなのだろう。
夏のアニメ映画のイメージが強い細田監督の作品。あなたがこの夏観たいと思う作品はどの作品だろうか。最新作とともに過去の作品も楽しんでみてはいかがだろう。
出典元:【500人に聞いた】好きな細田守監督のアニメ映画は?3位『おおかみこどもの雨と雪』2位『時をかける少女』【ciatr】
●1Screen(公式)は→こちら
※サムネイル画像(Image:Amazonより引用)