NTTドコモから提供されている動画配信サービスにはdTVとdアニメストアがあるが特徴の違いはどのような点にあるのだろうか。この記事では、dTVとdアニメストアを徹底比較して、両者の違いについて詳しく解説する。
「dTV」と「dアニメ」の基本情報
動画配信サービスが続々と登場している。月額会費だけで好きなだけ動画を見放題できるサブスクリプションの動画配信サービスが人気だが、どれを選んだらいいのか、その違いやメリットに迷ってしまう人も多いようだ。
特に、違いがよくわからないという声が多く聞かれるのが、どちらも同じNTTドコモが運用するdマーケットで提供されているdTVとdアニメストアである。dTVもdアニメストアもどちらもドコモから提供されている動画配信サービスで、料金も100円程度の違いしかない。
どちらも、他社の動画配信サービスと比較すると格安で利用できる動画配信サービスであるが、契約するのならどちらを選んだらいいのだろうか。この記事では、dTVとdアニメストアのそれぞれを比較した違いや、メリット、おすすめの人について詳しく解説する。
まずは、dTVとdアニメストアのそれぞれの基本情報を見ていこう。
・「dTV」は多彩なジャンルの作品が見られる動画配信サービス
dTVにはジャンルを限定せずにありとあらゆるジャンルの動画が用意されている。年代を問わず人気が高いアニメやドラマだけでなく、映画やミュージックビデオ、ライブ、教養やバラエティなどの作品も用意されている。
また、dTVでしか見ることができないオリジナル作品もある。オリジナル作品では、ドラマやバラエティ、ドキュメンタリーなどがたくさん用意されている。
月額税込み550円で12万本以上の幅広いジャンルの動画を見放題できる動画配信サービスとして、年代や趣味嗜好に関わらず、幅広い人々に利用されている動画配信サービスである。
・「dアニメ」はアニメに特化した動画配信サービス
dアニメストアはdTVと似たような動画配信サービスだが、ジャンルがアニメ関連に限定されており、dアニメストアで見ることができるジャンルはアニメ作品もしくはアニメに関連した声優の舞台やアニソンなどに関するコンテンツだけである。ドラマやアニメ映画以外の映画、バラエティなどはdアニメストアで見ることはできない。
dアニメストアができた背景は、アニメの放映は地域性によって偏りが大きいことがあるようだ。地域によっては、人気が高くても放映されないアニメも多い。また、放映されるとしても、キー局のある首都圏や大阪圏での放映から何ヶ月も遅れてしまうこともある。
自分が住んでいる地域で放映されないアニメでも、月額440円を支払うだけでDVDを借りなくても好きなアニメを見ることができる動画配信サービスということで、こちらもアニメが好きな子どもから大人まで人気が高いサービスだ。
【徹底比較】「dTV」と「dアニメ」の違いや特徴は?
dTVとdアニメストアを徹底比較するとどのような違いが見えてくるだろうか。まずはdTVとdアニメストアの基本情報について徹底比較した比較表を見てから、それぞれの詳細について解説する。
【違い①】運営会社
dTVもdアニメストアもどちらもNTTドコモが提供していることから、運営会社もNTTドコモだと勘違いしている方も多いようだ。しかし、両方のサービスの基本情報を確認してみると、NTTドコモはサービスをユーザーに提供する役割のみを担っている。実際に動画配信サービスを運営しているのは、dTVがエイベックス通信放送で、dアニメストアが株式会社ドコモ・アニメストアである。
dTVを運営するエイベックス通信放送はエイベックスグループの企業であるが、動画配信サービスを運営するためにNTTドコモとの合併で設立された会社である。
dアニメストアを運営する株式会社ドコモ・アニメストアはKADOKAWAとNTTドコモの両社が出資して設立された会社である。
どちらも、NTTドコモが動画配信サービスを展開し、良質なコンテンツを提供するために映像作品全般に強いという特徴を持つエイベックスグループと、アニメ作品に強いという特徴を持つKADOKAWAとそれぞれ組んだことがよくわかる。
【違い②】視聴できるジャンルやコンテンツ
次に多くの人が気になっているのが、dTVとdアニメストアでそれぞれ視聴できるジャンルやコンテツの違いである。ジャンルやコンテンツは基本情報の比較表で見るように大きな違いがある。
dTVでは幅広いジャンルの動画や、音楽コンテンツも提供している。国内、海外を問わず映画やドラマ、アニメなどの作品だけでなく、バラエティやドキュメントなども見放題できる。dTVで見放題できるコンテンツの本数は12万本と、他社の動画配信サービスを大きく引き離している。他社の主要な動画配信サービスの見放題本数を比較すると、Huluが約7万本、FODプレミアムが約5万本である。dTVの12万本の本数が圧倒していることがよくわかる。
一方のdアニメストアで見ることができるジャンルはアニメ作品もしくはアニメに関連した作品である。アニメに関連した作品とは、声優の舞台やアニメソングのミュージックビデオなどである。アニメに関連しないドラマや映画、バラエティなどはdTVで見ることはできないという特徴がある。
【違い③】アニメのコンテンツ数
アニメが大好きだという人にとっては、dTVとdアニメストアとどちらの見放題の方がアニメ作品が用意されているのか気になるところだろう。
基本情報で見る通りアニメ作品の本数だけで比較したら、徹底的にアニメにこだわった作品集めをしているdアニメストアの方がdTVを圧倒している。dTVのアニメ作品の本数が430本程度なのに対して、dアニメストアのアニメ作品は4,000本以上も用意されている。アニメ作品の本数を比較すると、dアニメストアの方が10倍近くもdTVを圧倒しているのである。
ただし、用意されている動画の本数を比較すると、dTVは全部で12万本以上もある。徹底的にアニメにこだわっているdアニメストアか、アニメも見られて幅広いジャンルの12万本の動画を見放題できるdTVか、どちらがいいのかは徹底的に考えたほうがいいだろう。
【違い④】無料体験の有無
dTVとdアニメストアでは、どちらも無料で会員登録なしで見られる作品というものはない。無料で見られる作品を期待している人には残念だが、ドラマやアニメの1話から2話程度の無料公開はない。
その代わり、基本情報によるとどちらにも無料体験が用意されている。会員登録をするとdTVもdアニメストアもどちらも1ヶ月間料金無料で利用できる。dTVとdアニメストアを実際に比較して、どちらを利用しようか迷っている方は、ぜひ1ヶ月間の無料体験を利用して、見られるアニメ作品の違いなどを無料で比較してみよう。
【違い⑤】利用できる機能
利用できる機能の違いは、基本情報の徹底比較の一覧表を見る通りほとんど変わりはない。多くの人が気になる、Wi-Fiのある場所でダウンロードして、パケット通信を利用せずにいつでも見られるようにする機能もある。
機能を比較してみると、たった一つだけdアニメストアにあってdTVにはない機能がある。それは、オープニングスキップ機能だ。オープニングスキップ機能は、1話目をフルで見るとオープニングソングを2話目から自動でスキップしてくれる機能だ。アニメをたくさん見る人にとってはdアニメストアのオープニングスキップの機能は便利な機能だ。
【違い⑥】月額料金
基本情報で月額利用料金を比較するとdTVは税込み550円で、dアニメストアは税込み440円である。dアニメストアのほうが110円安い。見放題できる動画の数だけ比較すると、動画一本あたりのコスパはdTVの方が圧倒的に上だ。しかし、アニメしか見る予定がないのなら、110円節約するのもありだろう。また、どちらも1ヶ月間の無料体験ができる。
「dTV」と「dアニメ」それぞれおすすめの人は?
dTVとdアニメストアのそれぞれの特徴を徹底比較してきた。NTTドコモが提供する同じような動画配信ではあるが、どちらも特徴があるのでおすすめの人も違う。dTVがおすすめの人、dアニメストアがおすすめの人はそれぞれどのような人なのか見ておこう。
・「dTV」の場合
dTVがおすすめの人とは、幅広いジャンルの動画を楽しみたい人である。アニメ作品だけでなく、国内外を問わず映画やドラマ、バラエティ、音楽番組など、さまざまなジャンルを楽しみたい人がdTVがおすすめの人である。
また、アニメ作品にあまり興味がないが動画配信サービスを契約したいという人もおすすめの人だ。ドラマや映画、バラエティ、ドキュメンタリーはdTVでなけば見ることができない。
・「dアニメ」の場合
dアニメがおすすめの人とは、アニメ作品を深く楽しみたい人である。dアニメストアに用意されているアニメ作品は4,000作品程度と、動画配信サービスではかなり少ない方である。しかし、アニメ作品だけに特化して作品が集められているので、他の動画配信サービスでは見ることができないような作品にも出会うことができる。
dアニメストアがおすすめの人は、アニメ作品が大好きな人、アニメ作品をディープに楽しみたい人だ。また、アニメ以外の動画を見るつもりはないという人にもおすすめだ。他のジャンルの動画を見るつもりがないという人にとっては、dアニメストアのほうが110円毎月節約できるのでおすすめだ。
「dTV」と「dアニメ」に共通するメリットは?
dTVとdアニメストアにはそれぞれ違う特徴があり、徹底比較してみるとそれぞれおすすめの人も違うことがわかった。しかし、dTVとdアニメストアには共通するメリットがある。共通するメリットとは次のようなメリットである。
●動画配信サービスとしての機能が充実している
機能面でのメリットがある。基本情報の徹底比較表で見たとおり、ダウンロード機能や画質設定、連続再生、複数の種類のデバイスで再生できるマルチデバイス対応などの、動画配信サービスとしての機能が充実しているのは、どちらにも共通するメリットである。
●料金が格安
料金面でのメリットもある。動画配信サービスの平均的な価格は月額1,000円前後である。ところが、基本情報の徹底比較表で見たとおり、dTVは月額550円、dアニメストアは月額440円で、他社の平均的な利用料金の約半額程度であるという特徴は、メリットと言えるだろう。
●ドコモユーザーはクレジットカードなしでも利用可能
ドコモユーザー以外の人がdTVやdアニメストアを契約するためにはクレジットカードが必要だ。しかし、クレジットカードを持っていないと契約できない動画配信サービスが多い中で、ドコモユーザーであれば、クレジットカードなしでも利用できるというメリットがある。
どちらもドコモの携帯電話料金と合わせて支払うドコモケータイ払いが可能だ。ドコモケータイ払いであれば口座振替や、コンビニや金融機関の窓口で支払う請求書払いを選べる。クレジットカードなしでも契約できる点は大きなメリットだ。