SNSの知ってないと笑われる「エモい・インフルエンサー・リア充・ROM・ググる」の意味

これまで、ネットではさまざまなスラングが生まれてきた。会社や友人との会話でも、本当はよく意味がわからないのに、何となくわかっているふりをしてやり過ごしている人は多いだろう。そこで今回は、ネットに溢れる代表的なスラングの意味を解説する。

ネットスラングは古くから存在していた!

 アナタは「エモい」「インフルエンサー」「リア充」「ROM」といった単語の意味をすべて正確に答えることができるだろうか? これらは“ネットスラング”と呼ばれるもので、古くは1990年代のパソコン通信時代から存在していた。2000年代に入ると「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」などで爆発的に増加し、2010年頃には大手メディアでもネットスラングが取り上げられるようになってくる。たとえば、Googleで検索する「ググる」、笑いを表現する「草」や「W」などは、もはや日本語の一部といってもいいだろう。そこで今回は、今どき知っていないと笑われそうなネットスラングを4つ紹介しよう。

(Image:Thaspol Sangsee / Shutterstock.com)

ネット(=Google)で検索すればすぐに分かることを、何でも聞いてくる人に対して「少しは自分でググれよ!」と言いたくなるのは筆者だけだろうか?

実は1980年代から使われていた「エモい」とは?

 まずは「エモい」から。エモいの“エモ”は英語の「emotional(エモーショナル)」からきており、音楽を聴いたり写真を見たときなどに「感動的」「情緒的」「ゾクゾクする」など、心が揺さぶられたときに使われている。元々は1980年代の音楽業界で使われていた用語だが、現在では単に感動的というより、少し「懐かしさ」や「切ない気持ち」が入り交じった何とも言えない気持ちを表現するのに使われている。とはいえ、女子高生などは、単純に美味しいものを食べたとき「美味しい!」を「ヤバい!」と表現していたが、それを「エモい!」と言い換えただけのときもある。
 次は「インフルエンサー」。感染症の「インフルエンザ」と勘違いして恥をかくおじさんも多いが、実は感染症の「インフルエンザ(influenza)」と「インフルエンサー(influencer)」はともにラテン語の「influentia(影響)」が語源である。つまり、インフルエンサーとは“強い影響力を持つ人”という意味であり、InstagramやFacebookなどのSNSやYouTubeなど、ネットで数多くのフォロワーを持つ人のことを言う。実際にインフルエンサーが紹介した商品が飛ぶように売れることがある。

エモいはinstagramなどでとくに気に入った写真などに対して使われることも多い。また、その対象は写真や音楽だけでなく、コンサート、映画、演劇、ファッション、風景、料理など非常に幅広い

「リア充(りあじゅう)」は2005年頃から2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)で広まったネットスラングで、「リアル(現実の生活)が充実している」ことを意味する言葉。当初は、ネットに入り浸って現実の生活が充実していない人が自虐的に表現したもので、友だちが一人でもいればリア充とされた。ところが、やがて恋愛や仕事が充実している人たちを妬む意味で使われるようになっていった。その結果、現在では「彼氏・彼女がいる」という意味で使われることも多いが、正しくは「仕事や趣味を楽しんでいる」「友だちが多い」ことを意味する。
「ROM」とは「Read Only Member(リード・オンリー・メンバー)」の略で、ネットの掲示板などで“自分では書き込まずに人の書き込みを読むだけ”という意味である。もちろん、ROMの語源は「CD-ROM」などの「ROM」で、Read Only Memory(リード・オンリー・メモリー)=書き込めず読み取るだけ、という言葉に由来する。つまり「Memory」部分を「Member」に置き換えた造語なのだ。ちなみに、書き込みせず掲示板を見るだけの状態を「ROMる」と表現することもある。

彼氏・彼女がいれば現実世界も充実しているかもしれないが、本来の意味は友だちが多い、あるいは仕事や趣味が充実していることである

文=中川久/フリーライター

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