Clubhouse(クラブハウス)人気は一発屋じゃない? 急成長する音声メディアの共通点とは

近年、日本を含めた世界中で音声メディアが大きな盛り上がりを見せている。YouTubeやTikTokなどの動画メディアが隆盛を極めるなか、なぜ今音声のみのメディアの需要が高まっているのだろうか。トレンダーズが実施した「音声メディアに関する利用実態調査」のアンケート結果から、利用者が求めるコミュニケーションの形の変化や、今後の音声メディアの発展について考えていきたい。

日常的に音声メディアを利用する人が急増。最も利用が多いのは「radiko」

総務省の調査では2019年の国内スマートスピーカー所有率は15.5%だった

 トレンダーズが2020年2月1日に20~30代の男女526人を対象に行なった「音声メディアに関する利用実態調査」によると、31.6%の人が「何かしらの音声メディアを利用している」と回答していることが分かった。そのうち現在利用しているメディアで最も多かったのが、「radiko」で68.1%、次に「Spotify ポッドキャスト」で18.1%、「ポッドキャスト(AppleまたはGoogle)」(13.3%)と続く。さらに「なぜ音声メディアを使うのか」という問いに対しては、「他人の声や会話を聴くのが好きだから」(39.8%)が1位、2位は「時間を有効に使いたいから」(30.1%)、3位に「常に何か音声を聴いていたいから」(27.7%)という結果だった。

 日本で音声メディアの利用が増えてきたのは2018年頃から。その背景にはスマートスピーカーの普及もあると言われているが、視聴すると時間が取られてしまうテレビやYouTubeなどの映像メディアに比べ、「ながら」で気軽に利用することができるメディアへの需要が高まっていることも大きいだろう。通勤時間や家事時間、ランニングやゲームなどの趣味時間など、本来の行動を行いながらも音声のみであれば“ながら聞き”をすることができる。多く利用されているインターネットラジオ・radikoや音声配信サービス「ポッドキャスト」など、音声メディアはその隙間の時間に入りこみ、時間を有効に使いたいという欲求を満たしている。

(Image:Boumen Japet / Shutterstock.com)

1月下旬から突如として話題となり爆発的な盛り上がりを見せている音声SNS「Clubhouse」

 さらに、2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大が音声メディアの普及に大きな影響を及ぼした。人と会うことが難しくなり、家にいることが多くなったことが、音声メディアがさらに大きく利用者を延ばす結果となった。コミュニケーションへの渇望とともに、Zoomなどを利用したオンライン会議やオンライン飲み会が日常化したが、オンオフの切り替えが難しい映像メディアへの疲れも見えてきた。その結果、より緩く適度な距離感のコミュニケーションが求められるようになってきたと考えることもできそうだ。

 現在日本で音声SNS「Clubhouse」が急激に広がっている理由もそこにあるのかもしれない。先述の「なぜ音声メディアを使うのか」というアンケート結果を見る限り、Clubhouseは今のニーズにしっかりとマッチしていると言えるだろう。それゆえにどうやら一過性のブームでは終わらなさそうな気がするのだ。今後もClubhouseに限らず新たな音声SNSが増えていき、音声メディアの利用者はますます増えるかもしれない。

参照元:約3人に1人が音声メディアを日常的に利用/使ってみたい媒体にClubhouseも(トレンダーズ調査)【MarkeZine

※サムネイル画像(Image:Boumen Japet / Shutterstock.com

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