週休3日制、89.8%の人が好意的な一方で、給与カットの危惧も

20代専門転職サイト「Re就活」が「週休3日制」に関する意識調査を実施した。早くも導入を検討している企業や、働き方改革の一環として政府でも議論が行われている週休3日制。同調査では賛成意見も多いようだが、一部では反対の意見もあることが明らかとなった。今回はそんな週休3日制に対する世間の動向を紹介する。

89.8%の人が週休3日制に前向き

(Image:service.gakujo.ne.jp)

週休3日制を利用して専門スキルを取得し、キャリアップを図る人も(株式会社学情調べ)

 Re就活の20代会員を対象に実施された週休3日制に関するアンケート調査では、69.4%の人が「給与が維持されるなら利用したい」と回答。続いて「給与が減っても利用したい」という意見のユーザーも20.4%と、約90%の人が週休3日制に対して前向きな姿勢を示している。「効率的に働くことができそう」「ライフステージに変化があっても、働き続けることができそう」「副業や資格の勉強などに時間を使えそう」などポジティブな声が集まった。さらに週休 3日制が導入されたら取り組みたいことでは、「趣味など自分の時間の確保」(66.0%)が1位にランクイン。その他、スキルアップや資格取得のための勉強にあてたいという意見も上がった。

 導入を検討する企業や、国民の働きやすさを考え、自民党が「選択的週休3日制」を政府に提案すると発表している。さまざまな場所で議論が行われている週休3日制。本格的な導入がスタートすれば、私たちのライフスタイルも大きく変わるだろう。本業以外の時間を有効活用した本格的な副業時代の幕開けや、休みを多く取り入れたことにより健康面が向上し定年が70歳や80歳に伸びることも予想される。退職後にセカンドライフを満喫するのではなく、フルタイムで働きながらセカンドキャリアとの両立を叶えることも可能。人生を満喫できるという意味でも導入を希望する人が多いようだ。

週休3日制を導入済企業に対し「柔軟に働けそう」というイメージをもつ人も多い

 一方、同調査では一部の回答で週休3日制に否定的な声も。「『週休3日制』が導入されたら利用したいですか?」という質問に2.6%の人は「利用したくない」と回答した。現在週休3日制を導入している「みずほフィナンシャルグループ」では週休3日制を利用すれば基本給が削減される仕組みになっており、利用には給与削減を前提にしている企業も多い。そんな前例も相まって、中には休みよりも給与を優先したいという人もいるかもしれない。

 自民党の「一億総活躍推進本部」は本格的な週休3日制に向けた施策が進められ、コロナ禍でテレワークや時差通勤が推奨される中で多様な働き方の後押しになることが期待されている。しかし、2019年4月に政府が発表された「働き方改革」では長時間労働の解消や時間外労働の改正が行われたが、実際に浸透しているのはほんの一部に過ぎない。働き方改革と同様に週休3日制に対しても「夢物語」と思っている人も少なくないだろう。はたして週休3日制は実現されるのか、コロナ禍の新たな働き方改革に注目が集まる。

参照元:Re就活登録会員対象 20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査(週休3日制) 2021年4月版【新卒・第二新卒採用サービス 学情

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