日本労働調査組合は6月23日、2021年5月24と25日に実施した、20~49歳の会社員の男女を対象とする「営業職の退職動機に関するアンケート」の結果を公表した。営業職といえば、外回りで各地を忙しく飛び回っていたり、顧客と折衝したりと大変な仕事というイメージがあるが、実際に辞めたいとまで考える人たちは、どういった理由を抱えているのだろうか。もしかすると読者の方々の中にも、思い当たる節のある理由が含まれているかもしれない。
営業職が辛い理由ナンバーワンは「ノルマ」のせいだった

「夏は暑い」と言うシンプルな回答もあるが、実際に夏場の毎日の外回りは過酷な肉体労働だ(日本労働調査組合調べ)
近頃は“モンスタークレーマー”という言葉も一般的になるなど、顧客という立場を利用してヤバいクレームをぶつけて来る人も少なくない。きっと「営業職がつらい理由」の1位は「お客さまの理不尽さ」と「クレーム対応」に違いない……と思いきや、意外にも1番多かった回答は「ノルマがある」で36.3%だった。そして「お客さまの理不尽さ」と「クレーム対応」と回答した人はともに、「ノルマがある」に次いで8.8%で同率2位という結果に。
回答率の差から分かるように、営業職においてはノルマのキツさが圧倒的なネックとなっているようだ。会議で上司から「なぜノルマに達しないのか?」「どうやって挽回するつもりか?」などと矢継ぎ早に詰められたら、それは大きなストレスとなるに違いない。社外からの攻撃よりも、仲間であるはずの社内からの攻撃のほうが営業職のHPをごっそりと奪っていく原因となっているようだ。