ユーザー数は世界中で約10億を超え、日本国内でも3,300万を超えているというインスタグラム(アクティブアカウント換算/Facebook発表/2019年現在)。それだけのアカウント数があれば、友人やビジネス仲間だけでなく繋がっているアカウント同士の関係性も様々。なかにはあまり良好でない場合もあるかもしれない。そんなインスタ上のやり取りや関係性を狙った詐欺が横行しているというから注意が必要だ。
アカウントを停止させるBANの請負いを持ち掛ける
現代において、SNSを使って犯罪や悪いことをたくらむ人たちは少なくない。全世界で男女ともに人気の高いインスタも例外ではなく、企業や個人アカウントのなりすまし、乗っ取り被害もかなりの数だ。近頃は、悪質なユーザーをフィルタリングしてアカウント停止させる「BAN」の請負いを持ち掛けて、金銭を受け取る行為が詐欺グループによって多発し、問題となっている。
アメリカのIT系ニュースサイト・Motherboardによると、詐欺グループは有料で特定アカウントの凍結を行ったり、逆に標的となったアカウントに対してアカウント復旧を持ち掛けたりしているという。本来は自傷行為、なりすましなどを検知するインスタのシステムを悪用して、標的となったアカウントを自由自在に凍結&復旧させているのだ。
標的になったアカウントの立場からすれば、急にアカウントが使えなくなるとは、なんとも恐ろしく腹立たしい。
凍結1回で60ドル、復旧に数千ドルも
Motherboardの取材に応じたBAN請負業者・War(仮名)氏のサービス代金は、アカウント凍結1回ごとに60ドル(約6,500円)。基本的に登録や退会、何かトラブルがあった時に運営側への通報や対応も無料で行なえるSNSであることを考えると、決して安くはない金額だ。
具体的な手法は請負業者によって様々だが、アカウント凍結させておきながら復旧サービスを持ち掛けてくる二刀流の業者も。アカウント復旧サービスで数千ドルを要求される場合もあるという。
アンダーグラウンドのインターネットフォーラムにはBAN請負業者の広告まで掲載し、完全にビジネス化しているというから驚きだ。裏を返せば、それだけ依頼人となるユーザーが多数存在しているということにもなる。BANを請け負う際は、顧客の事情は聴かないと話しているが、「もしかしたらターゲットの元彼なのかもしれないし、ターゲットに恨みがあるのかもしれない。インスタグラマーのビジネスを台無しにして、また別の人からお金をもらっていることもあるかもしれない」という。
人間関係のあれこれは他人事ではないが、相手に何かしらの危害を加えることは許されることではない。
インスタだけでなく、万が一SNS上で何かトラブルや問題が発生した場合は、まずは直接運営会社に問い合わせや通報をして対応してもらおう。一度冷静になり、少しでも怪しいと思うサービスや善意的ではない行動を行うようなサービスには手を出さないのが一番だ。
参照元:Instagramにはびこる「BAN請負サービス」とは?【GIGAZINE】
※サムネイル画像(Image:rafapress / Shutterstock.com)