新卒採用の面接結果において、仮採用を意味する“内々定”。就職活動が終盤を迎えると、内々定をもらった複数の企業のうちどこに内定承諾するか、大きな決断を迫られる。すでにサラリーマンとなって久しい読者の方々の中にも、学生時代に「内々定を出してくれたのに、辞退を伝えるのは気が引ける」という人も少なくないだろう。
今回は、2022年卒の就活生の経験をもとに、「直接会って話す」以外の方法で内々定辞退を伝えた理由トップ3をランキング形式で伝える。就活経験者が選ぶ意外な理由とは果たして……。
内々定辞退の連絡方法は、電話やメールが一般的だが……
8月に実施された「マイナビ 2022年卒大学生 活動実態調査」によると、内々定辞退の伝え方は、1位は「電話」(71.3%)、2位は「メール」(40.6%)、3位は同率で「LINE」と「辞退するつもりだが、連絡をしていない(する予定はない)」(両4.0%)という並びに。70%以上の人が電話で内々定辞退を伝えており、その際は電話が最も一般的な方法といえる。また、辞退の意志はあるが連絡をしていない人は4.0%も占め、連絡を億くうに感じている人や、どのように連絡をしていいか分からないという人もいるようだ。
中には、「SMS・メッセージ」(1.7%)、「Slackやチャットツール」(0.5%)、「FacebookなどSNS」(0.3%)といった、電話やメールと比べるとフランクな伝え方も挙がった。普段からSNSを使いこなす学生にとって、かしこまったメールより、身近なツールを使った方が気持ちを伝えやすいという人もいるだろう。それでは実際に内々定辞退を経験した就活生は、どんな理由で電話やメール以外の方法を選んだのか、具体的な意見を見ていこう。
電話や直接会って話す以外の方法で辞退を伝えた理由として「選考結果の連絡などをいつもその連絡手段で伝えられていたから」(27.3%)が1位に選ばれた。確かに選考の中のやりとりで使っていたツールで連絡を行うのは自然な流れといえるだろう。また、ひと昔前までは考えられなかったが、最近ではLINEやFacebookを通じて採用活動を行う企業も増えており、一部ではSNSを使った内々定辞退を許容している企業もあるという。
2位には「人事担当者に申し訳なくて伝えづらいから」(25.0%)、次いで3位には「相手の時間を取らないほうがマナーがよいと思ったから」(21.3%)がランクイン。社会人からすると、一見失礼な連絡方法にも思えるが、学生なりに採用担当者を配慮した上での判断だったことが伺える。
TPOをわきまえた連絡は、就活生だけでなく、社会人にとっても重要だ。選考や仕事でのやりとりで相手がどのような印象を受けるかを考え、最善の連絡方法を選んでみては。
出典元:「マイナビ 2022年卒大学生 活動実態調査(8月)」を発表【マイナビ】