Web会議をしているとき、スクリーンに映し出された自分の顔を見て「あれ、こんな顔だったっけ?」と感じたことはないだろうか。オンラインでのやりとりにも慣れてきたいま、通常の会議と同様にWeb会議を行えるようになった人も多いはず。しかし、対面での会議とビデオ会議では、決定的な違いがある。それは、「自分で自分の顔が見えているか否か」だ。
Web会議システムの普及によって増加するZoom異形症って?

「自分がどう見られているかが気になって集中できない」といった声も
通常の会議の場合、会議中に発言したり話を聞いたりする自分の顔を見る機会はほとんどないだろう。発言している人に目を向け、発言内容に集中する。それが会議に参加する際の本来の姿勢である。
しかし、Web会議システムの場合は、自分のカメラをオフにしていない限り画面上のどこかしらに自分の顔が映し出されている。他の人が発言しているときは小窓に小さく映っているだけでも、自分が発言する時は、画面いっぱいに自分の顔が映し出される。日常生活で自分が喋っている姿を目にすることが少ないこともあり、不思議な感覚を覚える人も多いのではないだろうか。
そうするうちに、自分自身に抱いていたイメージが崩れ、やがて自分の姿が醜く劣っていると思い込む「身体醜形障害(BDO、醜形恐怖症)」になってしまう……これを「Zoom異形症」と呼ぶそうだ。アメリカの皮膚科医のシャディ・クーロシュ氏によって名付けられたという。