月1GBまでなら0円で維持できるお得な「楽天モバイル」。しかし、自社回線敷設の完了まではまだ時間がかかるため、エリア外ではパートナー回線(au)にローミングされるようになっている。そんな楽天モバイルが、2021年10月以降39都道府県においてパートナー回線から順次自社回線に切り替えると発表した。これまでもつながりにくいと言われていた楽天モバイルだが、本当に自社回線に切り替えて大丈夫なのだろうか……?
そもそも楽天モバイルのパートナー回線って何?
2020年4月から本格的なサービスを開始した楽天モバイルだが、2026年3月末時点で人口カバー率96%を目標に自社回線を設置中である。そこで、カバーしきれないエリアはパートナー(au)回線のローミングでカバーしてきたことはご存じだろう。
楽天モバイルでは「my楽天モバイル」というアプリを開くと、現在どちらの回線で接続されているか確認できるようになっている。楽天モバイルの自社回線なら20GB超でも無制限だが、もし「パートナー回線エリア接続中」と表示されていれば要注意! 月5GBまでしか高速回線で利用できないのだ(5G超は1Mbpsで接続される)。
比較的、大都市圏では楽天モバイルの自社回線で接続できる場所も多いが、アンテナの少ない山間部などではパートナー回線に接続されてしまうので、常にどちらの回線につながっているか気になってしまうのだ。
10月から39都道府県で順次ローミングが終了される!
楽天モバイルの人口カバー率は2021年9月末時点で92.6%に達している。そのため、すでに2020年4月から東京で、同年10月からは大阪府や奈良県で、2021年4月には千葉県、埼玉県、神奈川県といった首都圏でもローミングは終了されてきた。楽天モバイルがauに支払う費用も莫大なものになっているため、2021年10月以降は39都道府県においても順次ローミングが終了されることになったのである。
■2021年10月から打ち切られたエリア
北海道/青森県/秋田県/福島県/茨城県/栃木県/群馬県/富山県/石川県/福井県/長野県/岐阜県/三重県/鳥取県/岡山県/山口県/徳島県/香川県/佐賀県/熊本県/大分県/宮崎県/沖縄県
それでも「楽天モバイルはつながりにくい」という噂をよく耳にする。実際、都内に住む筆者の自宅でも電波は非常に不安定で、突然電波が途切れてネットに接続できなかったり、電話が着信しないときもある。そこで筆者は、2020年4月に東京のローミングが終了されたあと、都内で楽天モバイルの電波状況を調べてみた。そのレポートは→こちらで確認してほしいが、特定の商業ビルや地下鉄などでは、引き続きパートナー回線に切り替わることが判明しているのだ。
つまり、パートナー回線が終了されたからといって、そのエリア全体が楽天モバイル回線のみになるわけではなく、電波状況が悪いエリアでは引き続きパートナー回線に接続されていたのである。
楽天回線のみとなるメリットとデメリットは?
それでは、実際にパートナー回線から自社回線へ切り替わることで何かメリットはあるのだろうか? まず、パートナー回線のローミングでは毎月5GBまでしか高速回線を利用できないが、楽天モバイルの自社回線なら20GBを超えても無制限で利用できること。もし、自宅がパートナー回線でしかつながらないと、アッという間に5GBを使い切ってしまう可能性もあるので、自社回線につながればそのような問題は解決できる。
デメリットは、やはりエリアや時間帯によっては圏外になってしまう場合があること。たとえば、これまで自宅がパートナー回線でしかつながらなかった場合は、ローミング終了後にまったく使い物にならない場合があり得るのだ。
そこで楽天モバイルでは、影響の出る可能性があるエリアのユーザーには、2021年9月中旬から案内を開始している。万一、2021年10月以降に電波がつながりにくくなった場合は、楽天モバイルコミュニティセンターへ連絡すると、個別に状況を調査したうえで、モバイルWi-Fiルーターの貸し出しなどの対応をしているという。
■楽天モバイルコミュニケーションセンター
電話番号:050-5434-4653
営業時間:9:00~20:00(年中無休)
●楽天モバイル「パートナー回線エリアから楽天回線エリアへの切り替えについて」(公式)は→こちら
●楽天モバイル「通信・エリア」(公式)は→こちら
●au「楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア」(公式)は→こちら