「若者のテレビ離れ」に変化、SNSより信頼できる?Z世代のテレビに対する考えとは

以前から、たびたび耳にする「若者のテレビ離れ」という言葉。たしかにネット動画やSNSの発信力は、現代社会においてすさまじいものとなっており、若い世代と話していても、テレビ番組の話題が上がることは少なくなった。

だが、話題に上がらないだけでテレビ放送を見ている人が意外に多いことが、とある調査の結果からわかってきた。SNSを見ても、番組の内容について投稿されることもよく見る光景である。もしかしたら、テレビ放送を見なくなったのではなく、テレビを見る目的が変わったのではないだろうか。

Z世代にとって、テレビはどう思われているの?

若い世代にとって、情報は使い分けてこそ価値がある

生活の中で、当たり前のように情報に触れてきた10~24歳の若者を「Z世代」と呼ぶ。そんなZ世代を対象に「橋元教授&電通 2021年共同調査」で行われた「テレビ放送」「インターネット情報(ネット動画・SNSを除く)」「ネット動画」「SNS」の4つの情報源についての機能・評価に関する調査をみると、彼らがテレビ放送に関してどう感じているかが明らかとなった。

テレビ放送が、他に比べて一番評価を得たのが「信頼できる情報を得られる」であった。他の情報源よりも大きく差をつけており、その信頼性はとても強いといえる。テレビ番組はテレビ局によって情報が精査されているため、個人でも発信できてしまう他の媒体に比べると、比較的信ぴょう性の高い情報が得られるということが理由だと考えられる。

逆に、一番少なかったのは「価値の高い内容に触れられる」である。SNSやネット動画の方が、ほしい情報を早く、確実に得ることができる。テレビ放送ではほしい情報の番組を待って視聴をしなければならないため、票が集まらなかったと言えそうだ。

この結果から、「Z世代は必ずしもテレビが必要ないとは考えていない」とも言えるかもしれない。むしろ、SNSなどのZ世代にとって、身近なメディアよりも信頼できる情報源として、テレビを見ている人も多いのではないだろうか。いろいろな情報に触れることが当たり前の時代に生きてきた世代だからこそ、その手軽さゆえの恐ろしさを知っているのだ。

誰でも気軽に情報を発信できるということは、デマ情報も流れる危険性がある。一方、テレビであれば、多くのスタッフが関わりファクトチェックの体制も整備され、デマ情報が発信されづらい仕組みが形成されている。Z世代にとってテレビとは、正しい情報の選択を迫られる現代において、最も信頼できる情報源なのかもしれない。

Z世代=シニア世代?彼らの超オトナな考え方とは

テレビのニュースは多くの人が関わりその分ファクトチェックの機会も多い

Z世代のこうした冷静さは、調査内の別の質問「社会への関心やものごとの見方(世代別)」をみても明らかだ。「第三者の立場に視点を移してものごとを見る方だ」という質問で、他の世代より“断トツ高い”結果となった。Z世代は幼いころからネットに触れ、情報が正しいかどうかさまざまな視点から考えて、判断することに慣れているため、客観的に物事を判断する力が備わっているのかもしれない。

また「社会の問題や世の中の動きに関心が高い」という質問では、シニア世代や親世代につぐ結果となったことも、客観的に物事を判断するZ世代の考えが現れている。今、自分が置かれている社会は正しいのか、俯瞰して見ようとしているのだろう。そのため、若いながらも社会問題への関心が高い。テレビ放送に信頼を置くのも、社会情勢を知るには一番正確な情報源だと考えているからではないだろうか。

Z世代と話すとき、「しっかり考えているな」とか「若いのにちゃんとしているな」などと感じた方も多いだろう。彼らの地に足のついた考えというのは、実は、情報にあふれた今の社会に深く関わっているのだ。テレビ放送がきちんとした報道を続ける限り、Z世代が本当の意味でテレビ離れすることは無いのではないだろうか。

出典元:Z世代を、ミレニアル世代、Y世代と比較してみた~そのメディア意識とメンタリティ~【ウェブ電通報

オトナライフ編集部
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