楽天モバイルからの乗り換え先で人気!「OCN モバイル ONE」のメリットとデメリット

楽天モバイルが0円プラン廃止を発表したことで、乗り換え先の有力候補となっているのが、NTTグループの格安SIM「OCN モバイル ONE」だ。OCN モバイル ONEの「500MB/月コース(エコノミーMVNO)」は、月0.5GB+10分無料通話付きで月額550円という安さ。しかし、OCN モバイル ONEにもデメリットはある。もし、これからOCN モバイル ONEに乗り換えるつもりなら、その前に確認しておくべきだろう。そこで今回は、OCN モバイル ONEのメリットとデメリットについて解説したいと思う。

OCN モバイル ONEはほとんどネットを利用しない人向け!

楽天モバイルは、2022年6月末で0円プランを廃止することになった。これまで楽天モバイルを0円運用していた人にとっては、最低でも月額1,078円を支払うことになるので、解約するか他社に乗り換えようと考えているだろう。

そこで、楽天モバイルから有力な乗り換え先候補として注目を集めているのが、NTTグループの格安SIM「OCN モバイル ONE」の「500MB/月コース(エコノミーMVNO)」だ。

500MB/月コースは月額550円という低料金で月500MB(0.5GB)までの高速データ通信量が利用でき、月10分までの無料通話も含まれている。

もちろん、月500MBではWebサイトを少し閲覧するだけで消費してしまうレベルなので、実質電話とメールだけでWebサイトは見ないことが前提となる。

●OCN モバイル ONE「500MB/月コース」(公式)は→こちら

とはいえ、楽天モバイルでは2022年7月から新プランに移行されてしまうので、OCN モバイル ONE「500MB/月コース」にMNPで乗り換えれば、ほぼ半額で楽天モバイルで使っていた電話番号を維持することができるのである。

OCN モバイル ONE(Image:ntt.com)

そもそも、OCN モバイル ONE「500MB/月コース」はガラケーからスマホに乗り換えたい人向けのプランだが、月額550円なので、楽天モバイルで使っていた電話番号を安く維持するためにはちょうどいい(画像はOCN モバイル ONE公式サイトより転載)

OCN モバイル ONEにはどのようなメリットがあるの?

OCN モバイル ONE「500MB/月コース」は、電話番号を安く維持するにはもってこいのプランだが、ほかにはどのようなメリットがあるのだろうか?

まず、格安SIMの「OCN モバイル ONE」だけは、通常ドコモショップでは取り扱っていないが、「エコノミーMVNO(500MB/月コース)」は、全国に約2,300店舗もあるドコモショップで申し込める。店頭でサポートを受けたい人には大きなメリットとなるだろう。

ドコモショップで格安SIMの「OCN モバイル ONE」

通常、ドコモショップで格安SIMの「OCN モバイル ONE」は扱っていないが、「エコノミーMVNO(500MB/月コース)」だけは店頭での申し込みが可能となっている(筆者撮影)

次に、OCN モバイル ONEはNTTグループの格安SIMなので、回線速度が速くて安定しているのが特徴。もちろん、500MB/月コースではほとんどそのメリットを実感できないと思うが、あとから1GB/月コースや3GB/月コースなどに変更することも可能となっている。

■OCN モバイル ONE「新コース」料金表

コース 500MB/月 1GB/月 3GB/月 6GB/月 10GB/月
基本通信容量 0.5GB ※1 1GB 3GB 6GB 10GB
月額基本料 550円 770円 990円 1,320円 1,760円
国内通話 11円/30秒
無料通話 最大10分相当 なし
かけ放題 完全かけ放題 1,430円・10分/トップ3 935円
最低利用期間/違約金 最低利用期間なし/違約金なし
MUSICカウントフリー 無料
OCN光 モバイル割 適用外 毎月220円割引

※1 60歳以上は12カ月間1GBに増量される
エコノミーMVNO(500MB/月コース)は、OCN モバイル ONEの新コースの一部。月1GB〜10GBのコースにあとから自由に変更することもできる(表はOCN モバイル ONE公式サイトを元に編集部で作成)

OCN モバイル ONEでは通話料が半額になる「OCNでんわ」を利用できるのもメリットだ。「OCNでんわ」は通常専用アプリを使う必要があるが、OCN モバイル ONEでは「OCN モバイル ONE 音声対応SIM」のオプション音声サービスなので、申し込み不要・専用アプリなしで、通常の通話料が11円/30秒(半額)で利用できる。

OCN モバイル ONEでは通話料が半額になる「OCNでんわ」(Image:ntt.com)

ONE モバイル ONEでは、半額でんわ「OCNでんわ」が専用アプリを使うことなく利用できるので、通常の通話料が半額で済む。また、「10分かけ放題」か「トップ3かけ放題」が月額935円、「完全かけ放題」も月額1,430円で追加できる(画像はOCN モバイル ONE公式サイトより転載)

OCN モバイル ONE 【NTTコミュニケーションズ】|ドコモのエコノミーMVNO

OCN モバイル ONEといえば、やはりセット販売でのスマホ価格が安いことがあげられる。

ほかの格安SIMでもスマホを同時購入できるところは多いが、OCN モバイル ONEではスマホの品揃えが豊富で、人気のiPhoneが1円から購入できるほか、最新のAndroidスマホも大幅値引きで買えるのが魅力的だ(1人1セットのみ)。

また、他社からの乗り換え(MNP)と同時にスマホを買うと5,000円オフが適用されるのもありがたい。

ただし、500MB/月コースではセットで購入できないスマホも多いので、どうしても乗り換えのタイミングでスマホも一緒に買いたいときは、とりあえず「1GB/月コース」で契約しておいて、あとで500MB/月コースに戻すことも可能となっている。

●OCN モバイル ONE「スマートフォン(格安スマホ)」→こちら

OCN モバイル ONE「スマートフォン(格安スマホ)」(Image:ntt.com)

OCN モバイル ONEはセット販売でのスマホ価格が安いのが特徴。人気のiPhoneが1円から購入できるほか、最新のAndroidスマホも大幅値引きで買える。格安SIMとしてはかなりの品揃えで、選択肢が広いのもうれしい(画像はOCN モバイル ONE公式サイトより転載)

OCN モバイル ONEならMusicカウントフリーが利用できる!

OCN モバイル ONEの新コースでは、格安SIMのなかでは珍しく「Musicカウントフリー」サービスが無料で申し込めるのがメリット。

「カウントフリー」とは、特定のサービス利用時のみ契約しているデータ通信量にカウントされないこと。OCN モバイル ONEの新コースでは、Amazon Music、dヒッツ、LINEミュージック、Spotifyといった音楽配信サービス利用時にはデータ通信量を消費しないのである。

もちろん、音楽配信サービス自体の会費は支払う必要があるので勘違いしないでほしいが、音楽配信時のデータ通信量はかなり多いので、それを考慮すると、月額料金はかなりお得に感じられるだろう。

■MUSICカウントフリーの対象サービス

Amazon Music/ANiUTa/AWA/dヒッツ/LINEミュージック/RecMusic/Spotify/ひかりTVミュージック
●OCN モバイル ONE「Musicカウントフリー」→こちら

OCN モバイル ONE「Musicカウントフリー」(Image:ntt.com)

音楽配信サービスは結構データ通信量を消費するが、それを気にせず音楽を聴きまくれるのはなかなかありがたい!(画像はOCN モバイル ONE公式サイトより転載)

OCN モバイル ONEは「OCN 光サービス」加入で月額220円割引きに!

OCN モバイル ONEは、同じNTTグループの固定ネット回線サービス「OCN 光サービス」とセットで利用すると、月額料金が220円割引される「OCN光モバイル割」が適用できる。

これは1GB/月コース以上からが対象となるが、最大5契約まで合計1,100円まで割引となるので、家族で利用すると、意外とバカにならない。

たとえば、500MB/月コース(エコノミーMVNO)から1GB/月コースに変更すると、月10分無料通話がなくなるものの、月額料金が770円から220円引かれるので、OCN光サービスを利用していて電話はほとんどかけないという人なら、1GB/月コース以上に変更してもいいだろう。

●OCN モバイル ONE 「OCN光モバイル割」→こちら

OCN光モバイル割(Image:ntt.com)

「OCN光モバイル割」は、「OCN 光サービス」を契約するとOCN モバイル ONE(1GB/月コース以上)が月額220円割引きされるお得なサービス。家族で加入すると最大1,100円まで割引される(画像はOCN モバイル ONE公式サイトより転載)

OCN モバイル ONE 【NTTコミュニケーションズ】|ドコモのエコノミーMVNO

ここまではOCN モバイル ONEのメリットについて解説してきたが、もちろんデメリットもある。

まず、楽天モバイルやpovo2.0などは初期手数料が無料だが、OCN モバイル ONEでは初期手数料が3,300円かかるほか、SIMカード手配料として433.4円も取られるのだ。

ただし、Amazonや家電量販店でOCN モバイル ONEのエントリーパッケージを購入すると、この初期費用3,300円は取られない。つまりAmazonのエントリーパッケージを300円で購入して申し込むと、初期費用を3,000円ほど浮かせられるというわけだ。

●Amazon「【初期手数料3,300円(税込)が無料】OCN モバイル ONE エントリーパッケージ」→こちら

AmazonのOCN モバイル ONE エントリーパッケージ(Image:amazon.co.jp)

こちらがAmazonで販売されているエントリーパッケージ。パッケージの購入に300円かかるが、初期費用の3,300円は不要になるので実質3,000円ほど得する計算になる

そもそも、楽天モバイルで使っていた電話番号を維持するだけが目的なら、OCN モバイル ONEは決して安くはない。基本料0円で維持できるauの「povo2.0」にすれば、年間440円で電話番号をキープできる。詳しくはこちらの記事を確認してほしい。

また、少しはスマホでネットも使うということなら、月1GBまで月額290円で利用できる日本通信の「合理的シンプル290プラン」もある。これなら、データ容量が2倍で料金はほぼ半額になる。日本通信とOCN モバイル ONEの比較はこちらの記事が参考になるだろう。

povo2.0(Image:povo.jp)

auの「povo2.0」は基本料0円で、自分でデータ量をトッピングするスタイル。ただし、180日間で何かしらのトッピングを利用しないと契約が解除される場合があるので、220円の「smash使い放題パック」を年2回購入すればいい(画像はpovo2.0公式サイトより転載)

まとめ

いかがだろうか? OCN モバイル ONEのエコノミーMVNOは、もともとドコモのガラケーからスマホに乗り換える人向けに設定されたプランだ。そのため、月10分の無料通話が含まれているのである。

しかし、電話番号を維持するだけでいいなら基本料金0円「povo2.0」か、月1GBまでなら月額290円の日本通信「合理的シンプル290プラン」という選択肢もあるので、金額だけで見れば、正直言ってOCN モバイル ONEのエコノミーMVNOは不利である。

とはいえ、「Musicカウントフリー」や「乗り換え時にスマホを安く買える」こと、また、ドコモショップの店頭で申し込めるといったことにメリットを感じるなら、OCN モバイル ONEのエコノミーMVNOもありだろう。

なお、楽天モバイルは月1GBまでであれば7月・8月は0円、9月・10月は最低利用料と同額の1,078ptがポイント還元されるので、事実上10月まで無料で利用できる。それまでは、慌てて乗り換える必要はないことも覚えておきたい。

※サムネイル画像(一部編集部で加工しています)

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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