【Windows 10】「Windows Hello」とは何か解説 – 生体認証ログインで情報漏洩を防ぐ

Windowsへログインする際は、アカウントのパスワード入力が必要になる。しかし、Windows Helloがあればパスワード入力は一切必要ない。そこで今回は、Windowsに搭載されたWindows Hello機能とは何かくわしく解説していく。

「Windows Hello」とは何か?

Windowsのパソコンへログインする際は、アカウントのパスワード入力が必要になる。しかし、Windows Hello機能があればパスワード入力は一切必要ない。では、Windows Hello機能とは一体どのようなものなのだろうか。そこでここでは、Windows Hello機能とは何か解説していく。

・Windows 10のパソコンに標準搭載された機能

Windows 10のパソコンに標準搭載された機能

Windows Hello機能とは、Windows 10のパソコンに標準搭載された機能になっており、パソコンへログインする際のパスワード入力が一切必要ない。では、パスワード入力が必要ないのであればどのように、Windowsのパソコンへログインするのか。それは、パスワード入力の代わりに、生体認証と言われる指紋認証や顔認証でログインする方法だ。

指紋認証や顔認証でWindowsのパソコンへログインするには、Windows Helloに対応した指紋リーダーやWebカメラが別途必要になるが、リモートワークが当たり前になってきている昨今、セキュリティ面から考えてもWindows Hello機能は非常に需要が高まっている。また、Windows Hello機能はパスワードレスによるログインの簡易化だけでなく、そのほかにも大きな役割がある。

通常、アカウントにログインするためには、パスワード入力が必要になり、アカウントごとにパスワードを管理しなければならない。そして、複数のアカウントのパスワードを管理するのは面倒であり、非常に手間がかかってしまう。また、情報漏洩を防ぐ観点からも、定期的にパスワードを変更する必要もある。その結果、複数のアカウントで同じパスワードを使いまわすということが多くなっているのが現状だ。そこで、それを解決する認証方法がWindows Hello機能ということだ。

「Windows Hello」の機能

Windows Hello機能とは、具体的には、生体認証とPIN認証の2つになっている。そこでここでは、Windows Hello機能である生体認証とPIN認証とは何か解説していく。

【機能①】生体認証

【機能①】生体認証

Windows Hello機能には、生体認証がある。Windows Hello機能の生体認証とは、指紋認証や顔認証のことである。Windowsのパソコンへログインする際にパスワード入力する方法では、セキュリティ面から考えるとあまり安全とは言えない。なぜなら、パスワードが漏洩してしまった場合、本人でなくてもパソコンへログインできてしまうためだ。その点、生体認証であれば、本人でないとWindowsのパソコンへログインすることはできない。そのため、セキュリティ面を強化する上でも最適な方法だと言える。

ただし、生体認証も完全とは言えない。それは、他人を本人だと誤認識してしまったり、本人なのにエラーになってしまったりすることもあるからだ。確率的には低いが、Windows Hello機能の指紋認証や顔認証、どちらもそういったエラーが出てしまうことがあるのだ。また、マスクをした状態で、Windows Hello機能の顔認証を利用して、Windowsのパソコンへログインしようとしても、なかなか認証できないケースや、Webカメラが指紋などで汚れている状態だと認証しにくくなるケースがある。

【機能②】PIN認証

Windows Hello機能のPIN認証とは、4桁のコード入力をすることで簡単にログインできるものになっている。アカウントのパスワード入力と同じだと考える人もいるかもしれないが、通常のパスワード入力とはまったく違う認証方法だ。

アカウントのパスワードは、ネットワーク経由で、サーバー内に保存されている情報と入力したパスワードが合致しているかを認証する方法になっている。しかし、Windows Hello機能のPIN認証で利用するPINコードは、Windowsのパソコンなどの端末と紐づけられているため、ネットワークを経由することは一切ない。あくまでも、端末内でのみ有効なコードになっているのだ。

仮にPINコードの情報が盗まれたとしても、外部からPINコードを入力して端末のロックを解除することはできない。Windows Hello機能のPINコードは、端末から直接入力しないとロックは解除できないのだ。このことから、Windows Hello機能のPIN認証はセキュリティ面から考えても、安全な認証方法だと言えるだろう。

「Windows Hello」を利用するメリット

ここまでは、Windows Hello機能とは何かや、Windows Hello機能には、生体認証とPIN認証の2つの方法があるとお伝えした。そしてここからは、Windows Hello機能を利用するメリットについて解説していく。

【メリット①】パスワード管理が楽になる

【メリット①】パスワード管理が楽になる

Windows Hello機能を利用するメリット①は、パスワード管理が楽になることだ。

通常、アカウントのパスワード入力は、アカウントごとに管理しなければならない。また、アカウントごとにパスワードを覚えるのが面倒だという理由で、同じパスワードを使いまわしているケースも多い。しかし、複数のアカウントで同じパスワードを利用すると、パスワード情報が漏洩してしまった場合に、すべてのアカウントにログインされてしまう危険性がある。この場合、セキュリティ面から考えても安全とは言えない。

その点Windows Hello機能では、生体認証でログインできるため、パスワードを入力して管理する必要もまったくないため、指紋認証や顔認証で簡単にログインできるのだ。

【メリット②】セキュリティが強化される

Windows Hello機能を利用するメリット②は、セキュリティが強化されることだ。

Windows Hello機能には、生体認証とPIN認証の2つがある。Windows Hello機能の生体認証は、パスワードを入力して管理する必要がない。そして、登録している指紋認証や顔認証の情報は、Windowsのパソコンなどの端末に保存されている。そのため、ネットワークを経由することがないため、情報が漏洩する危険性は低く、セキュリティ面がかなり強化される。

また、Windows Hello機能のPIN認証についても、アカウントのパスワードとは違い、Windowsのパソコンなどの端末と紐づけられているため、ネットワークを経由することがない。このことから、PINコード情報が漏洩する危険性も低く、セキュリティも高いと言える。

仮に、PINコードの情報が盗まれたとしても、端末からPINコードを直接入力しないとロックは解除できない。ただし、端末が盗まれてしまった場合は、ロックが解除される危険性は高いため、その点については十分に注意しなければならない。

【メリット③】セキュリティポリシーが一括適用できる

Windows Hello機能を利用するメリット③は、セキュリティポリシーが一括適用できることだ。

Windows Helloには、個人が利用するものと、企業が利用するものとがある。そして、企業用のWindows Helloでは、生体認証/PIN認証の有効化・無効化や、生体認証/PIN認証の登録情報などを「Active Directory」と連携することで一括管理できるようになっている。そのため、企業内のそれぞれのパソコンなどの端末に、セキュリティポリシーを一括で適用できるのだ。

このことから、Windows Hello機能を利用することで、個人でセキュリティ面を管理する必要がなくなり、一括でセキュリティ面を管理できるのだ。

※サムネイル画像(Image:Somphop Krittayaworagul / Shutterstock.com

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