2020年3月から5Gの商用化が始まり、2022年現在では、ほとんどが5G対応になったスマートフォン。今や世界中のほとんどの人が利用しているといえるのでは。スマートフォンは主に、iPhoneとAndroidの2つにわかれており、どちらにもメリット・デメリットはあるだろう。
どちらのスマートフォン端末が使いやすいかは人によると考えられるが、そこには居住国の違いなども含まれるのだろうか。そこで、今回は日本・アメリカ・中国の国民のなかで、どちらのスマートフォン利用者が多いかを考えていく。また、昨年から日本国内で進む5Gについて、気になる他国の状況はどうかも確認していこう。
アメリカはiPhoneが優位、中国はAndroidが圧倒的に支持を集めている
MMD研究所が日本、アメリカ、中国の都市部に住む、15歳~69歳のスマートフォン利用者男女を対象に行った「日米中3カ国都市部スマートフォンユーザー比較調査」の結果を基に、各国のスマートフォンの利用状況を確認していこう。
「メインで利用しているスマートフォンの種類」についての調査では、日本はiPhoneユーザーが「49.4%」、Androidユーザーが「50.4%」と、若干Androidユーザーの方が多いという結果に。iPhoneの新作が出るたび、Appleの店頭に長蛇の列ができる印象のあった筆者としては、少し意外である。アメリカは、iPhoneユーザーが「58.7%」、Androidユーザーが「41.4%」であった。やはり、iPhoneの本場の国とあって、iPhoneユーザーの方が多い結果になったといえるだろう。しかし、Androidユーザーとの差がそれほど強く離れていない点は、かなり驚きの結果であるといえるのでは。
中国では、iPhoneユーザーが「33.7%」、Androidユーザーが「66.3%」と、かなりの差でAndroidユーザーが多いことがわかった。やはり中国は、「OPPO」や「Xiaomi」など、自国で多数のAndroidメーカーを保有しているからこそ、Androidの利用者が多いと考えられるだろう。
各国のAndroidユーザーに対し「メインで利用している端末メーカー」は何か聞いた調査から、中国では自国のAndroidメーカーが支持を集めていることがわかるだろう。日本は「SHARP」や「SONY」、アメリカは「Samsung」や「LG」、「Google」と回答。そのような中、中国は「HUAWEI」や「Xiaomi」、「OPPO」と、中国メーカーのAndroidが並ぶ結果となり、Androidの普及率の高さを露呈させた。この結果から、多くの中国国民が自国のAndroidに対し使いやすさを感じているといえるだろう。
日本はまだまだ! 各国では5G対応のスマートフォンがほとんど!
「メイン利用している端末の5G対応の有無」についての調査では、ある驚きの事実が明らかとなったといえる。なんと、5G端末の利用者は日本が「34.5%」のところ、アメリカでは「61.9%」、中国では「71.7%」となったのである。アメリカと中国と比較し、日本の5G利用者率が伸びなかったのは、アメリカと中国は2019年から5Gの商用化をはじめていたことに対し、日本では1年遅れた2020年からのスタートであったこともいえるだろう。
日本の大手通信キャリア各社では、2022年3月までに5Gの人口カバー率90%達成を掲げ、現在も5G対応のエリアや端末をどんどん広げているのだが、この結果を見ると、普及するのはまだまだ先のようにも感じられる。5Gが進むと、インターネットの通信速度がより早くスムーズになり、データの送受信時の遅延もかなり少なくなるといわれている。5Gの利用により、他国がどんどん進歩していく中で日本だけ取り残される…ということがないよう、国内での5G普及は迅速に行われるべきだといえる。
出典元:「日米中3ヶ国都市部スマートフォンユーザー比較調査」【MMD研究所】
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