最近、テレビチューナーを搭載していない「チューナーレステレビ」に注目が集まっています。NHKが映らないので受信料を支払わなくてもいいですし、Android TVを使ってNetflixやTVerなどの動画配信サービスを楽しめるのが人気の秘密です。でも、Android TV対応のテレビは「スマートテレビ」と呼ばれることもありますし、そもそもパソコン用モニターとは、いったい何が違うのでしょうか……?
2015年からAndroid TVを搭載した「スマートテレビ」が登場!
まずは「スマートテレビ」から解説しましょう。
そもそも2000年代に高速インターネット回線が普及し始めると、家庭内ネットワークにテレビもつながるようになりました。
その後、パソコンでは「YouTube」や「GYAO!」といった動画配信サービスが楽しまれるようになり、2011年には「Hulu」、2015年以降には「Netflix」や「Amazonプライム・ビデオ」といった有料サービスも開始されるようになりました。
しかし、テレビではこれらの動画配信サービスを観ることはできなかったので、テレビにインターネット機能を持たせるOSを搭載した「スマートテレビ」が登場することになったのです。
スマートテレビで利用されているOSには数種類ありますが、2015年からは本格的に「Android TV」を搭載したテレビが登場します。
Android TVはスマホでお馴染みのAndroidをベースにしたものなので、スマホのようにGoogle Playから動画配信サービスのアプリをダウンロードして、さまざまな動画を楽しむことができます。
ちなみに、最近はAndroid TVを発展させた「Google TV」を搭載する機種も増えていますが、基本的な部分はAndroid TVと同じだと考えていいでしょう。
スマートテレビはソニーやシャープといった日本の大手メーカーからも発売されており、これらは地デジやBS/CS放送のチューナーも搭載していますので、テレビ放送を普通に楽しむことができます。
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「チューナーレステレビ」もスマートテレビの一種
次に、チューナーレステレビについて解説しましょう。「チューナーレス」とは文字通り“テレビを受信するためのチューナーを搭載していない”という意味です。
つまり、チューナーレステレビとはテレビ番組を受信できないテレビということになります。
では、なぜテレビが見られない不便なチューナーレステレビが誕生したのかと言えば、それはズバリ!「NHKの受信料を支払わなくていいから」です。
そもそも、NHKをまったく見ない人でもNHKを受信できるチューナーを搭載したテレビを持っていれば、NHKの受信料を支払う必要があります。
たとえば、NHKの地上契約の12カ月前払い額は1万3,650円なので、バカにできない金額ですよね。でも、チューナーを搭載しないテレビなら、このような高額なNHKの受信料を払う必要はないというわけです。
2021年12月にドン・キホーテから発売されたチューナーレステレビが話題となり、なんと1万5,000台が売れました。これにより、さまざまなメーカーから一気にチューナーレステレビが発売されることになったのです。
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チューナーレステレビにチューナーは搭載されていませんが、Android TVが搭載されているので、YouTubeやAmazonプライム・ビデオ、Netflix、TVerといった動画配信サービスで動画を楽しむことができます。
たとえば、民放で放送されたテレビ番組を無料で配信している「TVer」を利用すれば、テレビチューナーが搭載されていなくても、ある程度はテレビ番組を楽しむことも可能となっているのです。
したがって、チューナーレステレビとは「Android TVを搭載したスマートテレビから、テレビチューナーを省いたもの」と覚えておけばいいでしょう。
なお、今買えるチューナーレスについてはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
いかがでしょうか? スマートテレビとチューナーレステレビの違いが何となくお分かりいただけましたか?
「スマートテレビ」はAndroid TVなどのインターネット機能を搭載して動画配信サービスを利用できるテレビのことです。
そのスマートテレビから、テレビチューナーを省いたものが「チューナーレステレビ」と呼ばれており、基本的にはスマートテレビの一種になります。
ちなみに、テレビチューナーもAndroid TVも搭載していないものは、単なる「パソコンのモニター」ということになりますので、お間違えなく。
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なお、現在チューナーレステレビはどんどん進化しており、今では4K対応の50型モデルまで登場しています。チューナーレステレビの最新トレンドについてはこちらの記事が参考になるでしょう。